スペイン語学習で初心者がぶつかる難関。その1つが、RとLの発音です。日本人にとっては聞き分けにくく、発音に苦労している人も多いのではないでしょうか。
繰り返し聞き取りや発音の練習をして覚えていきましょう。
スペイン語の難関「RとLの発音」の違い
目次
会話
~スペイン・イビサ島にやってきた2人の会話です~
Laura:Hacía tiempo que quería venir a Ibiza.
イビサにずっと来たみたかったんだぁ。
Emi:Por fin se ha cumplido tu deseo.
やっと念願が叶ったわね。
Laura:¡Mira qué cala tan bonita!
見て!あのキレイなカラ!
Emi:¿La de quién?
誰の?
Laura:Ahí.
あそこよ。
Emi:¡Pero si no hay nadie!
でも誰もいないわよ。
Laura:¡Ah! Creías que había dicho “cara”, ¿no? Me refiero a esa cala. Una cala es una playa pequeñita.
あぁ、もしかしてカラ(顔)のことだと思った?違うわよ、あそこにあるビカ(ビーチ)のこと。カラは小さなビーチのことを言うのよ。
Emi:¿Son palabras diferentes? Para mí suenan las dos igual. ¡Qué difícil!
単語が違うのね。でも私には両方同じように聞こえる・・・。難しいなぁ。
ここに注目!
cara は「顔」、cala は「小さなビーチ」を指す言葉です。
この会話では、ラウラさんの言葉をエミさんが聞き違えてしまったんですね。
カタカナで書けば、どちらもカラ。日本人にとってはRとLの違いを明確に発音したり聞き分けたりするのは難しいかもしれません。
このようにRとLの違いで意味が違うという単語があるので、注意しましょう。
RとLの発音の違い
R(エレ)は、上前歯の裏を舌の先で優しくなでるようにして発音します。軽く、ほんの一瞬だけ舌が歯の裏にふれる程度にすると、うまくできるようになるでしょう。
Rが単語の最初にくる時や、2つのRが重なっている時には巻き舌になりますが、それ以外は、舌を強くはじきすぎないようにするのがコツです。
L(エレ)は、Rよりも長く舌を上前歯の裏に付けているイメージです。一度、歯の裏に舌先を当てたまま、音を発し始めてみてください。そのまま歯の裏をしっかりはじくとLの発音になります。
RとLの発音に注意したい単語
- cara(顔、高い)ー cala(ビーチ)
- para (~のために)ー pala(シャベル)
- pero(犬)ー pelo(髪)
- suero(血栓、点滴)ー suelo(床、地面)
RとLの発音の難しさには、多くの人が苦労するところです。
違いが体感できるようになるまで、実際に何度も単語を発して、また、ネイティブの発音をよく聞いてみてください。
発音に要注意!スペインで使わている英単語
「テーブル」や「バック」など、英語を語源とする言葉が日本ではたくさん使われていますよね。スペインでもさまざまなものに英語が使われています。
今回は、スペインでスタンダードになっている身近な英語と、その発音についてご紹介します。
Laura:¿Me acompañas a la Apple Store?
アップルストアに一緒に行ってくれないかな。
Diego:Claro. ¿Te vas a comprar un iPhone nuevo?
もちろんいいよ。新しいアイフォンを買うの?
Laura:No, me voy a comprar un portátil.
ううん、ノートパソコンを買うつもり。
Diego:Pero, ¿tú no usabas Windows?
あれ、ウインドウズを使っていなかった?
Laura:Sí, pero estoy pensando en cambiarme a Mac. Dicen que el hardware es bueno y dura mucho tiempo.
そうだけど、マックに切り替えようかと思って。ハードウエアがいいっていうし、長く使えるだろうから。
Diego:¡Ah! Yo quiero una tablet, así que también voy a mirar.
そっか、僕もタブレットがほしいから見てみようかな。
Laura:Pues, vamos.
じゃ、行きましょ。
ここに注目!
「ノートパソコン」は、portátil。「ハードデスク」は、hardware。
portátil はスペイン語ですが、hardware は英語。このように、特にパソコン用語には時々英語が使われています。
例えば「ソフトウエア」や「タブレット」という単語も、英語がそのままスペイン語になっています。
スペインで英語のまま使われている言葉とその発音
スペイン、日本でもおじみの英単語がさまざまな場面で使用されています。以下に、スペインでスタンダードになっている英語とその発音についてご紹介します。
- wifi:ウィフィ
- tablet:タブレット
- play:プレイ
- broker:ブローカー
- casting:キャスティング
- mail:メイル
- newsletter:ニュースレター
- blog:ブログ
- hashtag:ハッシュタグ
- test:テスト
日本でも使われている言葉なので覚えやすいですね。
ただし!気をつけたいのが、その発音です。
例えば、wifi はスペインでは「ウィフィ」。スペルは英語のままですが、読み方はスペイン式になります。
有名なヒーロー Spider-Man は、どうなると思いますか?
英語では「スパイダーマン」。それがスペイン語の発音になると「エスピダーマン」に。
このように、英語の言葉でも発音が異なることがあるので注意してください。
スペインで使用されている他の英語表現
さらに、スペインでは他にも多くの英語表現が使用されています。以下に代表的な表現をご紹介します。
- ノートパソコン:portátil
- ハードディスク:hardware
- ソフトウェア:software
- タブレット:tablet
これらの単語は英語そのままのスペイン語表現となっており、覚えやすいです。ただし、日本で使われている発音とは異なる場合があるため、注意が必要です。
おわりに
スペイン語の発音は、特にRとLの音において独特の特徴を持っています。これらの音の違いを正確に捉えることは、スペイン語のコミュニケーションにおいて非常に重要です。
スペイン語をベースとした独特の発音や使い回しによって、英語が全く異なる単語に聞こえくることも。〝スパングリッシュ〟と呼ばれているスペイン語と英語が混ざった言葉もあります。
あなたがもしスペイン旅行へ出かけて wifi が使えるかどうか誰かにたずねる機会があったら「ウィフィ」と発音することを思い出してくださいね。