白熱した試合や誰かが頑張っている姿を見たら、声援を送って応援したくなりますよね。
「頑張れ!」「頑張って!」という気持ちをストレートに伝えるには、スペイン語でどう表現すれば良いのでしょうか。早速勉強していきましょう!
スペイン語で応援!スポーツ観戦からお祝いまで、すぐに使えるフレーズ
目次
「頑張れ!」「頑張って!」とスペイン語でエールを送る言葉
¡Ánimo!頑張って
¡Ánimo!
アニモ
頑張って!
ánimo は「頑張って」という応援の気持ちを表す、最も一般的な言葉です。
スペイン語は主語によって動詞や形容詞が変化しますが、この ánimo は名詞のためどんな相手に対しても同じ形で使えます。スポーツ観戦にはもちろん、勉強や仕事などあらゆるシーンで役立つひとことです。
発音は「アニモ」の最初の a を強調します。綴りでは a の上にアクセント記号が付き、感嘆符(!)を付ける場合には、単語の前にも逆さ記号(¡)を置いてください。
¡Anímate! 元気を出して
¡Anímate!
アニマテ
元気を出して!
anímate は「元気づける」という意味を持つ再帰動詞 animarse の命令形です。
語尾の –te は二人称単数( tú )を指しています。つまり anímate は親しい相手に対するカジュアルな表現。家族や友人、クラスメイトや同僚などを励ます時に使います。ánimo と同様に「頑張って」というニュアンスもあります。
発音は「アニマテ」の「ニ」を強調し、í にアクセント記号が付きます。
A:¡Siempre perdemos! ¡Voy a dejar el baloncesto!
シエンプレ ペルデモス. ボイ ア デハール エル バロンセスと
いつも負けてばっかり!もうバスケはやめてやる!
B:¡Anímate! Seguro que poco a poco mejoráis.
アニマテ. セグロ ケ ポコ ア ポコ メホライス
頑張るんだ!きっと少しずつ上達していくから。
「頑張れ!」の意味を含んだスペイン語フレーズ
次にご紹介する単語は直訳すると「頑張って」という意味ではないのですが、使うシーンによっては応援の言葉になるというものです。
¡Venga! 行け
¡Venga!
ベンガ
行け!
venga は「来る」という意味の動詞 venir の命令形です。接続法でも使われる形なのでさまざまな表現がありますが「ほら!」「行け!」といった掛け声にもなります。
例えば、スポーツシーンでここぞ!という時に気合を入れたり、何かに挑戦しようとしている人を応援したりする時のフレーズです。
「やろうか、やめるか、どうしよう?」と迷っている誰かに「ほら、やってみなよ!頑張れ!」と後押しする時にも、このひとことで勇気づけてみてください。
¡Vamos! 行くぞ
¡Vamos!
バモス
行け!
vamos は「行く」という意味の動詞 ir の一人称複数形(直接法現在形)です。つまり主語は「私たち」であり、「私たちが行く」「一緒に行こう」といった時に使う形です。この vamos も応援のフレーズとして使われます。
自分も一緒になって「さぁ、行くぞ!」と気持ちを込める時や、チームが一丸となって「よし、頑張ろう!」と力を入れる時、また、「行け〜!」とその場を盛り上げる時などに欠かせないひとことです。
Laura está cerca de la meta de la maratón. Parece cansada y va muy despacio.
ラウラ エスタ セルカ デ ラ メタ デ ラ マラトン. パレセ カンサーダ イ バ ムイ デスパシオ
マラソンゴールに近づいていたパウラは、疲れているようで足の運びが遅くなっていた。
Luis le grita:
ルイス レ グリタ:
ルイスは叫んだ。
¡Vamos! ¡Corre! ¡Que ya llegas!
バモス. コレ. ケ ジャ ジェガス
行くんだ!(頑張れ)走れ!もうすぐだ!
¡Buena suerte!幸運を
¡Buena suerte!
ブエナ・スエルテ
幸運を!
「幸運を手に入れられますように」という祈りの表現が buena suerte です。
「良い」という意味の形容詞 buena と、「幸運」を表す女性名詞 suerte から成るこのフレーズには、良い結果を願う思いが込められています。「健闘を祈っている」「活躍を願っている」というニュアンスも。
時には「頑張って!」という言葉が、相手にプレッシャーを与えてしまうことがあるかもしれません。すでに十分頑張っている人には「あなたなら運が味方してくれるよ!」というこのひとことが、きっと力になるでしょう。
A:Ya estamos en la final, pero el equipo contrario es bastante fuerte.
ジャ エスタモス エン ラ フィナル, ペロ エル エキポ コントラリオ エス バスタンテ フエルテ
いよいよ決勝戦だ。でも、次の相手は手強いぞ。
B:Es verdad, aunque vosotras tampoco sois malas. ¡Buena suerte!
エス ベルダッ, アウンケ ボソトラス タンポコ ソイス マラス. ブエナ スエルテ
その通りだけど、君たちだって負けてない(悪くない)。幸運を祈ってるよ!
誰かを励ましたい時に使えるスペイン語フレーズ
元気が出るような言葉をかければ、気持ちが切り替わるはず。ポジティブなフレーズで、やる気やパワーを上げていきましょう!
Sí, tú puedes そうだ、できるよ!
Sí, tú puedes.
シー,トゥ プエデス
そうだ、できるよ
これは「キミならできる!」「そうだ、できる!」と励ますフレーズです。何事も信じて取り組めば、きっと結果が伴ってくるはず!
puedes は動詞 poder の二人称単数現在形で、親しい相手(tú)に対する表現です。unted を主語にするなら、usted puede 。自分自身を鼓舞したい時には「Sí, yo puedo」(私はできる)と主語を自分に置き換えてみてください。
Todo va a salir bien すべてうまくいくよ
Todo va a salir bien.
トド バ サリール ビエン
すべてうまくいくよ
todo は「すべて」、va a salir は直訳すると「出る」ですが、va a salir bien で「良いほうへ向かう、うまくいく」という意味になります。
人生には誰もが不安になる瞬間があるものですが、すべてが良い方向に行くものだと信じる気持ちが大事ですよね。立ち止まりそうになった時に、こんな言葉をかけてもらえれば、きっと前向きになれるでしょう。
A:Desde que me operaron, no he podido jugar. Mañana es mi primer partido desde hace un mes y estoy bastante nerviosa.
デスデ ケ メ オペラロン, ノ エ ポディード フガール. マニャーナ エス ミ プリメール パルティード デスデ アセ ウン メス イ エストイ バスタンテ ネルビオサ
怪我で手術をして試合に出られなかったけど、明日は1ヶ月ぶりの復帰。すごく緊張しているわ。
B:No te preocupes. Todo va a salir bien.
ノ テ プレオクペス, トド バ ア サリール ビエン
心配ないさ。きっとすべてうまくいくよ。
no pasa nada なんでもないよ
No pasa nada.
ノパサ ナダ
どうってことないよ
時には失敗してしまうこともあります。そんな時、「大丈夫、どうってことない」と考えて気持ちを切り替えられたら、また次に前進できるはずです。
そこで覚えておきたいのが、このフレーズ。no 「ない」+ pasa 「起こる」+ nada 「何もない」で、「なんでもない」という意味になります。
ミスをしてしまった相手に「気にしないで」と伝えて励ます時に、この言葉をかけてみてください。逆に自分が失敗したり落ち込んだりした時、周囲にあまり心配をかけたくなければ、この no pasa nada で場の空気を和らげることもできます。
A:¡Ay, perdón! He fallado.
アイ, ペルドン. エ ファジャード
あ、ごめん!ミスった。
B:No pasa nada.
ノ パサ ナダ
大丈夫だよ。
No importa ドンマイ、気にしないで!
No importa.
ノ インポルタ
ドンマイ、気にしないで
「重要である」という意味の動詞 importar の否定形で「たいしたことはない」という表現になります。チームメイトを勇気づけたり、仕事仲間との士気を高めたり、ネガティブな空気を振り払いたい時に有効なひとことです。
A:Lo siento, he sacado muy mal.
ロ シエント, エ サカード ムイ マル
ごめん、サーブがうまくいかなった。
B:No importa. Al final hemos Ganado el punto.
ノ インポルタ. アル フィナル エモス ガナード エル プント
気にすることないよ。最後には僕たちが勝ったじゃないか。
No te rindas 諦めないで!
No te rindas.
ノ テ リンダス
諦めないで
no te rindas は、くじけそうになっている人をストレートに励ますフレーズです。
「諦める」という意味の再帰動詞 rendirse の二人称単数否定命令形で、丁寧に言い換える場合は no se rinda となります。
A:Falta un mes para la maratón, pero últimamente no estoy en forma. No sé si podré dar lo mejor de mí…
ファルタ ウン メス パラ ラ マラトン, ペロ ウルティマメンテ ノ エストイ エン フォルマ. ノ セ シー ポドレ ダル ロ メホール デ ミ…
マラソン大会まであと1ヶ月。でも最近は調子が悪くて、ベストが尽くせるかどうか…。
B:No te rindas. Entrena duro hasta el final.
ノ テ リンダス. エントレナ デュロ アスタ エル フィナル
諦めないで、最後まで練習を頑張ろう。
頑張った誰かを褒めたい時に使えるスペイン語フレーズ
応援している相手が良い結果をもたらしたら…、もしくは、結果はともあれ一生懸命に頑張っていたら…、その姿を大いに讃えたいですね。次のような褒め言葉をかけてみてください。
¡Muy bien! 良くやった
¡Muy bien!
ムイ ビエン
良くやった!
「良くやった!」という意味の muy bien 。短いひとことですが、スペイン語のコミュニケーションにおいては必須の重要なフレーズです。
「初めてのことに挑戦してみた」「最後までやり遂げることができた」「素晴らしい成績を残した」etc…。そんな時に気持ち良く相手に賛辞を送りましょう。
A:Hoy he batido un récord en la competición de natación.
オイ エ バティード ウン レコルド エン ラ コンペティシオン デ ナタシオン
今日の水泳大会で新記録を出したよ。
B:¡Muy bien!
ムイ ビエン
すごい!(よくやった)
¡Perfecto! 完璧だ、すばらしい
¡Perfecto!
ペルフェクト
完璧だ、すばらしい!
会話でもSNSなどのテキストでも、スペインのネイティブたちはよく、この ¡Perfecto! を使います。「完璧!」「すごいね!」「最高!」といった意味で、何かを絶賛するひとことです。
褒める時だけではなく、相手のプランに同意する時や、日本語でいう「了解」と返事をする時にも使われるフレーズです。
A:He pensado en una estrategia para el partido de este fin de semana.
エ ペンサード エン ウナ エストラテヒア パラ エル パルティード デ エステ フィン デ セマナ
週末の試合に向けて戦略を立てておいたよ。
B:¡Perfecto!
ペルフェクト
完璧だ!
¡Enhorabuena! おめでとう
¡Enhorabuena!
エノラブエナ
おめでとう!
enhorabuena は試合に勝った時や試験に合格した時などにかける「おめでとう」という言葉です。
誕生日のお祝いでは felicidades と言いますが、その「おめでとう」とはニュアンスが違います。enhorabuena は何かを達成した時に祝福するひとことです。
発音はスペル通りに読むと「エンオラブエナ」。ですが実際は最初の音が省略されるため「エノラブエナ」と発音するとよりネイティブな響きになります。
A:¿Sabes qué? ¡Ayer quedé segunda en el concurso de baile!
サベス ケ. アジェール ケデ セグンダ エン エル コンクルソ デ バイレ
知ってる?昨日のダンスコンクールで2位になったんだよ。
B:¡Enhorabuena!
エノラブエナ
おめでとう!
一般的な応援・観戦でよく使われるスペイン語フレーズ
¡Toma! 行け!/やった!
toma は動詞 tomar の命令形です。tomar はもともと「取る、つかむ、獲得する」といった意味がありますが「行け!」「やったー!」という掛け声としても使われています。特にスポーツ観戦では、必ずといっていいほど耳にする言葉。
例えばサッカーの試合中、ゴールが決まると応援していた観戦者たちは一斉に ¡Toma! という叫び声をあげます。これは、相手チームに対して「見てみろ!」「ざまあみろ!」という自慢のニュアンスを含んでいて、挑発的に叫ぶ人たちも。
サッカースタジアムに限らず、バルやレストラン、自宅でさえ、スペイン人たちのサッカー観戦はかなりテンションが高めです。
A:¡Gol!
ゴール
ゴール!
B:¡Toma! ¡Qué golazo!
トマ, ケ ゴラソ
やった!なんていうゴールだ!
¡Qué pena! 残念
チャンスを逃してしまった時など「ああ、惜しい!」とくやしい思いを表すのが ¡Qué pena! です。
pena は「痛み、悲しみ」「罪」「恥」といった意味がありますが、¡Qué pena! はネガティブなだけの表現ではありません。「残念だったね」という同情の気持ちを伝えるひとことでもあり、励ましのフレーズでもあります。
A:Hemos estado a punto de ganar, pero al final nos han metido dos goles y hemos perdido.
エモス エスタド ア プント デ ガナル, ペロ アル フィナル ノス アン メティード ドス ゴーレス イ エモス ペルディード
あと少しで勝てたところだったのに、結局2点を取られて負けてしまった。
B:¡Qué pena!
ケ ペナ
残念だったね。
¿Qué ha pasado? どうしたんだ!?
「え?今何が起こったの?」「どういうこと?」という疑問のひとことが ¿Qué ha pasado? です。
誰かと競っている時には、ついつい熱が入って興奮しがち。そんな時に納得できないジャッジがあったり、把握できない状況があったりすると、人々は口々にこう言います。
自分の味方を応援するために、あえて敵に向けて攻めるように使われる場合も。直接的な応援フレーズではありませんが、スポーツ観戦ではよく飛び交うフレーズです。
A:El portero está tirado en el suelo. ¿Qué ha pasado?
エル ポルテロ エスタ ティラード エン エル スエロ. ケ ア パサード
ゴールキーパーが地面に倒れてるよ。何があったんだろう?
B:El delantero le ha dado una patada en la espinilla.
エル デランテロ レ ア ダード ウナ パターダ エン ラ エスピニージャ
フォワードが彼のスネを蹴飛ばしたんんだ。
スペイン語フレーズの活用した会話例
最後に会話例を見てみましょう。試合に勝ったゴンザロさんに、シルビアさんが声をかけています。どんな言葉を使っているか、チェックしてみてくださいね。
Silvia:¡Enhorabuena por la victoria de ayer!
エノラブエナ ポル ラ ビクトリア デ アジェール
昨日の勝利、おめでとう!
Gonzalo: Gracias.
グラシアス
ありがとう。
Silvia:Fue un partido difícil.
フエ ウン パルティード ディフィシル
苦しい試合だったね。
Gonzalo: ¡Menos mal que ganamos!
メノス マル ケ ガナモス
なんとか勝って良かったよ。
Silvia: El siguiente partido es la final.
エル シギエンテ パルティード エス ラ フィナル
次はいよいよ決勝ね。
Gonzalo: Sí, tenemos que dar lo mejor de nosotros mismos.
シー, テネモス ケ ダル ロ メホール デ ノソトロス ミズモス
そうだね、あとは自分たちのベストを尽くしかない。
Silvia: ¡Buena suerte! ¡Y ánimo!
ブエナ スエルテ, イ アニモ
健闘を祈っているわ。頑張って!
ココが会話のポイント!
¡Enhorabuena por la victoria de ayer!
「おめでとう」を意味する enhorabuena のあとに前置詞 por を置いていることに注目を! por を加えることで、具体的に何に対して祝っているのかを明確に表現できます。
この会話では、por のあとに続く事柄= la victoria de ayer 「昨日の勝利」について「おめでとう」と言っています。
¡Buena suerte! ¡Y ánimo!
「健闘(幸運)を祈っている」という ¡Buena suerte! と、「頑張って!」という ánimo! のダブルフレーズで相手を応援しています。親しい相手にも、職場の同僚や知り合いにも優しく寄り添える言葉なので、ぜひ覚えて活用してみてください。
まとめ
スペイン語圏の仲間たちと一緒に、スポーツの試合を観戦するなら ¡Ánimo! や ¡Venga! といった言葉を覚えておくと盛り上がりますよ。ただし、ネイティブたちの応援の中では、このほかに罵声やスラングが飛び交うことも。そこはマネしないようにしてくださいね。
最後にひとこと。¡Ánimo con el español! スペイン語の学習も頑張っていきましょう!