音楽で繋がるラテンアメリカ:日常から祝祭まで

  1. ラテンアメリカと文化

ラテンアメリカと聞くと、陽気な雰囲気を思い浮かべる方も多いですよね。それと切っても切り離せないのは”音楽”です。

今回は、音楽が彼らの生活にどこまで深く根付いているのか見てみましょう。

音楽で繋がるラテンアメリカ:日常から祝祭まで

どこでもいつでも音楽

移動中にヘッドホンで音楽を聴いたり、家で作業をしているときにBGMをかけたりというのは私たちもよくすること。でもラテンアメリカ人はそんな時だけ音楽を聞くんじゃないんです。

家にいるときは基本的に”大音量”で音楽が流れていて、ノックやチャイムの音が聞こえないのは当たり前。道を歩いていると、それぞれの家から違った音楽が聞こえてくるわけです。

公共の交通機関の中でも音楽は当たり前。例えばバスに乗ると、レゲトンなどのリズミカルな音楽が大音量でかかっていたりします。

バスの運転手によっては、テレビをつけてプロモーションビデオまで流していたり、音響を改良して振動まで伝わってくるようにしたりと、こだわりが表れています。

音楽と切り離せないもの

公園でフラメンコを踊る人々のグループ。

ラテンアメリカ人は音楽をただ聞くだけではありません。リズムのいい音楽を聞いているとつい身体が動いてしまうという経験をしたことはありませんか?

ラテンアメリカ人はその反応に正直、音楽=ダンスです。サルサ、メレンゲ、バターチャ、レゲトンなど、挙げるとキリがないほどの種類があり、状況に合わせて踊る曲を選びます。

ダンスのないパーティーはないと言っても過言ではなく、結婚式などは深夜12時を過ぎても踊り続けます。

Katty: Te invito a la fiesta de esta noche, te gusta bailar, ¿verdad?

今夜のパティー一緒に行こうよ、ダンス好きでしょ?

Misa: Me gustaría ir a la fiesta, pero te soy sincera, no soy buena para bailar.

パーティーは行きたいけど、実は私ダンスうまくないの。

Katty: Pero te gusta la musica, ¿verdad?

でも音楽は好きでしょ?

Misa: Claro que si.

それはもちろん。

Katty: Entonces no te preocupes Misa, solo necesitas sentir la musica y disfrutar.

じゃあ心配しないで。ただ音楽を感じて楽しめばいいだけだから。

Misa: ¿Cuál es la clave para bailar bien?

上手に踊るコツは何?

Katty: Bueno, creo que es importante mover bien la cadera.

ん~、腰を動かすことが一番大事かな。

Misa: Eso es lo más dificil para mi. Por lo menos enseñame algunos pasos.

それが私には一番難しいの。とりあえずステップをいくつか教えてよ。

プロのように踊れなくても、音楽を感じるままに身体で表現すると楽しい時間が過ごせます。

身体を動かしながらだとスペイン語を習得するのにも役立つので、お気に入りのスペイン語の曲を見つけて、踊りと共にマスターしてみるのもいいかもしれませんね。

ラテンアメリカの音楽のジャンル

一概に音楽と言っても、時と場合によってピッタリあうものを探すには、ジャンルをよく知らないといけません。

ラテンアメリカはたくさんの音楽のジャンルや演奏の仕方がありますが、今日はその中でも独特で個性的なものをいくつか見ていきましょう。

Mariachi

マリアッチ

マリアッチは音楽のジャンルではなく、メキシコの伝統的な演奏の楽団(形態)のことを言います。

基本的には7人以上の男性からなるグループで、それぞれがギター、バイオリン、トランペットなどの楽器を担当しています。

なんといっても服装が特徴的で、すべてのメンバーが大きなつばの帽子、チャロと呼ばれる伝統的な衣装を身に着けています。

【結婚式やプロポーズにも】

結婚式やパーティーなどにマリアッチを呼び、生演奏の音楽に合わせて踊ったり、サプライズで男性が女性にプロポーズするときなどにもマリアッチを呼ぶことがあります。

メキシコ映画ではこのようなシーンがとても多いので、機会があれば是非見てみてください。曲をリクエストすることができるので、自分の好きな曲をマリアッチ独特の音色で楽しむことができます。

Reggaeton

レゲトン

スペインの衣装を着た黄色と青の背景を持つ女性。

レゲトンはアメリカのヒップホップの影響を受けたプエルトリコ人が生み出した音楽で、特徴はなんといっても身体が勝手に動き出してしまうようなリズムの良さです。

レゲトンが出た当初は爆発的な人気で、一気に世界中に広まりました。世界的に有名な歌手がレゲトン要素を取り入れ、その中にはピットブル、シャキーラ、ダディーヤンキーなどがいます。

【レゲトン禁止令】

しかし2012年にキューバ政府はレゲトンを禁止しました。その理由というのが、歌詞が性的で過激なこと、攻撃的な内容があるなど。

確かにレゲトンの多くのビデオを見てみると、ダンスもすごくセクシーで、国によっては悪影響が及ばないようにということでしょう。

正確にはわかりませんが、中南米では多くの国でレゲトン禁止令が出ているようです。

しかし実際のところレゲトンの人気は続いており、今でも多くの歌手がレゲトンの要素を取り入れたものを発表しています。

すべてのレゲトンの歌詞が刺激的というわけでもなく、社会に対して何かメッセージを伝えようとする健全なものもあります。

Salsa

サルサ

スペインでサルサを踊るカップルの画像。

日本でもダンス項目の一つとして耳にすることのあるサルサですが、発祥は正確にはわかっていません。1910年代ごろから全世界に広がり、中南米ではダンスに使われる代表音楽の一つです。

ダンスに関しては国によってステップが違ってきますが、他の種類に比べて初心者にも比較的易しいリズムです。

Manbo No.5 のカバーバージョンは子供から年長者まで楽しく踊れるステップです。

おわりに

インターネットでラテンアメリカの音楽を探してみると、国や地域によって細かく分類されたたくさんの種類の音楽が見つかります。

まずは聞いてみて馴染みやすいものから始めて、自分のお気に入りを探してみるのもいいかもしれません。

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