スペインと中南米の言葉の違い「coger」の正しい使用方法と注意点

  1. スペイン語単語・活用

スペインでは「〜を取る・つかむ・つかまえる」といった意味で日常的に動詞 coger が使われています。しかし、中南米の国によっては、この単語の使用に注意が必要です。

まずは、スペインの会話に登場する coger の表現方法を見ていきましょう。

スペインと中南米の言葉の違い「coger」の正しい使用方法と注意点

会話

Diego:¿Ya te vas?

もう帰るの?

Laura:Sí, es que tengo que hacer unas cosas en casa.

ええ、家で用事があるから。

Diego:No te olvides los documentos.

資料を忘れないでね。

Laura:Ya los he cogido, gracias.

もう取った(持った)わ、ありがとう。

Diego:¿Cómo vas a volver a tu casa?

どうやって家に帰るんだい?

Laura:Voy a coger el metro hasta Plaza de España y luego iré andando.

プラサ・デ・エスパーニャまで電車に乗って、その後は歩いて行くつもり。

Diego:¿No prefieres coger un taxi?

タクシーのほうがいいんじゃない?

Laura:No, prefiero andar. Así hago un poco de ejercicio.

ううん、歩いていく。そのほうが、少しでも運動になるからね。

ここに注目!

Ya los he cogido

それはもう取った

自分が何かを「取った・手にした・つかんだ」時に、このように he cogido を使います。

Voy a coger el metro

地下鉄に乗る

電車やバス、飛行機など、「~に乗る・~を使って移動する」という時にも、coger で表現します。

スペインでドーナツに手を伸ばす子供。

スペインで使われるcogerの意味と表現例

つかむ・取る

¿Puedo coger un caramelo?

飴をひとつ取っても(もらっても)いいですか?

⇒中南米では、coger の代わりに tomar を使います。

つかまえる

La policía ha cogido al ladrón.

警察官は泥棒をつかまえた。

⇒中南米では、coger の代わりに agarrar を使います。

電車・バス・飛行機に乗る/タクシーを拾う

¿Donde puedo coger un taxi?

タクシーはどこで拾えますか?

⇒中南米では、coger の代わりに tomar を使います。

風邪をひく

Si no te pones el abrigo, vas a coger un resfriado

コートを着ないと風邪をひきますよ。

⇒中南米では、coger の代わりに contraer を使います。

※国によっては、coger はセクシュアルな意味合いを連想させる単語だと考えられているため、スペインのような使い方はしません。相手やシチュエーションによっては使ってはいけない、ということもあるので、注意しましょう。

スペインの路上に腕を広げて立っている若い女性。

中南米での「coger」の代替表現

注意が必要なのは、中南米の一部の国では「coger」はセクシュアルな意味合いを持つ単語として認識されているため、代替表現が使用されます。以下に中南米でよく使われる代替表現を紹介します。

  • スペイン:coger / 中南米:tomar(取る)
  • スペイン:coger / 中南米:agarrar(つかまえる)
  • スペイン:coger el metro / 中南米:tomar el metro(地下鉄に乗る)
  • スペイン:coger un taxi / 中南米:tomar un taxi(タクシーに乗る)
  • スペイン:coger un resfriado / 中南米:contraer un resfriado(風邪をひく)

中南米への渡航や会話の際には、これらの代替表現を使うことで、誤解や不快な思いを避けることができます。

スペインと中南米の文化的な違い

スペインと中南米では言語だけでなく、文化的な違いも存在します。そのため、特に中南米への渡航や留学を考えている人は、これらの違いにも注意を払う必要があります。

スペインでは「coger」は日常的な単語として使用されますが、中南米ではセクシュアルな意味合いを連想させる単語とされています。そのため、中南米では「coger」の代わりに他の言葉を使用することが一般的です。

異文化間コミュニケーションでは、相手の文化や言語に敬意を払い、適切な表現を使うことが重要です。

おわりに

スペインでは当たり前のように会話で飛び交う coger

言い慣れてしまうと中南米でもつい口にしてしまいそうですが、相手には違う意味に聞こえてしまう危険もある、ということを覚えておいてください。

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