スペイン語における「色」を使った表現を紹介します。具体的には、「赤」、「紫」、「白」、「黒」に焦点を当て、それぞれの色がスペイン語の表現やイディオムでどのように使用されるかを解説します。また、これらの色が日本語とスペイン語でどのように異なるかについても触れています。
「腹が黒い」、「白い目で見られる」、「赤の他人」…日本語には、「色」を使用した表現がありますね。
実は、このような言い回しはスペイン語にもたくさんあるのです。今回は、スペイン語の「色」を使った表現を紹介します。
スペイン語で色彩表現を楽しむ!日本語との違いも解説
赤にちなんだ表現
まず会話を読んで、それぞれどのような意味なのか推測してみてください。
トマトのように赤くなる?
Juan: ¿Cómo te fue la presentación?
プレゼンテーションはどうだった?
Taro : Como había mucha gente, me puse muy nervioso y rojo como un tomate.
たくさん人がいたから、緊張して、顔がトマトみたいに赤くなっちゃった。
“Ponerse rojo como un tomate”は、直訳すると「トマトみたいに赤くなる」ということ。
「恥ずかしさで赤面する」状態を指します。日本語でも「顔が赤くなる」という表現がありますが、トマトに例えるところがスペイン語らしいですね。
紫にちなんだ表現
紫色になる?
Juan: ¿No quieres más?
もういらないの?
Taro : Me he puesto morado y no puedo.
お腹がいっぱいだから、食べられないよ。
“morado/a”は「紫色」。”Ponerse morado”は、直訳すると「紫色になる」となりますが、ここでは「たくさん食べて満腹だ」という意味になります。
食べ過ぎた苦しさを紫色で表現する、面白い言い回しです。
白にちなんだ表現
白がない?
Juan: Ahora estoy sin blanca.
今はお金がないんだ。
Taro : ¿Por qué? Trabajaste mucho el mes pasado, ¿no?.
なんで?先月たくさん働いたんじゃないの?
“blanca”というと「白色」(ここではsinの後に付いているので、名詞)と考える方も多いかと思います。
ここでは「スペインで使われていた昔の貨幣の呼称」を指すので、”Estar sin blanca”は文字通り「お金がない」という意味になります。日本語の「無一文」と同じですね。
黒にちなんだ表現
黒色だ?
Juan: María está negra. ¿Qué le pasa?
マリア怒ってるね。どうしたの?
Taro : Porque su novio llegó tarde otra vez.
彼氏がまた遅刻したからさ。
“negro/a”は「黒色」。”Estar negro”は、直訳すると「”黒色だ”」になりますが、ここでは「”怒っている”」状態を表します。
日本語でも「”黒色”」というと「”腹が黒い”」など悪い意味を表しますが、スペイン語でもネガティブなイメージのようです。
おわりに
いかがでしたか?色から意味を推測しやすい表現もあったと思いますが、なかなか想像できないものもあったと思います。
色彩表現は、言語の文化的な側面を反映しています。今回紹介したスペイン語の色彩表現を通じて、スペイン語と日本語の間に存在する微妙な違いや共通点を理解することができました。これらの表現を覚えることで、スペイン語の理解が深まり、より自然な会話が可能になるでしょう。これらの色彩表現は、スペイン語の豊かさと多様性を示しています。他にも色を使った表現はたくさんあるので、ぜひ探してみてください。