似ているけれど意味が違う2つの単語「comer」と「comerse」。
スペイン語初級者さんにとっては、一般動詞と再帰動詞の違いを意識する例としてわかりやすい単語ではないでしょうか。
2つの使い方に注目してみてください。
会話
Takeshi:¿Vas a comer ensalada?
タケシ:このサラダ、食べる?
Diego:No, gracias.
ディエゴ:いや、いいよ。
Takeshi:¿No quieres un poco?
タケシ:でも、少しどう?
Diego:No. Es que no me gusta tanto el tomate. Puedes comértela toda.
ディエゴ:いいや、僕はトマトがそんなに好きじゃないんだ。全部食べていいよ。
Takeshi:No lo sabía. ¿Y quieres una croqueta?
タケシ:そうなんだ。このコロッケはどう?
Diego:Ah, sí, una croqueta sí me como.
ディエゴ:あ、それは1つもらうよ。
Takeshi:Puedes coger más.
タケシ:もっと取っていいよ。
Diego:¿Tú ya has comido?
ディエゴ:タケシは食べてる?
Takeshi:Sí, además he comido mucho pescado y estoy lleno. Bebe vino, Diego.
タケシ:うん、さっき魚料理をたくさん食べたからお腹いっぱいになってきたんだ。ワインも飲んでいいよ、ディエゴ。
Diego:Gracias. Voy a beberme todo el vino que queda.
ディエゴ:ありがとう。じゃあ、ワインも飲み干させてもらうよ。
ここに注目
上記の会話の中には動詞 comer と、再帰動詞 comerse の2つが使われています。
また、beberとbeberseもあります。
どの部分かわかりますか?
意味を理解するために、2つを分類してみましょう。
【comer/beber】
¿Vas a comer ensalada?(サラダを食べますか?)
¿Tú ya has comido?(あなたは食べましたか?)
bebe vino(ワインを飲んでください)
【comerse/beberse】
Puedes comértela toda.(全部食べきってください)
una croqueta sí me como(その1つのコロッケは食べます)
voy a beberme todo el vino que queda(残りのワインを飲み干します)
comer と comerse、beberとbeberse。
この2つの違いは、「食べる/飲む」対象が「数えられるか、数えられないか」にあります。
「これを食べる」「ちょっと食べる」「たくさん食べる」といった場合には食べる量が数えられるものではないので comer。
一方、「1つ食べる」「残りを食べる」「全部を食べきる」というように一定の数や量を示す単語と一緒に表現する場合は comerse となります。
comerとcomerseの使い分け
comerとcomerseはそれぞれ以下のような単語を伴います。
動詞comer に使われる単語:mucho, poco, bastante
動詞comerse に使われる単語:uno, dos, tres… todo, todos, medio, un trozo
【comer】Hoy he comido pizza.(今日はピザを食べた)
【comerse】Hoy me he comido una pizza.(今日はピザを1枚食べた)
【comer】Luisa come bastante fruta.(ルイサは果物をよく食べる)
【comerse】Luisa se come tres piezas de fruta cada día.(ルイサは毎日3個の果物を食べる)
【beber】 Ayer bebí mucho vino y hoy me duele la cabeza.(昨日たくさんワインを飲んで今日は頭が痛い)
【beberse】Ayer me bebí tres copas de vino y hoy me duele la cabeza.(昨日3本のワインを飲んで今日は頭が痛い)
おわりに
comerとcomerseの違いがわかりましたか?
スペイン語学習で複雑なものの1つに挙げられるのが、再帰動詞です。
しかし意味がわかってしまえば簡単!
使い分けを覚えておきましょう。