スペイン語の曜日・月 完全マスター!覚え方から会話例文まで徹底解説

  1. スペイン語数字

スペイン語の曜日・月 完全マスター!覚え方から会話例文まで徹底解説

スペイン語を学び始めると、まず覚えなければならない基本事項の一つが「曜日」と「月」の名前です。これらは日付やスケジュールについて話す際に不可欠であり、日常会話でも頻繁に登場します。しかし、日本語とは全く異なるため、覚えるのに苦労する学習者も少なくありません。

この記事では、スペイン語の曜日と月の名称、正しい読み方、そして記憶の助けとなる「語源」や関連エピソードを詳しくご紹介します。単に単語を羅列するだけでなく、なぜそのような名前になったのかを知ることで、より深く、そして楽しく覚えることができるでしょう。

さらに、「先週」「今月」「毎週」「今日は何曜日?」「誕生日はいつ?」といった、すぐに使える実践的な会話フレーズや文法事項、日付の表現方法、さらにはスペイン語圏における曜日や月の文化的な背景知識まで、8000字を超えるボリュームで徹底解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたもスペイン語の曜日と月を自信を持って使いこなし、スペイン語でのコミュニケーションがよりスムーズになっているはずです。さあ、一緒にスペイン語の時間の世界を探求しましょう!

目次

スペイン語の曜日 (Días de la Semana) を徹底解説

スペイン語で「曜日」は día de la semana (ディア デ ラ セマナ) と言います。直訳すると「週 (semana) の日 (día)」となり、シンプルで分かりやすいですね。

日本語の曜日が「日月火水木金土」と天体(太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星)に基づいているのに対し、スペイン語の曜日は、主にローマ神話の神々の名前やキリスト教に関連するラテン語が語源となっています。この背景を知ると、単語がぐっと覚えやすくなりますよ。

それでは、月曜日から日曜日まで、それぞれの曜日の名称、読み方、そして興味深い語源を見ていきましょう。

月曜日: Lunes (ルネス) – 月の女神の日

スペイン語の週は月曜日から始まります。Lunes (ルネス) の語源は、ラテン語の Lunae dies (ルナエ ディエス)、すなわち「月の日」です。これはローマ神話における月の女神 Luna (ルナ) に捧げられた日とされています。

英語の Monday も同様に Moon (月) が語源であり、多くのヨーロッパ言語で月曜日は「月」に関連付けられています。夜空に静かに輝く月のイメージと結びつけて覚えると良いでしょう。

ポイント: スペイン語の曜日は、土曜日と日曜日を除き、すべて男性名詞です。また、Lunes は単数形と複数形が同じ形です (例: el lunes – 月曜日 / los lunes – 毎週月曜日)。

火曜日: Martes (マルテス) – 軍神の日

Martes (マルテス) は、ラテン語の Martis dies (マルティス ディエス)、「マルスの日」が語源です。Mars (マルス) はローマ神話の軍神であり、戦争と農耕の神として知られています。力強く、情熱的なイメージですね。

英語の Tuesday はゲルマン神話の軍神テュール (Tyr) に由来しますが、フランス語の Mardi やイタリア語の Martedì も Martes と同じくマルス神が語源です。火星 (Marte) の名前の由来でもあります。

ポイント: Martes も単数形と複数形が同じ形です (例: el martes – 火曜日 / los martes – 毎週火曜日)。

水曜日: Miércoles (ミエルコレス) – 商業と旅人の神の日

Miércoles (ミエルコレス) の語源は、ラテン語の Mercurii dies (メルクリイ ディエス)、「メルクリウスの日」です。Mercurius (メルクリウス) は、ローマ神話において商業、使者、旅人、盗賊などの守護神であり、神々の伝令役としても知られています。ギリシャ神話のヘルメスに相当します。

英語の Wednesday はゲルマン神話の主神オーディン (Woden) に由来しますが、フランス語の Mercredi やイタリア語の Mercoledì は Miércoles と同じ語源です。水星 (Mercurio) の名の由来でもあります。

ポイント: Miércoles も単数形と複数形が同じ形です。アクセント記号 (´) が “e” の上にあることに注意しましょう。

木曜日: Jueves (フエベス) – 最高神の日

Jueves (フエベス) は、ラテン語の Jovis dies (ヨウィス ディエス)、「ユピテルの日」に由来します。Juppiter (ユピテル、英語読みではジュピター) は、ローマ神話における最高神であり、天空と雷を司る神々の王です。威厳があり、力強い響きがありますね。

英語の Thursday は北欧神話の雷神トール (Thor) に由来しますが、フランス語の Jeudi やイタリア語の Giovedì は Jueves と同じ語源です。木星 (Júpiter) の名の由来でもあります。

ポイント: Jueves も単数形と複数形が同じ形です。

金曜日: Viernes (ビエルネス) – 愛と美の女神の日

Viernes (ビエルネス) の語源は、ラテン語の Veneris dies (ウェネリス ディエス)、「ウェヌスの日」です。Venus (ウェヌス、英語読みではヴィーナス) は、ローマ神話における愛と美、豊穣の女神として広く知られています。華やかで、週末への期待感が高まる曜日ですね。

英語の Friday は北欧神話の愛の女神フレイヤ (Freyja) またはフリッグ (Frigg) に由来しますが、フランス語の Vendredi やイタリア語の Venerdì は Viernes と同じ語源です。金星 (Venus) の名の由来でもあります。

ポイント: Viernes も単数形と複数形が同じ形です。多くのスペイン語圏の国では、金曜日の夜は友人や家族と過ごす大切な時間とされています。

ローマ神話の神々とスペイン語の曜日の単語カード

ローマ神話の神々を知ると、スペイン語の曜日が覚えやすくなります。

土曜日: Sábado (サバド) – 安息日

Sábado (サバド) は、これまでの神話由来とは異なり、ヘブライ語の Shabbat (シャバット) がギリシャ語・ラテン語の Sabbatum (サッバトゥム) を経てスペイン語に入った言葉で、「安息日」を意味します。ユダヤ教において、神が天地創造の7日目に休息したとされる日で、労働を休み、礼拝や休息に充てる日です。

英語の Saturday はローマ神話の農耕神サトゥルヌス (Saturnus) に由来しますが、スペイン語やフランス語 (Samedi)、イタリア語 (Sabato) など多くのロマンス語では「安息日」が語源となっています。土星 (Saturno) の名はサトゥルヌス神に由来します。

ポイント: Sábado は男性名詞ですが、他の平日とは異なり、語尾が -o で終わります。複数形は sábados (サバドス) となり、毎週土曜日を意味します。アクセント記号 (´) が最初の “a” の上にある点に注意しましょう。

日曜日: Domingo (ドミンゴ) – 主の日

Domingo (ドミンゴ) は、ラテン語の dies Dominicus (ディエス ドミニクス)、「主の日」が語源です。Dominus (ドミヌス) は「主」を意味し、キリスト教においてイエス・キリストの復活を記念する日、すなわち礼拝の日とされています。

英語の Sunday (太陽の日) やドイツ語の Sonntag (太陽の日) とは異なり、スペイン語やフランス語 (Dimanche)、イタリア語 (Domenica) などではキリスト教的な意味合いが強い名称となっています。

余談ですが、カリブ海に浮かぶドミニカ国 (Dominica) の名前は、コロンブスがこの島を「発見」したのが日曜日 (Domingo) であったことに由来すると言われています。

ポイント: Domingo も男性名詞で、語尾が -o で終わります。複数形は domingos (ドミンゴス) となり、毎週日曜日を意味します。スペイン語圏の多くの国では、日曜日は家族と過ごす安息日とされています。

曜日のまとめと覚え方のヒント

ここで一度、スペイン語の曜日をまとめてみましょう。

曜日 (日本語) 曜日 (スペイン語) 読み方 語源 (ラテン語/ヘブライ語) 関連する神話/宗教
月曜日 Lunes ルネス Lunae dies 月の女神 Luna
火曜日 Martes マルテス Martis dies 軍神 Mars
水曜日 Miércoles ミエルコレス Mercurii dies 商業神 Mercurius
木曜日 Jueves フエベス Jovis dies 最高神 Juppiter
金曜日 Viernes ビエルネス Veneris dies 愛の女神 Venus
土曜日 Sábado サバド Sabbatum (Shabbat) 安息日 (ユダヤ教)
日曜日 Domingo ドミンゴ dies Dominicus 主の日 (キリスト教)

覚え方のヒント:

  • 語源と結びつける: 上記で解説した神話や宗教的な背景を思い浮かべながら覚えると、単語のイメージが掴みやすくなります。
  • 英語や他のロマンス語と比較する: 英語の曜日の語源は一部異なりますが、フランス語やイタリア語とは共通の語源を持つものが多いです。知っている言語と比較してみましょう。
  • リズムで覚える: 「Lunes, Martes, Miércoles, Jueves, Viernes, Sábado, Domingo」と何度も口に出して、リズムで覚えてしまうのも効果的です。歌に合わせて覚える教材もあります。
  • フラッシュカードを使う: 単語カードを作成し、表面にスペイン語、裏面に日本語や語源を書いて繰り返し練習します。
  • カレンダーを見る: 自宅のカレンダーやスマートフォンのカレンダー表示をスペイン語に設定してみるのも良い方法です。

「週 (Semana)」を使った基本表現

曜日を覚えたら、次は「週」に関連する表現をマスターしましょう。「週」はスペイン語で semana (セマナ) と言い、女性名詞です。これを使った基本的な表現をいくつかご紹介します。

先週・今週・来週・毎週

  • 先週: la semana pasada (ラ セマナ パサダ)
  • 今週: esta semana (エスタ セマナ)
  • 来週: la semana próxima (ラ プロキシマ セマナ) / la semana que viene (ラ セマナ ケ ビエネ)
  • 毎週: cada semana (カダ セマナ) / todas las semanas (トダス ラス セマナス)

解説:

  • pasada は「過ぎた」という意味の形容詞で、女性名詞 semana に合わせて語尾が -a になっています。
  • esta は「この」という意味の指示詞で、これも女性単数形の semana に合わせて esta となります。
  • próxima は「次の」という意味の形容詞で、これも semana に合わせて -a になります。
  • que viene は関係代名詞 que + 動詞 venir (来る) の現在形で、「来る週」すなわち「来週」を意味します。la semana próxima と同じくらいよく使われます。
  • cada は「それぞれの、毎〜」という意味の形容詞で、性数変化はありません。
  • todas las semanas は「すべての週」という意味で、「毎週」を表すもう一つの一般的な表現です。semana が複数形 (semanas) になり、定冠詞 (las) と形容詞 (todas) も女性複数形に合わせます。

例文で使い方をマスターしよう

例文1: 先週

La semana pasada fui al cine con mis amigos.

(ラ セマナ パサダ フイ アル シネ コン ミス アミーゴス)

訳: 先週、友達と映画に行きました。

例文2: 今週

Esta semana tengo mucho trabajo.

(エスタ セマナ テンゴ ムーチョ トラバホ)

訳: 今週は仕事がたくさんあります(忙しいです)。

例文3: 来週

¿Qué vas a hacer la semana que viene?

(ケ バス ア アセール ラ セマナ ケ ビエネ)

訳: 来週は何をする予定ですか?

例文4: 毎週

Voy a clases de español cada semana.

(ボイ ア クラセス デ エスパニョール カダ セマナ)

訳: 毎週スペイン語のクラスに行きます。

週末 (Fin de Semana) の表現

「週末」はスペイン語で fin de semana (フィン デ セマナ) と言います。「週 (semana) の終わり (fin)」という意味です。これは非常によく使われる表現で、特に金曜日には別れの挨拶として次のように言います。

挨拶: 良い週末を!

¡Buen fin de semana!

(ブエン フィン デ セマナ)

訳: 良い週末を!

この挨拶は、友人同士や同僚、お店の店員さんなど、様々な場面で使われます。buen は形容詞 bueno の短縮形で、男性名詞 fin の前に置かれるためこの形になります。

地域や人によっては、さらに短縮して ¡Buen fin de! (ブエン フィン デ) と言うこともありますが、¡Buen fin de semana! の方が一般的で丁寧です。

また、週末の予定を尋ねる場合などは次のように言います。

例文: 週末の予定

¿Tienes planes para este fin de semana?

(ティエネス プラネス パラ エステ フィン デ セマナ)

訳: 今週末、何か予定はありますか?

曜日を使った会話を練習しよう

基本的な曜日と週の表現を覚えたら、次はそれらを使った実際の会話練習です。まずは、今日の曜日を尋ねたり答えたりする基本的なやり取りから見ていきましょう。

今日は何曜日ですか? (¿Qué día es hoy?)

今日の曜日を尋ねる最も一般的な方法は次の表現です。

質問: 今日は何曜日ですか?

¿Qué día es hoy?

(ケ ディア エス オイ)

直訳: 今日 (hoy) は何 (Qué) の日 (día) ですか?

これに対して答える場合は、次のように言います。

答え方1: 今日は〜曜日です

Hoy es + [曜日].

例: Hoy es jueves. (オイ エス フエベス) – 今日は木曜日です。

例: Hoy es domingo. (オイ エス ドミンゴ) – 今日は日曜日です。

答え方2: 〜曜日です

Es + [曜日].

例: Es viernes. (エス ビエルネス) – 金曜日です。

例: Es lunes. (エス ルネス) – 月曜日です。

「今日は何曜日ですか?」と、曜日であることを明確に尋ねたい場合は、”día de la semana” を使って次のように言うこともできます。

質問 (より丁寧に): 今日は何曜日ですか?

¿Qué día de la semana es hoy?

(ケ ディア デ ラ セマナ エス オイ)

特定の曜日の表現 (先週の〜、今週の〜、来週の〜、毎週〜曜日)

「先週の月曜日」「来週の金曜日」のように、特定の曜日について話したい場合は、形容詞 pasado (過ぎた), próximo (次の) や指示詞 este (この) を使います。ここで注意が必要なのは、曜日はすべて男性名詞 (Lunes, Martes, Miércoles, Jueves, Viernes, Sábado, Domingo) であるという点です。

そのため、これらの形容詞や指示詞は、男性形を使います。

  • 先週の月曜日: el lunes pasado (エル ルネス パサド)
  • 今週の火曜日: este martes (エステ マルテス)
  • 来週の水曜日: el miércoles próximo (エル ミエルコレス プロキシモ) / el próximo miércoles (エル プロキシモ ミエルコレス)
  • 毎週木曜日に: los jueves (ロス フエベス) / cada jueves (カダ フエベス)

解説:

  • pasado/próximo: 通常、曜日の後に置かれますが、próximo は曜日の前に置かれることもあります。男性名詞である曜日に合わせて語尾は -o になります。特定の日を指すので定冠詞 el が付きます。
  • este: 「この」を意味する指示詞で、男性単数形の este を使います。定冠詞は不要です。
  • los + [曜日(複数形)]: 定冠詞の複数形 los + 曜日の複数形(Sábado は sábados, Domingo は domingos, それ以外は単複同形)で「毎週〜曜日に」という意味になります。これが最も一般的な表現です。
  • cada + [曜日]: cada は「毎〜」という意味で、曜日(単数形)と組み合わせて「毎週〜曜日に」を表すこともできます。

例文で使い方をマスターしよう

例文1: 先週の〜曜日

El martes pasado tuvimos un examen importante.

(エル マルテス パサド トゥビモス ウン エクサメン インポルタンテ)

訳: 先週の火曜日に、私たちは重要な試験がありました。

例文2: 今週の〜曜日

Voy a cenar con María este viernes.

(ボイ ア セナール コン マリア エステ ビエルネス)

訳: 今週の金曜日にマリアと夕食に行きます。

例文3: 来週の〜曜日

La reunión será el próximo lunes.

(ラ レウニオン セラ エル プロキシモ ルネス)

訳: 会議は来週の月曜日になります。

例文4: 毎週〜曜日

Los domingos suelo ir a la iglesia con mi familia.

(ロス ドミンゴス スエロイール ア ラ イグレシア コン ミ ファミリア)

訳: 毎週日曜日に、私はたいてい家族と教会に行きます。

例文5: 毎週〜曜日 (cada使用)

Tenemos clase de yoga cada miércoles.

(テネモス クラセ デ ヨガ カダ ミエルコレス)

訳: 私たちは毎週水曜日にヨガのクラスがあります。

スペイン語の月 (Meses del Año) を徹底解説

曜日の次は、1年を構成する「月」のスペイン語表現を学びましょう。「暦の月」はスペイン語で mes (メス) と言います。これは男性名詞です。「1年の月々」を表すときは Meses del año (メセス デル アニョ) と言います。

スペイン語の月の名前も、曜日と同様にローマ時代の暦や神話、歴史上の人物に由来するものが多く、その背景を知ることで記憶に定着しやすくなります。

1月から12月まで、各月の名称、読み方、そしてその興味深い語源を探っていきましょう。

古代ローマのカレンダーとユリウス・カエサル、アウグストゥスの肖像

月の名前には、古代ローマの歴史や神話が深く関わっています。

1月: Enero (エネロ) – 始まりの神の月

Enero (エネロ) の語源は、ラテン語の Ianuarius (ヤーヌアーリウス) で、古代ローマの門や出入り口、物事の始まりと終わりを司る神 Janus (ヤーヌス、英語読みジェイナス) に捧げられた月です。ヤーヌスは前と後ろに二つの顔を持つ双面神として描かれ、過去と未来を見渡すことから、年の始まりである1月の神とされました。

英語の January も同じくヤーヌス神に由来します。

2月: Febrero (フェブレロ) – 清めの月

Febrero (フェブレロ) は、ラテン語の Februarius (フェブルアーリウス) に由来します。これは古代ローマで行われていた清めの儀式「フェブルア (Februa)」や、その儀式に関連する神 Februus (フェブルウス) にちなんでいます。古代ローマ暦では、2月は一年の終わりにあたり、この時期に身を清める儀式が行われていました。

英語の February も同じ語源です。

3月: Marzo (マルソ) – 軍神の月、年の始まり

Marzo (マルソ) は、ラテン語の Martius (マルティウス)、「マルスの月」が語源です。火曜日の語源でもあった軍神 Mars (マルス) に捧げられた月です。古代ローマ暦では、3月が年の始まり (1年の最初の月) とされており、農耕や軍事活動が再開される重要な月でした。

英語の March も同じ語源です。

4月: Abril (アブリル) – 開花の月

Abril (アブリル) の語源には諸説ありますが、ラテン語の aperire (アペリーレ、「開く」) に由来するという説が有力です。これは、春になり花が咲き、大地が開かれる季節であることを示唆しています。また、愛と美の女神ヴィーナス (アフロディーテ) に関連するという説もあります。

英語の April も同じ語源と考えられています。

5月: Mayo (マヨ) – 豊穣の女神の月

Mayo (マヨ) は、ラテン語の Maius (マイウス) に由来し、ギリシャ・ローマ神話に登場する豊穣の女神 Maia (マイア) に捧げられた月とされています。マイアは春の成長や豊かさを象徴する女神です。

英語の May も同じ語源です。

6月: Junio (フニオ) – 結婚の女神の月

Junio (フニオ) は、ラテン語の Junius (ユーニウス) に由来し、ローマ神話の最高神ユピテルの妻であり、結婚や出産を司る女神 Juno (ユノ、英語読みジュノ) に捧げられた月です。ユノは女性の守護神とされており、この月に結婚すると幸せになれるという「ジューン・ブライド (June bride)」の言い伝えは、この女神ユノに由来します。

英語の June も同じ語源です。

7月: Julio (フリオ) – 英雄カエサルの月

Julio (フリオ) は、もともとラテン語で Quintilis (クィーンティーリス、「第5の月」、3月起算) と呼ばれていましたが、紀元前44年にローマの英雄 Julius Caesar (ユリウス・カエサル、スペイン語読みフリオ・セサル) の功績を称え、彼の誕生月であるこの月が改名されました。

英語の July も同じくユリウス・カエサルに由来します。

8月: Agosto (アゴスト) – 初代皇帝の月

Agosto (アゴスト) も、もともとはラテン語で Sextilis (セクスティーリス、「第6の月」、3月起算) と呼ばれていました。しかし、ユリウス・カエサルの後継者であり、ローマ帝国の初代皇帝となった Augustus (アウグストゥス) が、自らの名誉を称えて紀元前8年にこの月を改名させました。彼が重要な勝利を収めた月でもあります。

英語の August も同じくアウグストゥス帝に由来します。

9月: Septiembre (セプティエンブレ) – 第7の月

Septiembre (セプティエンブレ) の語源は、ラテン語の September (セプテンベル) で、「第7の」を意味する septem に由来します。これは、古代ローマ暦が3月始まりだったため、9月は7番目の月だった名残です。

英語の September も同じ語源です。

10月: Octubre (オクトゥブレ) – 第8の月

Octubre (オクトゥブレ) は、ラテン語の October (オクトーベル) で、「第8の」を意味する octo に由来します。これも3月始まりのローマ暦で8番目の月だったことから来ています。タコ (octopus) が8本足であるのと同じ語源ですね。

英語の October も同じ語源です。

11月: Noviembre (ノビエンブレ) – 第9の月

Noviembre (ノビエンブレ) は、ラテン語の November (ノウェンベル) で、「第9の」を意味する novem に由来します。3月始まりのローマ暦で9番目の月でした。

英語の November も同じ語源です。

12月: Diciembre (ディシエンブレ) – 第10の月

Diciembre (ディシエンブレ) は、ラテン語の December (デケンベル) で、「第10の」を意味する decem に由来します。3月始まりのローマ暦で10番目の月でした。10年紀 (decade) と同じ語源です。

英語の December も同じ語源です。

月のまとめと覚え方のヒント

1月から12月までのスペイン語の月を一覧にまとめます。

月 (日本語) 月 (スペイン語) 読み方 語源 (ラテン語) 関連する神話/歴史/意味
1月 Enero エネロ Ianuarius 始まりの神 Janus
2月 Febrero フェブレロ Februarius 清めの儀式 Februa
3月 Marzo マルソ Martius 軍神 Mars
4月 Abril アブリル Aperire (開く) 開花の季節
5月 Mayo マヨ Maius 豊穣の女神 Maia
6月 Junio フニオ Junius 結婚の女神 Juno
7月 Julio フリオ Julius Julius Caesar
8月 Agosto アゴスト Augustus 初代皇帝 Augustus
9月 Septiembre セプティエンブレ September (septem: 7) 第7の月
10月 Octubre オクトゥブレ October (octo: 8) 第8の月
11月 Noviembre ノビエンブレ November (novem: 9) 第9の月
12月 Diciembre ディシエンブレ December (decem: 10) 第10の月

覚え方のヒント:

  • 語源ストーリーを思い出す: ヤーヌス神、軍神マルス、カエサル、アウグストゥスなど、各月の由来となった神話や歴史上の人物、数字のストーリーを覚えると、単語と意味が結びつきやすくなります。
  • 英語との類似点・相違点に注目する: 多くの月の名前は英語と非常によく似ています (例: Marzo/March, Abril/April)。似ているものはまとめて覚え、異なるもの (Enero/January, Febrero/February など) に特に注意を払うと効率的です。
  • 数字の語源を活用する (9月〜12月): Septiembre (7), Octubre (8), Noviembre (9), Diciembre (10) は、ラテン語の数字がそのまま語源になっているので、数字とセットで覚えると忘れにくいです。
  • 季節と関連付ける: スペインやラテンアメリカの季節感を想像しながら、各月をイメージするのも良い方法です (例: Abril – 春、Agosto – 夏)。
  • 書き出し練習: Enero から Diciembre まで順番に書き出す練習を繰り返すことで、スペルと順番を確実に覚えられます。

「月 (Mes)」を使った基本表現

月の名前を覚えたら、次は「月」に関連する表現を学びましょう。「月」を表す mes (メス) は男性名詞です。曜日と同様に、「先月」「今月」「来月」「毎月」といった表現をマスターします。

先月・今月・来月・毎月

  • 先月: el mes pasado (エル メス パサド)
  • 今月: este mes (エステ メス)
  • 来月: el mes próximo (エル メス プロキシモ) / el mes que viene (エル メス ケ ビエネ)
  • 毎月: cada mes (カダ メス) / todos los meses (トドス ロス メセス)

解説:

  • これらの表現の構造は、「週 (semana)」の場合と非常に似ています。
  • pasado, próximo: 形容詞は男性名詞 mes に合わせて男性形 (-o) になります。定冠詞 el が付きます。
  • este: 指示詞も男性単数形 este を使います。
  • que viene: 「来る月」という意味で、「来月」を表します。el mes próximo と同様によく使われます。
  • cada: 性数変化なく「毎〜」を意味します。
  • todos los meses: 「すべての月」という意味で、「毎月」を表すもう一つの表現です。mes が複数形 (meses) になり、定冠詞 (los) と形容詞 (todos) も男性複数形に合わせます。

例文で使い方をマスターしよう

例文1: 先月

El mes pasado celebramos el cumpleaños de mi abuela.

(エル メス パサド セレブラモス エル クンプレアニョス デ ミ アブエラ)

訳: 先月、私たちは祖母の誕生日を祝いました。

例文2: 今月

Este mes voy a empezar a estudiar italiano.

(エステ メス ボイ ア エンペサール ア エストゥディアル イタリアーノ)

訳: 今月、私はイタリア語の勉強を始めるつもりです。

例文3: 来月

Nos vamos de vacaciones el mes que viene.

(ノス バモス デ バカシオネス エル メス ケ ビエネ)

訳: 私たちは来月、休暇に出かけます。

例文4: 毎月

Pago el alquiler del apartamento todos los meses.

(パゴ エル アルキレール デル アパルタメント トドス ロス メセス)

訳: 私は毎月アパートの家賃を払います。

日付と月を使った会話 (日付・誕生日)

曜日と月の名前、そして関連表現を学んだところで、いよいよ日付や誕生日について話す練習です。日常会話で頻繁に使う表現なので、しっかりマスターしましょう。

スペインのカフェで楽しそうに会話する人々

日付や誕生日の表現を覚えて、会話をもっと楽しみましょう!

今日の日付を尋ねる・答える

今日の年月日を尋ねるには、いくつかの方法があります。

質問1: 今日は何月何日ですか?

¿Qué fecha es hoy?

(ケ フェチャ エス オイ)

* fecha (フェチャ) は「日付」という意味の名詞です。最も一般的な聞き方です。

質問2: 今日は何月何日ですか?

¿Cuál es la fecha de hoy?

(クアル エス ラ フェチャ デ オイ)

* 直訳: 今日の日付は何ですか?

質問3: 今日は何日ですか? (口語的)

¿A cuántos estamos hoy?

(ア クアントス エスタモス オイ)

* 直訳: 私たちは今日、(月の) いくつにいますか? estar動詞を使った口語的な表現です。

これらの質問に対して日付を答える場合、基本的な形は 「[日] de [月]」 となります。年を付け加える場合は 「[日] de [月] de [年]」 です。

答え方1 (ser動詞を使う)

Hoy es el [日] de [月] (de [年]).

例: Hoy es el 10 de noviembre. (オイ エス エル ディエス デ ノビエンブレ) – 今日は11月10日です。

例: Es el 25 de diciembre de 2025. (エス エル ベインティシンコ デ ディシエンブレ デ ドスミル ベインティシンコ) – 2025年12月25日です。

* 日付の前には定冠詞 el が付きます (el uno, el dos, el tres…)。

* 「1日」のみ、序数を使って el primero (エル プリメロ) と言うこともありますが、el uno でも間違いではありません。(例: Hoy es el primero de mayo. – 今日は5月1日です。)

答え方2 (estar動詞を使う – ¿A cuántos estamos?への返答)

Estamos a [日] de [月] (de [年]).

例: Estamos a 10 de noviembre. (エスタモス ア ディエス デ ノビエンブレ) – 11月10日です。

例: Estamos a 25 de diciembre de 2025. (エスタモス ア ベインティシンコ デ ディシエンブレ デ ドスミル ベインティシンコ) – 2025年12月25日です。

* この場合、日付の前に前置詞 a が付き、定冠詞 el は付きません。

ポイント:

  • スペイン語では、月は大文字で書き始めません(文頭に来る場合を除く)。 (例: noviembre, diciembre)
  • 日付の順番は「日・月・年」です。 (例: 10/11/2025 = 2025年11月10日)
  • 数字の読み方も合わせて復習しておきましょう。

誕生日を尋ねる・答える

誕生日 (cumpleaños) について尋ねたり答えたりする表現も重要です。

質問: 誕生日はいつですか?

¿Cuándo es tu cumpleaños?

(クアンド エス トゥ クンプレアニョス)

* cuándo (クアンド) は「いつ」を意味する疑問詞です。tu (トゥ) は「あなたの」という所有形容詞です。

これに対する答え方です。

答え方1: 私の誕生日は〜です

Mi cumpleaños es el [日] de [月].

例: Mi cumpleaños es el 12 de marzo.

(ミ クンプレアニョス エス エル ドセ デ マルソ)

訳: 私の誕生日は3月12日です。

* Mi (ミ) は「私の」という所有形容詞です。日付の前に定冠詞 el が付きます。

答え方2: 〜です (短縮形)

El [日] de [月].

例: El 12 de marzo.

(エル ドセ デ マルソ)

訳: 3月12日です。

誕生日を迎えた人には、次のようなお祝いの言葉をかけましょう。

お祝い: お誕生日おめでとう!

¡Feliz cumpleaños!

(フェリス クンプレアニョス)

スペイン語圏の曜日・月の感覚と文化

単語やフレーズを覚えるだけでなく、スペイン語が話されている国々の文化的な背景を知ることも、言語学習をより豊かにします。曜日や月に関する文化的な感覚を見てみましょう。

週の始まりは月曜日

日本のカレンダーでは日曜日始まりのものが多いですが、スペインや多くのラテンアメリカの国々では、週の始まりは月曜日 (Lunes) と考えられています。カレンダーも月曜始まりが一般的です。これは国際標準化機構 (ISO) の規格とも一致しています。

曜日の感覚

  • Martes 13 (13日の火曜日): 英語圏では「13日の金曜日」が不吉とされますが、スペイン語圏の多くの国では「13日の火曜日 (Martes 13)」が不吉な日とされています。「火曜日には結婚もせず、船旅にも出ず、家からも離れるな (En martes, ni te cases ni te embarques, ni de tu casa te apartes.)」ということわざがあるほどです。これは、火曜日が軍神マルスの日であることや、コンスタンティノープルの陥落が火曜日だったことなどに由来すると言われています。
  • ¡Por fin es viernes! (やっと金曜日だ!): 日本語の「花金」のように、スペイン語圏でも金曜日は週末の始まりとして特別な意味を持ちます。このフレーズは、仕事や学校が終わる金曜日の午後に解放感を表現するためによく使われます。
  • Domingo (日曜日): 多くの国で、日曜日は家族で過ごす大切な日、あるいは休息日とされています。カトリックの影響が強い国では、ミサに行く人もいます。お店なども閉まっていることが多いので、旅行の際は注意が必要です。

月と祝祭

特定の月には、国や地域によって様々な祝祭があります。いくつか例を挙げます。

  • Enero (1月): Día de los Reyes Magos (東方の三賢者の日、1月6日) – 多くの子どもたちがプレゼントをもらう日。
  • Marzo/Abril (3月/4月): Semana Santa (聖週間) – キリストの受難と復活を記念する重要な宗教行事。日付は年によって変動します。
  • Noviembre (11月): Día de Muertos (死者の日、11月1日・2日) – 特にメキシコで盛大に行われる、故人を偲び祀る伝統行事。
  • Diciembre (12月): Navidad (クリスマス、12月25日)、Nochevieja (大晦日、12月31日) – 家族や友人と祝う大切な時期。

これらの文化的な背景を知ることで、単語への理解が深まり、現地の人々とのコミュニケーションもより円滑になるでしょう。

まとめ

この記事では、スペイン語の曜日 (Lunes から Domingo) と月 (Enero から Diciembre) について、その名称、読み方、語源、そして日常会話で使える様々な表現を詳しく解説しました。

重要なポイントの振り返り:

  • 曜日の多くはローマ神話の神々、月は神話や歴史、数字に由来する。
  • Lunes から Viernes までは男性名詞で単複同形。Sábado, Domingo も男性名詞だが複数形は -s を付ける。
  • Mes (月) は男性名詞。
  • 日付の表現は「el [日] de [月] (de [年])」。
  • 週の始まりは月曜日。
  • 「13日の火曜日」は不吉とされる。

最初は覚えるのが大変かもしれませんが、語源や文化的な背景と結びつけたり、例文を使って実際に声に出して練習したりすることで、確実に身についていきます。フラッシュカードやアプリを活用するのも良い方法です。

曜日と月は、スペイン語でのコミュニケーションの基礎となる非常に重要な要素です。ぜひこの記事を何度も読み返し、練習を重ねて、自信を持って使いこなせるようになってください。

¡Mucho ánimo con tus estudios de español!

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マリア (María) この記事を書いた人

元・高校教師(主に歴史担当)であり、現在は日本でスペイン語・英語講師としても勤務しより良い教育実践を目指し、日本の教育制度についても学んでいます。スペイン政府機関セルバンテス文化センター(東京)認定のDELE試験官(全レベル A1~C2)及びAVEオンライン講師資格保持者です。
セルバンテス文化センターでの講師経験に加え、独立行政法人国際協力機構(JICA)、大手企業(丸紅、日野自動車等)、多数の語学学校で、日本人学習者に対する豊富な指導実績を有し専門知識に基づいた指導、教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

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