スペイン語の形容詞の位置を知る

  1. スペイン語勉強

さあ、今日も元気にスペイン語でコミュニケーション!今回のテーマは「名詞の“前か後か”で意味が変わる形容詞」。

スペイン語の形容詞のルールと使い方を覚えておきましょう。

スペイン語の形容詞の位置を知る

性・数による形容詞の変化

「おいしい」「きれい」「大きい」など、物事の性質や状態を表すのが形容詞です。

スペイン語では、名詞が男性・女性のどちらかの性に属しており、形容詞は修飾する名詞に合わせて形を変えます。

女性名詞を形容するのであれば女性形に、男性名詞なら男性形に。複数ある物なら名詞も形容詞も複数形に変化させるのがスペイン語の基本です。

o で終わる形容詞は女性名詞を修飾する時、語尾が –a

una tomate rojo 1個の赤いトマト

una fresa roja 1粒の赤いイチゴ

「赤い」という意味の形容詞 rojo は、男性名詞のトマト= tomate を修飾する場合はそのまま rojo。しかし、女性名詞であるイチゴ= fresa を修飾する時には語尾の –o を –a に変化させて roja になります。

複数形を修飾する時には形容詞も複数形に

tres tomates rojos 3個の赤いトマト

tres fresas rojas 3粒の赤いイチゴ

修飾する名詞が複数であれば、形容詞も複数形に変化させます。

o で終わらない形容詞は男性名詞・女性名詞が同じ形

un pimiento verde 1個の緑色のピーマン

una espinaca verde 1枚の緑色のほうれん草

「緑色」を表す形容詞 verdeは 、性によって形を変えません。このように、 -oで終わる形容詞以外は、男性名詞でも女性名詞でも同じ形になります。

子音で終わる形容詞は、複数形の語尾が –es

dos zapatos azules 2足の青い靴

dos faldas azules 2着の青いスカート

 -o や –e といった母音で終わる形容詞の複数形は、語尾に –s が付きます。しかし、子音で終わる形容詞の場合は、語尾に –es を付けます。男性名詞、女性名詞、どちらも同じ形です。

スペイン語の形容詞の位置

形容詞は【名詞の後ろ】に付く

una película interesante おもしろい映画

un trabajo aburrido つまらない仕事

基本的には、スペイン語の形容詞は名詞の後ろに置きます。

形容詞が【名詞の前】に付く例

una hermosa reina 美しい女王

un buen jugador すばらしい選手

人や物の本質的な性質を表す場合は、形容詞が名詞の前に置かれます。

形容詞の位置で意味が異なる単語

un amigo viejo 年配の友人

una viejo amigo 古くからの友人(旧友)

un choche grande 大きな車

un gran profesor 偉大な教授

grande=大きい、viejo=古い、alto=高い、bueno=良い、nuevo=新しい、などの形容詞は、名詞の後ろにくるか前にくるかで意味が異なる場合があるので注意しましょう。

名詞の後ろに置かれる時は物事の特徴を分析的、客観的に表し、前に置かれる時には物事の状態や性質を感情的、主観的に表すことがあります。

bueno、malo、grande は男性単数名詞を修飾する時だけ例外に

un buen libro 良い本

un mal libro 悪い本

bueno=良い、malo=悪い、grande=大きい。これらの形容詞は、男性名詞(単数)を修飾する場合のみ、語尾の –o が省略されて buenmalgran となります。

形容詞の位置に注目して読みたいスペイン語会話

続いてスペイン語の会話例をご紹介します。

ユリカに小包が届きました。センスのいい友達からのようです。

María: Ha llegado un paquete grande para ti. Es una única caja…

あなたに大きな荷物が届いたわよ。ユニークな箱ね…

Yurika: Mi vieja amiga me ha mandado un nuevo diccionario japonés-español.

私の長年の友達が、新品の和西辞書を送ってくれたんだわ。

María: Pero, ¿no tenías el mismo diccionario ya? Me suena la portada de este libro.

でも同じ辞書をもう持っていなかった?その表紙、見覚えがあるわよ。

Yurika: No es aquel mismo. Este libro es nuevo.

私のあれは、これそのものとは違うわ。これは最新の出版よ。

María: ¡Qué detallista es! Esta caja también me llama la atención. Parece una caja antigua.

気がきく友達ね!この箱も気になるわ。アンティークな箱ね。

Yurika: Ella tiene sentido de la belleza. Es una chica única.

彼女は美的センスがあるのよ。とても個性的な人よ。

María: Estarás un poco triste sin poder verla desde hace tiempo. ¡Pobre Yurika!

長い間その友達に会えなくて、さみしいでしょうね。かわいそうなユリカ!

Yurika: No te preocupes, chateamos por internet cada fin de semana.

ご心配なく。毎週末ネットでチャットしているから。

ワンポイント

vieja「年老いた・長年の

スペインで車を運転中に親指を立てる女性。

形容詞の後におくと「歳をとっている」と言う意味、前におくと「長年の付き合いの」と言う意味です。

María: No voy a vender mi viejo coche, es como un parte de mi cuerpo.

長いこと使っている私の車は売らないわよ。私の体の一部よ。

Yurika: A mí me gusta también tu coche viejo. Es muy cómodo.

私も、あの古い車が好きよ。とても快適よね。

mismo「おなじ、~自身

mismo~」で「同じ~」、「~mismo」では「~自身」となるので要注意。似ているようですが、「~自身が」と強調したい時は位置に気をつけましょう。

María: Es mejor no comprar comida ni bebida en las áreas de servicio de carretera.

高速道路のサービスエリアで、おやつや飲み物を買わない方がいいわよ。

Yurika: Claro. Allí no se vende al mismo precio de los supermercado. Yo misma soy testigo.

もちろん。あそこではスーパーマーケットと同じ値段じゃないわ。私自身が証人よ。

antiguo「古い、アンティークな

レコードを手に床に横たわるスペイン出身の若い女性。

名詞の前につけば「アンティークな」、後につけば「古い」と言う意味に。「tocadisco(レコード)」と言う単語は、最近ではすっかり見かけなくなりました…

María: Mira, aquí tengo una cosa muy antigua… ¡un tocadiscos!

見てよ、ここにとっても古いものがあるわよ…レコード!

Yurika: ¡Cuánto tiempo sin ver uno! Me gustan las cosas antiguas de este tipo.

久しぶりに見たわ。こういうアンティークなものって好きよ。

Única「唯一の、ユニークな

única caja(唯一の箱)」と「caja única(ユニークな箱)」、「única chica(唯一の女の子)」と「chica única(ユニークな女の子)」など、大きく意味が変わります。

María: Tú eres mi única amiga japonesa. De verdad, tengo mucha suerte de conocerte.

あなたがたった一人の日本人の友達よ。知り合えて本当にうれしいわ。

Yurika: ¡Qué exagerada, je je je! Eres única.

おおげさね、ハハハ!あなたってすごく面白いわよ。

つ・ぶ・や・き

gran amigo(偉大な友達)」と「amigo grande(大きな友達)」…

pobre mujer(かわいそうな女性)」と「mujer pobre(貧乏な女性)」…などなど。

場所が変わるだけで、劇的に意味が変わる形容詞のご紹介でした。誤解のないコミュニケーションのために、しっかり確認しましょう。

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