今回のテーマは「忘れた!」の表現パターンです。日本語では「忘れた」と言えば済むことでも、スペイン語ではさまざまな表現方法があります。この記事では、スペイン語初心者の方々が日常会話で便利に使える「忘れた!」の表現パターンをご紹介します。
さあ、今日も元気にスペイン語でコミュニケーション!
今回のテーマは「“忘れた”の色々なパターン表現」。
スペイン語の「忘れた!」の違いを解説|初心者向け表現ガイド
目次
会話
マリアは何やら落ち込んでいます。何を忘れてしまったのでしょうか…早速二人の会話を覗いてみましょう。
María: Se me ha olvidado poner mi nombre a la carta de Navidad para mi sobrino.
甥っ子あてのクリスマスカードに、私の名前を書くのを忘れちゃった。
Yurika: ¿Te has olvidado de escribir tu propio nombre? Qué despiste.
自分の名前を書き忘れたですって?うかつだったわね。
María: No se me ocurre qué puedo hacer en esta situación… no me sale nada.
この状況で、いったいどう手を打てばいいのか、何もアイデアが浮かばないわ。
Yurika: No te preocupes, seguro que él reconoce tu letra.
心配しないで。彼ならあなたの字で絶対に分かるわよ。
María: Espero que sí. Ay, qué tonta soy…
そうだといいけれど。ああ、何てバカな私…
Yurika: No te pongas tan triste. Tu sobrino nunca te olvidará.
そんなに悲しまないでよ。甥っ子さんがあなたを忘れるわけないわ。
María: Pensando en eso, esta noche no podré dormir.
今夜は後悔で眠れないわよ。
Yurika: Olvídalo ya, no es para tanto.
もう忘れなさいよ。そんなに深刻な失敗じゃないわよ。
ワンポイント:名前を忘れた
Se me ha olvidado su nombre.– 忘れちゃった!
おそらく、これが一番多く使われる表現でしょう。何かを「忘れちゃった!」という時、まずは「Se me ha olvidado~」が基本です。
María:¿Y cómo se llama la persona que me ha llamado?
で、私に電話をかけて来たその人は、何という名前だったの?
Yurika: Se me ha olvidado su nombre… lo siento.
忘れちゃった…ごめんなさい。
Me he olvidado de su nombre.– 忘れてしまった
忘れてしまって「しまった!」という気持ちがある場合、「忘れちゃった」という感覚で使う表現です。上記の「Se me ha olvidado~」と同じニュアンスです。
María: Tenías que haber apuntado su nombre. Así no puedo llamarle yo.
その人の名前をメモしておかなくちゃいけなかったわよ。これじゃ、私からかけ直せないわね。
Yurika: Me ha dicho un nombre muy sencillo, pero… me he olvidado de su nombre.
すごくシンプルな名前を言ったんだけど…忘れちゃったのよ。
No me sale su nombre.
時間が経てば思い出すかもしれない「度忘れ」レベルはこれです。「名前が出てこない!」という日本語と、直訳で共通していますね。
María: ¿Nombre simple? Será… José, Juan, Pepe, Paco…
シンプルな名前ですって?ホセ、フアン、ぺぺ、パコ…あたりかしら?
Yurika: Es algo así, pero…. no me sale su nombre.
なんだかそんな感じがするけれど…名前が出てこないわ。
He olvidado su nombre.– 忘れた
忘れたことについて、特に問題にしていない時に使います。どちらかというと、「もう忘れてしまいたいこと」を言う場合も多いです。
María: Por cierto, ¿cómo se llamaba tu exnovio?
ところで、あなたの前の彼氏って、何と言う名前だったかしら?
Yurika: He olvidado su nombre ya. Todo se acabó.
もう忘れたわよ。すべて終わったわ。
つ・ぶ・や・き
この記事では、スペイン語初心者の方々が日常会話で便利に使える「忘れた!」の表現パターンを紹介しました。以下にまとめます。
- 「Se me ha olvidado」 – 忘れちゃった!
- 「Me he olvidado de」 – 忘れてしまった
- 「No me sale」 – 名前が出てこない
- 「He olvidado」 – 忘れた
これらの表現を使い分けることで、スペイン語をより自然な形で話すことができます。繰り返し練習して、日常会話でスムーズに使えるようにしましょう。
日本語であれば、「忘れた」か「忘れてしまった」かで使い分けるものですね。
だんだんレベルが上がると、「もっと微妙なニュアンスまで表現したい!」と思うもの。語学学習の欲張り、大いに結構です!どんどん使いましょう。