スペイン語「recado」スペインとラテンアメリカでの意味の違い

    1. ラテンアメリカと文化

    辞書で recado を調べると、お使い・頼まれごとなどの意味が出てきます。でもラテンアメリカでは料理に関して使われる言葉なんです。

    この二つの使い方の違いを見てみましょう。

    スペイン語「recado」スペインとラテンアメリカでの意味の違い

    会話

    Ana: Parece que mi mamá está preparando el almuerzo. Huele muy rico.

    お母さんもうお昼ご飯作ってるみたい。いい匂いがするわ。

    Lucy: De verdad. ¿Qué estará cocinando?

    本当ね。何作ってるのかな?

    Ana: No sé exactamente pero creo que es algo de lleva recado.

    正確にはわからないけど、レカードが入ってるものだと思う。

    Lucy: ¿Cómo lo sabes?

    なんで分かるの?

    Ana: Hoy en la mañana vi que estaba asando algunas especies y tenía la liquadora. Por eso supuse que era para recado.

    今朝お母さんがいくつかの香辛料を炒ってたのを見たの。ミキサーもあったから、レカードを作るんだろうなと思ったの。

    Lucy: Tienes razón. Pero aunque dice que es recado, hay muchos tipos, ¿verdad?

    なるほどね。でもレカードって言っても色んな種類があるんでしょ?

    Ana: Si. No sé si es de rojo o verde lo que está haciendo. Vamos a ver.

    そうよ。今作ってるのは赤いか緑かどっちだろうね。見に行こうよ。

    スペイン語の木のテーブルの上にボウルに入ったさまざまなスパイス。

    ラテンアメリカでのrecado

    recado は日本語で言うと汁、スープ、ルーのようなものです。カレーやシチューのルーのように、少しとろみのある、でもサラサラのスープ状ではありません。

    ラテンアメリカにはレカードを含む料理がたくさんあり、何で出来ているかによって色もだいぶ変わってきます。

    例えば赤めのトウガラシが多めに入っているものは recado rojo、緑のパプリカや gitomate(緑のトマトのようなもの)がたくさん入っている場合は recado verde になります。

    でもスペインでこの言葉を使うとこんな感じに。

    Mi mamá se fue a trabajar a lejos hoy. Me dejó algunos recados por eso tengo que salir.

    今日母親が仕事で遠くに行ってるから、いくつかお願い事されて出かけないといけないの。

    場所が違うと全く意味が違ってきますよね。

    白い背景に縞模様のトップスとジーンズを着た若い女性。

    レカードの種類

    ラテンアメリカにはさまざまな種類のレカードが存在します。そのレカードの種類は、材料や調理方法によって大きく異なります。以下に代表的な2つのレカードをご紹介します。

    レカード・ロホ(Recado Rojo)

    レカード・ロホは、赤いトウガラシを主成分として作られるレカードです。この赤いトウガラシを使用することで、料理にピリッと辛みと深い味わいを加えることができます。このレカードは、メキシコやグアテマラなどの中南米地域でよく使用されます。

    レカード・ベルデ(Recado Verde)

    一方、レカード・ベルデは緑のパプリカやグリーントマトなどの野菜を使用して作られるレカードです。このレカードは、新鮮な野菜の風味と爽やかな味わいが特徴です。主にホンジュラスやエルサルバドルなどで人気があります。

    レカードの使い方

    レカードはさまざまな料理に使用されますが、その使い方も地域や料理によって異なります。以下に代表的な使い方をご紹介します。

    レカードをスープとして使用する

    最も一般的な使い方は、レカードをスープとして使用することです。例えば、野菜や肉類を煮込んだ際に、レカードを加えることで風味豊かなスープが完成します。このスープは単体で食べることもありますが、他の料理のベースとしても使用されます。

    レカードをソースとして使用する

    また、レカードはソースとしても使用されます。たとえば、トルティーヤやエンチラーダといったメキシコ料理では、レカードをトッピングとして使用することが一般的です。レカードの風味が料理全体を引き立てることで、より本格的な味わいが楽しめます。

    レカードをマリネ液として使用する

    さらに、レカードはマリネ液としても使用されます。肉や魚をマリネする際に、レカードを使うことで味付けや風味付けを行います。特に中南米地域では、バーベキューやグリル料理においてよく使用されます。

    レカードのバリエーション

    さまざまな料理文化が交じり合うラテンアメリカでは、地域ごとに独自のレカードが存在します。以下にいくつか代表的なレカードのバリエーションをご紹介します。

    • レカード・デ・アチ(Recado de Achiote): アチョテ(アナトー)種子を主成分とした赤いレカードで、中南米全般で使われます。
    • レカード・デ・ピパンテ(Recado de Pipián): セサミペーストやナッツを使用したクリーミーなレカードで、メキシコやグアテマラでよく使われます。
    • レカード・デ・プエロ(Recado de Puerco): 豚肉のスパイシーな料理に使用されるレカードで、ホンジュラスやエルサルバドルで人気があります。

    おわりに

    ラテンアメリカ料理の魅力はその多様性にあります。さまざまな地域ごとに異なるレカードが存在し、それぞれの特徴的な風味を楽しむことができます。香辛料や野菜の組み合わせによって生まれるさまざまな味わいを楽しむためには、市場や食堂で様々な種類のレカードに注目することが重要です。

    食堂や市場を歩く際は、いろんな種類のレカードに是非注目してみて下さい。楽しい散策ができると思いますよ。

    使えるスペイン語をカフェで習得
    何度でも聞ける上達する1対1レッスンはコスパ最強
    【先生を選んで、無料体験する!】

    開く

    この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます