一概にスペイン語と言っても、国によって言葉の意味が違ってくるのは皆さんご存知だと思います。今日はその中でもよくつかわれる言葉、CHINO の使い方の違いを見てみましょう。
スペイン語でパーマと人を指す「CHINO」:メキシコとグアテマラの意味の違い
目次
会話
メキシコ人 Ana とグアテマラ人 Laura の会話を見てみましょう。
Laura: Me gusta como te quedó tu cabello colocho.
コローチョにしたのね、よく似合ってるよ。
Ana: ¿Colocho? ¿Qué quiere decir eso?
コローチョ?それ何が言いたいの?
Laura: Quiero decir tu cabello permanente. ¿ Cómo dicen ustedes en méxico?
あなたのパーマのことを言ってるの。メキシコではなんていうの?
Ana: Nosotros decimos “cabello chino”, ¿ no sabias?
私たちは”カベーヨ チノ”と言うのよ。聞いたことなかった?
Laura: No. Parece muy interesante. Aqui en Guatemala se usa esa palabra pero tiene otro significado.
ううん。興味深いね。グアテマラでもその言葉使うけど、違う意味があるから。
Ana: Estamos tan cerca y no nos entendemos a veces, suena gracioso, ¿no?
こんなに近くに住んでいるのにたまに言葉が通じないって、なんかおかしいわね。
CHINOの意味
chino(a)という言葉を辞書で調べると、中国の、中国人、中国製のなど意味がでてきます。しかしラテンアメリカではこの言葉をいろいろな場面で使います。
例えば会話文にある”cabello chino“は、メキシコではパーマという意味で使われますが、他の国では通じません。パーマの正しいスペイン語は una permanente と言います。
グアテマラでの「CHINO」の使い方
「CHINO」はグアテマラで中国人を指す際に使われますが、ラテンアメリカでは中国人に限定されるわけではありません。目が細いアジア系の人に対しても使われます。
例えば、日本人が道を歩いていると「チノー」「チナー」と叫ばれることがありますが、これは中国人と同一視されているわけではなく、単にアジア系の人を指す一般的な言葉です。また、お店や商売をしている人を指す場合にも「CHINO」という言葉が使われます。外見に関係なく使用されるため、文脈から誰を指しているのか理解することができます。
もう一つの使い方はとても興味深いものです。お店や商売をしているしている人のことを指す時にも使います。
身体的特徴に関わりなく使われるので、会話の文脈で誰のことを指しているのかわかります。
メキシコでの「CHINO」の使い方
メキシコでは、「CHINO」は中国人や中国製品に関連する意味だけでなく、他の意味でも使われます。例えば、先ほどの例のように、「cabello chino」はパーマを意味します。このように、「CHINO」は異なる文脈で使われるため、地域ごとの使い方を理解することが重要です。
言葉の使い方の違いによる問題点
ラテンアメリカでは、同じスペイン語を話していても、単語の意味や使い方の違いによって、コミュニケーションに問題が生じることがあります。例えば、メキシコ人とグアテマラ人が会話をする際には、お互いの言葉の使い方の違いに戸惑うことがあります。これは面白い現象であり、近くに住みながらも言葉の壁があることを示しています。
ラテンアメリカでの言葉の使い方を理解する方法
ラテンアメリカでの言葉の使い方を理解するためには、言葉を学ぶだけでなく、現地の文化や習慣についても学ぶ必要があります。地域ごとの使い方を理解するためには、現地に滞在したり、現地の人々と交流したりすることが有効です。また、ラテンアメリカの映画や音楽を通じて、言葉の使い方や文化を学ぶこともおすすめです。
おわりに
スペイン語を学ぶ際には、単語の意味や使い方の違いに注意する必要があります。特にラテンアメリカでは、同じ単語でも異なる意味で使われることがあります。本記事では、「CHINO」という単語の使い方の違いに焦点を当て、メキシコとグアテマラでの例を挙げながら解説しました。
辞書にはない意味で使われる言葉があるスペイン語。意味がわかると会話もさらに楽しくなりますよね。それぞれの国で独特の使い方を是非学んでみてください。