日本では20歳で成人し、大学生や社会人になると一人暮らしを始めるのが一般的ですが、メキシコやグアテマラなどのラテンアメリカでは、家族と一緒に住むことが普通で、家族関係が非常に強いという特徴があります。
親は子供に家を出て行ってほしくないというのが普通で、18歳で成人しても、結婚して子供ができても、いつまでも一緒に住んでほしいと思っています。また、親が子供に経済的な援助をするのも当たり前とされています。
それがメキシコやグアテマラなどのラテンアメリカになると、随分事情が変わってくるのです。
スペイン語で学ぶ:メキシコの家族事情
会話
Aura: ¿De dónde eres tú?
あなたはどこの出身なの?
Ryo: Yo soy de japon. Llevo un año viviendo en México.
日本出身です。メキシコに住んで一年になります。
Aura: ¿No has visto a tus papas todo ese tiempo?
その間ずっとご両親と会ってないの?
Ryo: No, pero por internet siempre les llamo y hablamos.
会っていません。でもネットでいつも電話して話していますから。
Aura: Pobrecito. ¿No extrañas a tu familia?
かわいそうに。家族に会えなくて寂しくないの?
Ryo: No tanto porque hablo bastante segudo con ellos.
けっこう頻繁に話しているのでそうでもないです。
Aura: Mis hijas se casaron y viven aquí cerca aún asi yo las extraño.
私の娘たちは結婚して近くに住んでいるんだけどそれでも寂しいわ。
Ryo: Pero ¿ la visitan a usted cada cierto tiempo?
でも定期的にあなたのところに来るんですよね?
Aura: Cada fin de semana almorzamos todos juntos. Pero quisiera que ellas vivieran junto conmigo.
毎週末一緒に昼食をとるわよ。でもうちに一緒に住んでくれればといつも思うわ。
とても強い家族関係
日本では、成人しても独立して家を出ないことをパラサイト症候群というほど、社会的によく見ない風潮があります。
しかしメキシコなどのラテンアメリカは、パラサイト症候群大歓迎といえます。どういうこと?と思うでしょう。
親は基本的に子供に家を出て行ってほしくないというのが普通。18歳で成人しても、ましてや結婚して子供ができても、いつまでも一緒に住んでほしいようです。
さらに親が子供に経済的な援助をするのも当たり前。子供が一緒にいてくれる限り親は幸せなのです。
【メキシコ人から見た日本人】
それで逆に日本人が家族を残して遠くに行くことを Pobre といいます。貧しいという意味ではなく、可哀想という意味でよく使われます。
また、日本では年老いた親が老人ホームでケアを受けられるようにというのも一般的ですが、ラテンアメリカではそれもよく見られません。親を見捨てるといったイメージがあるのでしょう。
おわりに
家族の絆が強いという面では理想的ですが、日本人からするとちょっとびっくりする常識ですよね。
ラテンアメリカの人から Pobrecito と言われたときは、この家族事情を思い出して正しく意味を理解しましょう。