この記事では、スペイン語で症状を説明する方法とスペインの医療システムについて詳しく解説します。スペイン語での症状の表現方法や痛みの表現、医療システムにおける”médico de cabecera(カベセラの医者)”の役割について理解し、異国での医療の準備をするためのヒントや注意点をご紹介します。
さあ、今日も元気にスペイン語でコミュニケーション!
虫刺されが悪化して、ユリカは病院へ行こうか迷っています。病院へ行くのは、日本でも緊張しますが、外国ではなおさら心の準備が必要です!
スペイン語で伝える症状と病院の利用ガイド
目次
症状の説明方法
さっそく今日の会話をのぞいてみましょう…頑張れ、ユリカ!
会話
Yurika: Ir o no ir, esa es la cuestión…
行くべきか、行かないべきか…それが問題だわ。
María: ¿De qué estás hablando?
何の話をしている?
Si necesitas ir a algún sitio que esté lejos, yo te llevo en el coche.
どこか遠くに行くなら、私が運転するわよ。
Yurika: Gracias. Estoy pensando si ir al médico o no.
ありがとう。医者に行こうかどうしようか考えているのよ。
Es por esta herida…
この傷なんだけれどね…
María: ¿Qué te ha pasado? Está sangrando… ¿te duele?
どうしたの?出血してるじゃない…痛いの?
Yurika: No, no me duele, pero me pica.
いいえ、痛くはないけれどかゆいのよ。
Me ha picado un mosquito mientras estaba paseando.
散歩中に蚊に刺されたの。
María: Ah, te has rascado, ¿verdad?
ああ、掻いちゃったんでしょう?
Se te ha infectado. ¿Te pica mucho?
膿んでるわよ。すごくかゆい?
Yurika: A veces bastante.
時々ずいぶんかゆくなるわよ。
Me he echado una pomada con antibiótico que compré en la farmacia. Pero parece que no funciona bien.
薬屋で抗生物質の塗り薬を買って塗ったけれど、あんまり効かないみたいなのよね。
María: Es mejor ir al médico, te dará un medicamento más efectivo.
医者に行ったほうがいいわよ。もっと効く薬をくれるから。
Yurika: Supongo que sí. Voy a pedir cita.
そうよね。予約するわ。
María: Te recomiendo que hasta que estés mejor te pongas hielo en la herida.
よくなるまでは傷口を氷で冷やすといいわよ。
Así se suavizará un poco el dolor.
そうすれば少し症状が和らぐから。
Yurika: Gracias. Pero el dedo meñique es muy difícíl de enfriar con hielo…
ありがとう。まあ、足の小指っていうのは…氷で冷やしづらいわね。
María: Es que es una de las partes del cuerpo más sensibles.
それに、身体のどの部分よりもかゆみを強く感じる場所よね。
この一言で壁を超える
症状の表現
tengo ~:~の症状がある
病院で多く使う動詞の一つは「tener(主語が自分の時はtengo)」です。
「Me siento mal.(体調が悪いのです。)」と切り出したら、「Tengo náuseas.(吐き気がします。)」「Tengo alergia a~.(~のアレルギー症状があります。」「Tengo fiebre.(熱があります。)」「Tengo dolor en ~.(~が痛いです。)」と、説明してゆきましょう。
痛みの表現
Me duele ~:~が痛いです。
特に怪我の時は、動詞「doler(痛む)」をよく使います。
主語が自分ならば「Me duele ~(~が私に痛みを与える=私は~が痛いです。)」に体の部位名を入れて完成です。
大まかな部位名をスペイン語でどう表現するか、日ごろからしっかり覚えておくことも大切。
とっさの時に慌てないように、日々語彙の定着を図りましょう。
スペインの病院はもちろんスペイン語。体調の悪いときに外国語を使うのは一苦労ですね。
電話やインターネットで予約を入れる場合もありますが、もちろん緊急の時は直接病院へ行きます。
病院では、日常生活で使いなれない語彙や表現もたくさんあります…保険の証明書やパスポートのほかに、辞書も持っていくと安心です。
また、自分のアレルギーや体質をスペイン語でも言えるように、普段から練習しておくことも大切。
備えあれば憂いなし。保険も語彙もしっかり備えて、スペイン滞在を楽しみましょう。
さあ、今日も元気にスペイン語でコミュニケーション!
虫刺されが悪化したユリカ。ついに病院に到着です。日常会話は楽勝のユリカも、慣れない病院の語彙にはタジタジ…
カベセラの医者とは
さっそく今日の会話をのぞいてみましょう…どうなる、ユリカ!?
会話
Yurika: He pedido una cita en este hospital que me ha indicado mi seguro médico privado de Japón.
自分で入っている日本の保険会社の案内で、ここの病院を予約したの。
Me han dicho que visitara al “médico de cabezera” a las 11.
11時に「カベセラの医者」に来るように言われたわ。
María: Allí está la sala de espera para el médico de cabecera. Vamos a sentarnos.
あっちが待合室ね。座っていましょう。
Yurika: Por cierto, a mí me duele el pie, no la cabeza. ¿Por qué tengo que visitar al médico de la cabeza?
それにしても、私は頭じゃなくてつま先が痛いのに、どうして「カベセラ(cabeza=頭)」の医者なのかしら?
María: Mira, el médico de cabecera no tiene nada que ver con la cabeza.
あのね、「カベセラの医者」って、頭とは関係ないのよ。
Es un médico al que consultas cualquier problema, y si hace falta, te manda al especialista adecuado.
そうじゃなくて、どんな症状でもまず相談する総合医で、何科に行ったらいいか決めてくれるのよ。
Yurika: Ah, así funciona el sistema sanitario en este país…
ああ、この国はそういうシステムなのね。
Anuncio: Srta. Yurika Ono, adelante.
小野ユリカさん、お入りください。
Yurika: Me está llamando, voy a entrar… Buenos días.
呼んでるわ、入ろうっと…おはようございます。
Tengo un problema en el pie, es una herida mal curada causada por una picadura de mosquito.
つま先が悪くなっているんです。蚊に刺されたところが悪化して、傷にいなっています。
Médico: Está supurado un poco. ¿Cuánto tiempo lleva así?
ちょっと化膿してますね。どのくらいこんな状態が続いていますか?
Yurika: Hace 2 semanas que me picó, mientras paseaba por el Retiro.
2週間前にレティロ公園を散歩していて、蚊にさされたんです。
Médico: ¿Te has puesto algún medicamento?
何か薬はつけましたか?
Yurika: Me he puesto una pomada con antibiótico, pero no ha funcionado bien.
抗生物質の塗り薬をつけたのですが、よく効きませんでした。
Médico: De acuerdo. Te voy a dar una cita con un dermatólogo.
分かりました。皮膚科に予約を入れますよ。
*Anuncio 放送
*Médico 医者
この一言で壁を超える
スペインの医療システム
medico de cabezera:総合診断の医者
スペインの医療システムには、”médico de cabecera(カベセラの医者)”という重要な役割があります。スペインでは、まず総合医に相談し、必要に応じて専門医に紹介してもらうことが一般的です。
”médico de cabecera”は、あらゆる問題に対して相談できる総合医のことであり、適切な専門家に紹介してくれます。このシステムは、自分自身で何科に行けば良いかわからない場合でも安心です。また、スペイン語では専門医のことを”~科医(~ゴ)”と表現します。
期間の表現
Hace ~:~前から
自分の症状を説明するために、あらかじめ準備した表現を言い尽くすと…次は医者からの質問!
まずは質問を理解し、正確に答えなくてはいけません。
症状を説明する際に一番よく聞かれるのは、「¿Cuánto tiempo lleva así? (どのくらい前から症状が続いているか)」ということ。
答える時は「Hace~(期間)」と答えれば大丈夫。「Hace mucho.(ずいぶん長い期間続いています。)」「Hace poco.(ほんの少し前からです。)」という答え方もあります。
日本人がスペインに滞在する場合、海外滞在用の健康・生命保険に入ることが多いですね。
後日、保険申請がスムーズにできるように、まずは保険会社が勧める病院へ行くのが無難です。
スペインにずっと住む場合、現地の国民健康保険に入ることもあります。いずれにしても、病院は近くて通いやすい場所であることが大切。
長期滞在でも、短期滞在でも、いざというときのために最寄りの病院をチェックしておきましょう。
症状によって何科に行けばいいのか?
症状によって適切な専門医を選ぶことが重要です。例えば、女性特有の問題や生理に関連する問題がある場合は、婦人科(Ginecología)に行くことが適切です。また、目の問題は眼科(Oftalmología)、耳鼻科の問題は耳鼻科(Otorrinolaringología)に行くことが一般的です。脳や神経に関連する問題は神経科(Neurología)、精神的な問題は精神科(Psiquiatría)に行くことが適切です。歯の問題は歯科(Odontología)で対応します。
症状によって変わってくる病院選び。どんな時に何科に行けばいいのか、よく悩んでしまうものです。
今回はスペイン語で専門の科について言えるようになりましょう。
Eva: Desde hace unos días tengo molestia en mi estómago.
数日前からお腹の調子がよくないの。
Nancy: Es preocupante. ¿Qué parte te duele exactamente?
それは心配ね。正確にはどの辺りが痛むの?
Eva: Eso es el problema. No es que duela al estómago sino la parte mas abajo, como debajo del ombligo.
それが問題なのよ。本当はお腹じゃなくてへその下辺りが痛むの。
Estoy pensando a qué especialista voy a buscar.
どの専門科に行けばいいか迷っているところなの。
Nancy: Y ¿has tenido algún problema de menstración algo asi?
生理やそれに関係した問題はない?
Eva: Adivinaste. Si, tengo problemas de eso.
よく分かったわね。その通りよ。
Nancy: Entonces deberías de ir con un ginecólogo.
それじゃあ婦人科に行くべきよ。
Eva: Es que me da pena ir con el doctor.
婦人科のお医者さんに行くのはちょっと恥ずかしいわ。
Nancy: Yo siempre voy con una ginecóloga muy buena. Como es mujer, da bastante confianza.
私の婦人科の先生は女医だから、安心できるわよ。
Si quieres te paso su número para que hagas la cita.
電話番号渡すから予約してみるといいわ。
スペイン語で専門科
- 婦人科 Ginecologia
- 眼科 Oftalmología
- 耳鼻科 Otorrinolaringología
- 脳神経科 Neurología
- 精神科 Psiquiatría
- 歯科 Odontologia
全ての単語がgiaで終わるのに気づきましたか?giaをgoとgoに置き換えると、~科医という意味になります。
Neurologo 脳神経科医(男性)
Neurologa(女性)
Psiquiatraの場合だけが男性女性同様に使われます。
おわりに
5. まとめ
この記事では、スペイン語で症状を説明する方法とスペインの医療システムについて詳しく解説しました。スペイン語で症状を伝えるための表現方法や痛みの表現、”médico de cabecera”の役割について理解することで、異国での医療の準備をする際に役立つ情報を提供しました。症状によって適切な専門医を選ぶことが重要であり、スペイン語で専門医の名前を覚えておくことも大切です。異国での医療の不安を解消し、滞在先での健康管理をしっかりと行いましょう。
専門科をあらわすスペイン語はちょっと長くて難しい発音が多いですが、どこか具合の悪いときのために知っておくととても便利です。
今のうちに是非覚えてみてください。