スペイン語の副詞句「hacia」

  1. スペイン語単語・活用

スペイン語でよく使われる前置詞の1つ、hacia。主には「~に向かって」という意味で表現されることが多いですが、そのほかにもいくつか異なる使い方があります。

基本の前置詞として、ばっちり覚えておきましょう。

スペイン語の副詞句「hacia」

会話

Takeshi:¡Hasta luego, Laura! Me voy a la universidad.

じゃあね、ラウラ。僕は大学へ行くよ。

Laura:Oye, ¿sabes que hoy no pasa el autobús que va a la universidad? Los conductores están de huelga.

ねぇ、今日は大学までバスが走っていないことを知ってる?運転手たちのストライキがあるのよ。

Takeshi:¡¿Qué?! ¡No lo sabía! Y ahora, ¿qué hago?

ええ!それは知らなかった。どうしよう。

Laura:Puedes ir andando hacia la calle Rubio y parar un taxi cuando pase.

ルビオ通りのほうに向かえばタクシーが拾えるはずよ。

Takeshi:¿La calle Rubio?

ルビオ通り?

Laura:Sí, sales del portal y vas hacia la derecha. ¿Todavía no conoces el barrio?

そう、扉を出て右方面。まだこのエリアの地理を覚えていないの?

Takeshi:Es que soy muy malo memorizando nombres.

名前を覚えるのが苦手で。

Laura:¡Anda, vete, que vas a llegar tarde!

さぁ、行かないと遅れるわよ!

Takeshi:¡Muchas gracias por tu ayuda, Laura!

教えてくれてありがとう、ラウラ。

スペインの GPS 地図が表示されたスマートフォンを持っている手。

ここに注目!

a la universidad

hacia la calle Rubio

hacia la derecha

この ahacia では何が違うのか、わかりますか?

「大学へ行く」というように、目的地が明確な場合には前置詞が a になります。

一方「ルビオ通りへ行く」としても、そこでタクシーを拾うためにどこまで行くべきなのか到着地点が定かではない場合は「〜の方向へ」という意味を持つ hacia になります。

例えば「ストレッチのために前屈をしてください。指先をつま先へ伸ばしましょう」と言う時はどうでしょうか。a それとも hacia

実際に指先がつま先に着くかどうかはあなたの体の柔らかさ次第。このように、指が着くかどうかではなくその方向へ動かすという行動を表したい時には、a ではなく hacia を使います。

スタイリッシュなスペイン風デザインの時計を付けた女性の手首。

前置詞 hacia の意味と使い方

~に向かって、~の方へ(行動や目標の方向を表す)

Para llegar al pueblo, tienes que caminar dos kilómetros hacia el norte.

その村にたどり着くためには、北へ2km行かなければいけない。

Mira hacia allí. ¿Ves esa estrella?

そこを見て。その星が見える?

~へ、~に関して(興味や感情の傾向を表す)

Mi hermano siempre ha mostrado inclinación hacia las matemáticas.

兄は昔から数学に興味がある。

~頃(おおよその時間を表す)

Llegaremos a tu casa hacia la hora de comer.

僕たちはランチタイム頃にキミの家に到着する。

おわりに

「hacia」は、スペイン語で「~に向かって」、「~へ」、「~に関して」、「~頃」といった意味を持つ多用途な前置詞です。この表現をマスターすることで、方向を示す表現や感情・興味の傾向を表す表現、さらにはおおよその時間を示す表現がスムーズにできるようになります。

hacia は、移動の方向を表すほか、興味の傾向や、おおよその時間を示すこともできるんですね。

前置詞 a との違いも覚えて、この単語を使いこなしてみてください。

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