日常でよく使うスペイン語《現在完了形》基本の用法と例文

  1. スペイン語勉強

スペイン語の《現在完了形》は、日常会話で頻繁に用いる表現の1つです。

  • 現在完了形とは、スペイン語の時制のひとつであり、過去から現在までの出来事や行動を表します。
  • この記事では、現在完了形を構成する方法や動詞の活用変化について具体的な例を挙げながら説明しています。

まだあまり理解できていない、という人も心配いりません!これから具体例をあげながら説明していきますので、一緒に学んでいきましょう。

日常でよく使うスペイン語《現在完了形》基本の用法と例文

スペイン語の現在完了形とは?

現在完了形= pretérito perfecto は、【現在までに起こった出来事】【過去から現在までの動作・行動・状態】などを表します。

例えば「今朝、トーストを食べた」という文は過去を表していますが、〝今朝〟は今日の朝のことであり、今日は現時点でも続いています。こうした「現在まで続く過去の出来事」を表現するのが現在完了形です。

現在完了形は「haber + 過去分詞」で作る

スペイン語の現在完了形は「haber +過去分詞」で構成されます。

haber は「〜がある」という意味の動詞で、スペイン語において最も重要な単語の1つ。

過去分詞と組み合わせることによって「〜した、〜したことがある」という完了形となります。

現在完了形を使いこなせるようになるためには、まず、haber の活用変化をしっかり覚えることが肝心です。

「スペイン明日」という文字が書かれた時計を持つ人の手。

haberの活用と過去分詞の変化

habeの活用

  • yo →  he
  • →  has
  • él →  ha
  • nosotros →  hemos
  • vosotros →  habéis
  • ellos →  han

過去分詞の活用

続いては過去分詞の活用を見ていきましょう。

スペイン語の過去分詞には、規則的な動詞の変化によるものと、不規則的な変化をしているものがあります。

規則変化する動詞は、語尾が –ado または –ido になるのが基本です。

不規則変化する動詞の場合は、語尾が –to–cho-so となります。

変化は規則的でも過去分詞の形になるとアクセント記号が付く動詞もあるので、あわせて覚えておきましょう。

過去分詞の規則変化

【-ar動詞】

hablar hablado

【-er動詞】

comer comiendo

【-ir動詞】

vivir viviendo

-ar で終わる動詞は最後の r を取り除き、-ado に。

-er動詞・-ir動詞は語尾の -er-ir ido に変化させます。

過去分詞の活用が【規則的に変化する】主な動詞

  • andar andado 歩く
  • cerrar cerrado 閉じる
  • comprar comprado 買う
  • llegar llegado 着く
  • beber bebido 飲む
  • tener tenido 持つ
  • poder podido できる
  • entender entendido 理解する
  • ir ido 行く
  • salir salido 去る
  • venir venido 来る
  • dormir dormido 眠る

【規則的に変化する】+【アクセント記号が付く】動詞

  • caer caído 落ちる
  • creer creído 信じる
  • leer leído 読む
  • oir oído 聞く
  • traer traído 持ってくる

過去分詞の活用が【不規則変化する】主な動詞

  • abrir abierto 開ける
  • escribir escrito 書く
  • morir muerto 死ぬ
  • poner puesto 置く
  • romper roto 壊す
  • ver visto 見る
  • volver vuelto 戻る
  • decir dicho 言う
  • hacer hecho する
  • imprimir impreso 印刷する
木製テーブルの上にスペイン映画のクラッパーとポップコーン。

スペイン語の現在完了形の使い方

現在に続くある時間内に完了した出来事を表す

「今日は買い物に行った」「今週は出張に行っていた」など、【今に至る一定の時間内での行動・動作・感情を表す時】に現在完了形を使います。

Hoy ha ido al cine.

彼女は今日、映画を観に行った。

Hace calor porque mi padre ha cerrado la ventana.

父が窓を閉めたので、部屋が暑い。

「父が窓を閉めたので、部屋が暑い」は、「暑い」と感じているのは今であり、その原因となったのが「父が窓を閉めたから」というものです。

この場合「窓を閉めた」のは過去の出来事ですが、「今、暑い」という現在に繋がっているため、現在完了形となるわけです。

現在完了形に伴う【時を表す単語】

現在完了形は、「今日」「今週」「今月」など現時点を含む時間内での出来事や、「今朝」「今年の夏」というようにその1日や1年がまだ続いている時に使う表現です。

そのため、次のような単語を伴う場合があります。

  • hoy 今日
  • esta semana 今週
  • este mes 今月
  • este año 今年
  • esta mañana 今朝
  • esta tarde 今日の午後
  • esta noche 今晩
  • este verano 今年の夏
  • este invierno 今年の冬

Esta mañana me he encontrado con mi profesor en la estación.

今朝、駅で先生に会った。

Hemos viajado a Alemania este invierno.

私たちは今年の冬にドイツへ旅行した。

今までの経験を表す

「スペインへ行ったことがある」「フランスへはまだ行ったことがない」など、【これまでの経験の有無】を表す時にも現在完了形を使います。

He estado en España.

私はスペインへ行ったことがある。

Nunca he visto esa película.

その映画を観たことはない。

¿Ha comido alguna vez okonomiyaki?

あなたはお好み焼きを食べたことがありますか?

現在完了形の否定に伴う【経験に関連する副詞】

「今までにまだ経験したことがない」という【未経験の物事を表す】時にも現在完了形となります。この場合は否定形となり、場合によっては「まだ」という意味の単語を伴います。

《現在完了形の否定表現で使われる単語》

  • aún まだ
  • todavía まだ

Todavía no he hecho el examen DELE de español.

私はまだスペイン語のDELE試験を受けたことがない。

El avión aún no ha llegado.

飛行機はまだ到着していない。

スペインで魚の切り絵を持つ子供たちのグループ。

点過去形と現在完了形の違い

点過去は、過去に起こった出来事を表します。現在完了形との違いは、「現在に繋がっていることか」それとも「過去で終わっていることか」がポイントです。

例えば、次の例文を見比べてみてください。

A)Hoy he comido pescado.

今日私は魚を食べた。

B)Ayer comí carne.

昨日私は肉を食べた。

Aは、ha comido と現在完了形となっていて、Bは comí と点過去形です。

今日という日がまだ現時点に続いているのに対して、昨日という日はすでに過ぎています。このように、同じ過去形でも現在完了形と点過去形が異なるのがスペイン語の特徴です。

もう1つ、次の例文でも違いを見分けてみてください。

以下の2つの例でも分かるように、今に続く「今月」に関する出来事は現在完了形に、そして「先月」については点過去形となります。

《現在完了形》

Este mes has tenido mucho trabajo.

今月、あなたはとてもたくさん働いた。

《点過去形》

El mes pasado tuviste poco trabajo.

先月、あなたはとてもたくさん働いた。

現在完了形と過去完了形の違い

【現在に繋がっている時系列の中で完了している出来事】が現在完了形ということが、わかってきたでしょうか。

もう1つ、過去完了形との違いも簡単に覚えておきましょう。過去完了形は【過去の時系列の中で完了していた出来事】です。

A)現在完了形

Ahora Ana ya ha cenado.

今、アナが夕食を食べ終わった。

B)現在完了形+過去完了形

Hoy, cuando he llegado a su casa, Ana ya había cenado.

今日、私が彼女の家に着いた時、アナは夕食を食べ終わっていた。

C)点過去形+過去完了形

Ayer, cuando llegué a su casa, Ana ya había cenado.

昨日、私が彼女の家に着いた時、アナは夕食を食べ終わっていた。

Aは「今、夕食を食べ終わった」ので現在完了形となっています。

Bは「私が家に着いた」のが今日のことなので現在完了形ですが、その時点ですでにアナは夕食を済ませ食事を完了していますね。このように、過去の時点で完了している出来事は過去完了形で表します。

Cは「昨日彼女の家に行った」という文なので、使われるのは現在完了形ではなく点過去形です。その過去の時点で「アナは夕食を食べ終わっていた」という事実は完了しているので、ここでも後半は過去完了形となっています。

現在完了形を使った会話例

最後に、過去完了形を使った会話例をご紹介します。「今日あった出来事」がすべて現在完了形で表されていることに注目してみてください。

María: ¿Qué tal tú día?

今日はどうだった?

Laura: Muy bien, pero he estado muy ocupada.

良かったわ。でも、とても忙しかった。

María: ¿Qué has hecho?

何をしたの?

Laura: Por la mañana he trabajado en la oficina. Después he comido con Carlos.

Después de comer he ido a Toledo para participar en un taller y ahora me tengo que ir al cumpleaños de una compañera.

朝はオフィスで働いて、その後、カルロスと食事をして、それから午後には講習会があってトレドまで行って、これから同僚の誕生会に行かなくちゃ。

まとめ

スペイン語の《現在完了完了形》は「haber + 過去分詞」で構成され、現在に至るまでに起こった過去の出来事や状態を表します。

  • スペイン語の現在完了形は「haber + 過去分詞」という形式で作られます。
  • 過去から現在まで続く出来事や経験を表現するために使われます。
  • 点過去形や過去完了形とは異なり、現在の時点でも出来事が継続していることを強調します。
  • 現在完了形に伴う時間や経験を表す単語も覚えておく必要があります。

点過去や過去完了形との違いがわかりましたか?

スペイン語は過去形の表現が複雑なので混乱しやすいかもしれませんが、使い方さえわかれば慣れていくはずです。何度も繰り返して学習して覚えていってください!

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