【スペイン語数字 完全ガイド】1から億・序数・西暦まで徹底解説!(2025年版)
目次
Uno, Dos, Tres…読み方から性数一致、日付・お金の表現まで例文付きで紹介!
スペイン語の学習を進める上で、避けては通れないのが「数字」の習得です。買い物での値段交渉、レストランでの注文、時間や日付の確認、年齢の言い方など、日常生活のあらゆる場面で数字は必須となります。
「Uno, dos, tres…」と数え始めるのは簡単かもしれませんが、スペイン語の数字には、日本語や英語にはない独特のルールや注意点がいくつか存在します。例えば、数字にも性別があったり(!)、後ろに続く名詞によって形が変わったり、100の言い方が2種類あったり…。
でも、心配はいりません!この「完全ガイド」では、スペイン語の数字に関するあらゆる疑問を解消し、自信を持って使いこなせるようになることを目指します。
この記事で学べること:
- 基本の数字 (基数):0から1億、そしてそれ以上の大きな数字の読み方と作り方
- 重要な文法ルール:性数一致、apócope (語尾消失)、”y”の使い方、millón/billónの特別ルール
- 序数:「1番目、2番目…」の言い方と使い方
- 応用編:日付、時間、年齢、値段、電話番号、西暦など、具体的な場面での数字の使い方
- 発音のコツ:ネイティブに近づくための発音ポイント
- 豊富な例文で実践的な感覚を養う
この記事を読み終えれば、あなたはスペイン語の数字に対する苦手意識がなくなり、スペインやラテンアメリカでの旅行や生活、ビジネスシーンでも臆することなく数字を扱えるようになっているでしょう。さあ、スペイン語数字の完全マスターへの旅を始めましょう!
基本の基数:ゼロから学ぶスペイン語の数字
まずは、物の数や量を表す基本となる「基数」の読み方と作り方を、順を追って見ていきましょう。

まずは基本の1から10までをしっかり覚えましょう。
0から10まで:全ての基本
全ての数字の基礎となる、0から10までの読み方です。発音のカタカナは目安として参考にしてください。
0〜10の読み方
- 0: cero (セロ)
- 1: uno (ウノ) ※重要ルールあり!下記参照
- 2: dos (ドス)
- 3: tres (トレス) – Rの発音注意!
- 4: cuatro (クアトロ) – Rの発音注意!
- 5: cinco (シンコ) – Cの発音注意!
- 6: seis (セイス)
- 7: siete (シエテ)
- 8: ocho (オチョ)
- 9: nueve (ヌエベ)
- 10: diez (ディエス) – Zの発音注意!
【重要ルール①】数字の「1」の性数一致と Apócope (語尾消失)
スペイン語の数字で最初に注意すべき重要なルールが「1」の扱いです。「1」は後ろに続く名詞の性別と数に合わせて形が変わります。
- 後ろに男性名詞単数が続く場合: un (ウン) に変化します(例: un libro – 1冊の本)。これはApócope(アポコペ)と呼ばれる語尾消失現象です。
- 後ろに女性名詞単数が続く場合: una (ウナ) に変化します(例: una casa – 1軒の家)。
- 数字の「1」そのものを言う場合や、数える時、他の数字と組み合わせる場合(例: 21, 31…): 基本形の uno を使います(例: treinta y uno)。ただし、21、31などが女性名詞を修飾する場合は veintiuna, treinta y una のように変化します (例: veintiuna chicas – 21人の女の子)。
このルールは非常に重要なので、必ずマスターしましょう!
11から29まで:少し不規則な仲間たち
11から15までは、残念ながら不規則な形なので、そのまま覚える必要があります。16から19は「diez y 〜 (10と〜)」が変化した形、21から29は「veinte y 〜 (20と〜)」が変化した形です。
11〜29の読み方
- 11: once (オンセ)
- 12: doce (ドセ)
- 13: trece (トレセ)
- 14: catorce (カトルセ)
- 15: quince (キンセ)
- 16: dieciséis (ディエシセイス) – アクセント注意!
- 17: diecisiete (ディエシシエテ)
- 18: dieciocho (ディエシオチョ)
- 19: diecinueve (ディエシヌエベ)
- 20: veinte (ベインテ)
- 21: veintiuno/a (ベインティウノ/ナ) – 性数一致!
- 22: veintidós (ベインティドス) – アクセント注意!
- 23: veintitrés (ベインティトレス) – アクセント注意!
- 24: veinticuatro (ベインティクアトロ)
- 25: veinticinco (ベインティシンコ)
- 26: veintiséis (ベインティセイス) – アクセント注意!
- 27: veintisiete (ベインティシエテ)
- 28: veintiocho (ベインティオチョ)
- 29: veintinueve (ベインティヌエベ)
※ 16, 22, 23, 26にはアクセント記号(´)が付きます。
※ 21 (veintiuno) は「1 (uno)」と同様に、修飾する名詞によって veintiún (男性名詞の前), veintiuna (女性名詞の前) と形が変わります。
30から99まで:「〜と」で繋ぐ規則的な形
30以降の数字は規則的になります。まず、10の位の読み方を覚えましょう。
30〜90 (10の位) の読み方
- 30: treinta (トレインタ)
- 40: cuarenta (クアレンタ)
- 50: cincuenta (シンクエンタ)
- 60: sesenta (セセンタ)
- 70: setenta (セテンタ)
- 80: ochenta (オチェンタ)
- 90: noventa (ノベンタ)
31から99までの数字は、「[10の位の数] y [1の位の数]」という形で、「y(イ)」(〜と)を使って繋ぎます。
31〜99の例
- 31: treinta y uno/a (トレインタ イ ウノ/ナ) – 性数一致!
- 45: cuarenta y cinco (クアレンタ イ シンコ)
- 58: cincuenta y ocho (シンクエンタ イ オチョ)
- 62: sesenta y dos (セセンタ イ ドス)
- 73: setenta y tres (セテンタ イ トレス)
- 89: ochenta y nueve (オチェンタ イ ヌエベ)
- 91: noventa y uno/a (ノベンタ イ ウノ/ナ) – 性数一致!
※ 31, 41, …, 91 の場合も、「1」のルールに従って、後ろに続く名詞により treinta y un / treinta y una のように形が変わります。
100:二つの顔を持つ Cien と Ciento
スペイン語の「100」には二つの形があります。これも非常に重要なルールです。
【重要ルール②】Cien と Ciento の使い分け (Apócope)
- cien (シエン): ちょうど100の場合、または後ろに名詞やmil (千), millón (百万) などが続く場合に使います。語尾が消失するApócopeの形です。
- 例: cien libros (シエン リブロス) – 100冊の本
- 例: cien mil (シエン ミル) – 10万
- 例: cien millones (シエン ミジョネス) – 1億
- ciento (シエント): 101から199までの数字を作る場合や、パーセント (%) を言う場合に使います。基本の形です。
- 例: ciento uno (シエント ウノ) – 101
- 例: ciento cincuenta (シエント シンクエンタ) – 150
- 例: diez por ciento (ディエス ポル シエント) – 10パーセント
大きな数字:101から億、兆の世界へ
100以上の大きな数字の作り方も見ていきましょう。
101から999まで:Ciento と性数一致
- 101-199: 「ciento + 1〜99の数字」 (例: 101 = ciento uno/a, 125 = ciento veinticinco, 199 = ciento noventa y nueve)
- 200-900 (100の倍数): 100の位の数字には性数一致があります! 後ろの名詞に合わせて-os (男性複数) または -as (女性複数) を付けます。
- 200: doscientos / doscientas (ドスシエントス / ドスシエンタス)
- 300: trescientos / trescientas (トレスシエントス / トレスシエンタス)
- 400: cuatrocientos / cuatrocientas (クアトロシエントス / クアトロシエンタス)
- 500: quinientos / quinientas (キニエントス / キニエンタス) – 不規則!
- 600: seiscientos / seiscientas (セイスシエントス / セイスシエンタス)
- 700: setecientos / setecientas (セテシエントス / セテシエンタス) – 不規則!
- 800: ochocientos / ochocientas (オチョシエントス / オチョシエンタス)
- 900: novecientos / novecientas (ノベシエントス / ノベシエンタス) – 不規則!
- 201, 350 など: 「[100の位の数] + [1〜99の数]」 (例: 250 = doscientos cincuenta, 501 = quinientos uno/a, 999 = novecientos noventa y nueve)
101〜999の例
- 101 hombres (男性101人): ciento un hombres
- 101 mujeres (女性101人): ciento una mujeres
- 200 libros (本200冊): doscientos libros
- 300 casas (家300軒): trescientas casas
- 555 euros (555ユーロ): quinientos cincuenta y cinco euros
- 780 páginas (780ページ): setecientas ochenta páginas
1,000 (Mil) とそれ以上:Mil, Millón, Billón
- 1,000 (千): mil (ミル)。Mil は性数変化しません。2,000 は dos mil, 3,000 は tres mil となります。
- 1,000,000 (百万): un millón (ウン ミジョン)。Millón は男性名詞です。複数形は millones (ミジョネス)。
【重要ルール③】Millón / Millones の後に名詞が続く場合は、前置詞 “de” が必要です。- 例: un millón de dólares (100万ドル)
- 例: dos millones de personas (200万人)
- 1,000,000,000 (十億): 通常は mil millones (ミル ミジョネス) と言います。まれに un millardo が使われることもあります。
- 1,000,000,000,000 (一兆): un billón (ウン ビジョン)。複数形は billones。
【注意!】スペイン語の billón は「1兆」です。英語の billion(10億)とは異なるため、混同しないようにしましょう。Millónと同様に、後ろに名詞が続く場合は “de” が必要です。
大きな数字の例
- 2,000: dos mil
- 10,000: diez mil
- 500,000: quinientos mil (※500の不規則形 + mil)
- 1,000,000: un millón
- 3,000,000 habitantes (住民300万人): tres millones de habitantes
- 1,000,000,000: mil millones
- 1,000,000,000,000: un billón
序数:「~番目」の言い方
順番を表す「序数」も重要です。「1番目、2番目、3番目…」の言い方を覚えましょう。序数も性数一致します。
基本的な序数 (1番目〜10番目)
まずは基本となる1番目から10番目です。1番目と3番目にはApócope(語尾消失)があります。
序数 1〜10
- 1º/1ª: primero / primera (primer)
- 2º/2ª: segundo / segunda
- 3º/3ª: tercero / tercera (tercer)
- 4º/4ª: cuarto / cuarta
- 5º/5ª: quinto / quinta
- 6º/6ª: sexto / sexta
- 7º/7ª: séptimo / séptima
- 8º/8ª: octavo / octava
- 9º/9ª: noveno / novena
- 10º/10ª: décimo / décima
※ Apócope: primero と tercero は、男性名詞単数の前では語尾の “-o” が落ちて primer, tercer となります。
序数の使い方と例文
序数は通常、修飾する名詞の前に置かれます。
序数の例文
- el primer día (エル プリメール ディア) – 最初の日 / 1日目
- la primera vez (ラ プリメーラ ベス) – 初めて / 1回目
- el segundo piso (エル セグンド ピソ) – 2階
- la tercera persona (ラ テルセーラ ペルソナ) – 3人目の人
- Vivo en el quinto piso. (ビボ エン エル キント ピソ) – 私は5階に住んでいます。
※ 11番目以降の序数 (undécimo, duodécimo…) もありますが、日常会話では基数 (el piso once – 11階) で代用されることも多いです。
数字を使う様々な場面:実践練習
覚えた数字を実際にどのように使うのか、具体的な場面ごとに見ていきましょう。

日付や西暦の言い方をマスターしましょう。
日付 (Fecha) の言い方
スペイン語の日付は「[日] de [月] de [年]」の順で言います。日は基数、月は固有名詞、年は基数で読みます。
例文 (日付):
¿Qué fecha es hoy? (ケ フェチャ エス オイ?) – 今日は何日ですか?
Hoy es el quince de abril de dos mil veinticinco. (オイ エス エル キンセ デ アブリル デ ドス ミル ベインティシンコ) – 今日は2025年4月15日です。
Mi cumpleaños es el uno de mayo. (ミ クンプレアニョス エス エル ウノ デ マジョ) – 私の誕生日は5月1日です。(※日付の1日は “primero” ではなく “uno” を使うのが一般的)
Nací el veintiuno de octubre de mil novecientos noventa y ocho. (ナシ エル ベインティウノ デ オクトゥブレ デ ミル ノベシエントス ノベンタ イ オチョ) – 私は1998年10月21日に生まれました。
時間 (Hora) の言い方
時間は「〜時 (hora)」と「〜分 (minuto)」「〜秒 (segundo)」で構成されます。
- 「〜時」: 固有数詞 (uno/una, dos, tres…) を使います。 (例: Es la una. – 1時です / Son las dos. – 2時です) ※1時のみ単数形 Es la una.
- 「〜分」「〜秒」: 基数 (uno, dos, … diez, quince, veinte…) を使います。
例文 (時間):
¿Qué hora es? (ケ オラ エス?) – 何時ですか?
Son las tres y diez. (ソン ラス トレス イ ディエス) – 3時10分です。
Es la una y cuarto. (エス ラ ウナ イ クアルト) – 1時15分です。(cuarto = 1/4 = 15分)
Son las cinco menos veinte. (ソン ラス シンコ メノス ベインテ) – 5時20分前です (=4時40分)。
年齢 (Edad) の言い方
年齢は「Tener (持つ) + [基数] + años (歳)」で表現します。
例文 (年齢):
¿Cuántos años tienes? (クアントス アニョス ティエネス?) – 何歳ですか? (親しい相手)
Tengo treinta y un años. (テンゴ トレインタ イ ウン アニョス) – 私は31歳です。(uno → un)
Mi hija tiene quince años. (ミ イハ ティエネ キンセ アニョス) – 私の娘は15歳です。

買い物で値段を言う・聞く練習をしましょう。
値段・お金 (Precio) の言い方
値段は基数で表現します。通貨単位 (ユーロ: euro(s), ペソ: peso(s), ドル: dólar(es)など) を後に付けます。
例文 (値段):
¿Cuánto cuesta esto? (クアント クエスタ エスト?) – これはいくらですか?
Cuesta veinte euros. (クエスタ ベインテ エウロス) – 20ユーロです。
Son quinientos pesos mexicanos. (ソン キニエントス ペソス メヒカノス) – 500メキシコペソです。
Necesito mil dólares. (ネセシト ミル ドラーレス) – 1000ドル必要です。
その他の場面
- 電話番号: 基本的に一桁ずつ基数で読みます。(例: seis – ocho – uno – dos – tres – cuatro – cinco)
- 住所: 番地などは基数で読みます。(例: Calle Sol, número veinticinco – ソル通り25番地)
- 割合 (%): [基数] + por ciento (例: cincuenta por ciento – 50%)
- 分数: medio (1/2), tercio (1/3), cuarto (1/4), quinto (1/5), sexto (1/6)… (例: un cuarto de hora – 15分)
数字に関する文法ポイントまとめ
ここで、スペイン語の数字に関する重要な文法ポイントを再確認しましょう。
- 性数一致:
- Uno/Una: 後ろの名詞の性によって変化。
- 200-900の100の位: 後ろの名詞の性・数によって doscientos/as, trescientos/as… と変化。
- 序数: 後ろの名詞の性・数によって primero/a/os/as のように変化。
- Apócope (語尾消失):
- Un: 男性名詞単数の前で uno → un。
- Primer/Tercer: 男性名詞単数の前で primero → primer, tercero → tercer。
- Cien: ちょうど100、または名詞・mil・millónなどの前で ciento → cien。
- “y” の使い方: 31から99までの数字で、10の位と1の位を繋ぐのに使う (treinta y uno)。
- Millón / Billón: これらは名詞扱い。後ろに名詞を続ける場合は “de” が必要 (un millón de euros)。
数字の発音のコツ・注意点
正しい発音で数字を言えるように、いくつかのポイントを押さえましょう。
- B と V: スペイン語では B と V の発音は区別されず、どちらも日本語のバ行に近い音か、唇を閉じずに隙間から息を出す摩擦音になります。(例: veinte, nueve)
- C と Z:
- C + a, o, u / Z + a, o, u: カ行/サ行の音 (cuatro, cinco, cero, diez)。※スペイン中北部ではZは英語のthのような音。
- C + e, i: サ行の音 (cero, cinco)。※スペイン中北部では英語のthのような音。
- G と J:
- G + a, o, u / J + a, e, i, o, u: ハ行の音 (treinta, bajo)。
- G + e, i: ハ行の音 (gente)。※GU + e, i はガ行 (guerra)。
- R と RR: Rは軽い巻き舌(弾き音)、RRは強い巻き舌。(tres, perro) 数字ではRが主。
- H: Hは発音しません。(ocho)
- アクセント: アクセント記号(´)が付いている母音は強く読みます。(dieciséis, veintidós)
まとめ:数字を味方につけて、スペイン語の世界を広げよう!
スペイン語の数字の世界、いかがでしたか?基数の読み方から、性数一致やApócopeといった文法ルール、序数、そして日付や時間、お金といった実践的な使い方まで、幅広く解説しました。
数字学習の重要ポイント復習
- 基本の0-10、11-15、10の位 (veinte, treinta…) をしっかり覚える。
- Uno/Una/Un の使い分け(性数一致とApócope)をマスターする。
- Cien/Ciento の使い分け(Apócope)を理解する。
- 200-900の性数一致(doscientos/as…)と不規則形 (quinientos, setecientos, novecientos) に注意する。
- Millón/Billón は名詞扱いで、後ろに名詞が来る場合は “de” が必要。英語との意味の違いにも注意。
- 序数 (primero…) も性数一致し、primer/tercer のApócopeがある。
- 日付、時間、年齢、値段など、具体的な場面での使い方を練習する。
最初は複雑に感じるかもしれませんが、ルールを理解し、繰り返し練習することで必ず身につきます。数字は、スペイン語圏での生活や旅行を豊かにするための必須ツールです。お店での値段の確認、時刻の確認、予約、自己紹介など、数字が使えるようになると、行動範囲もコミュニケーションの幅も格段に広がります。
ぜひ、この記事を参考に、スペイン語の数字をあなたの強力な味方につけてください!
¡Adelante con el español! (アデランテ コン エル エスパニョール! – スペイン語、前進しましょう!)