スペイン語で「かわいい」を正確に伝える方法

  1. スペイン語単語・活用

「彼女は見た目がかわいい」と「あの犬は愛嬌があってかわいい」。日本語では同じ「かわいい」でも、表現したいニュアンスは少し違いますよね。実はスペイン語では、このようなニュアンスの違いを異なる単語で表現します。「Bonita」「Guapa」「Mono」…どれも「かわいい」と訳せますが、使い方を間違えると意図が伝わらなかったり、不自然に聞こえたりすることも。

スペイン語圏の人々は、褒め言葉を日常的に使う文化があります。素敵な人や物に出会った時、自然に「かわいいね!」と伝えられたら、コミュニケーションはもっと楽しくなるはず。今回は、スペイン語の様々な「かわいい」という表現について、それぞれのニュアンスや正しい使い方、さらにはスペイン本国と中南米での違いまで、例文を交えて詳しく解説していきます!

スペイン語で「かわいい」はどう言う?Bonito, Guapo, Monoの使い分け&褒め言葉決定版!

スペイン語の「かわいい」は使い分けが重要!

スペイン語で「かわいい」を表す言葉は複数あり、対象が人か物か、外見の美しさを指すのか、内面的な愛らしさや愛嬌を指すのかによって使い分けられます。まずはスペイン(本国)でよく使われる代表的な表現を見ていきましょう。

人にも物にもOK:bonita / bonito – 基本の「かわいい・きれい」

意味とニュアンス(外見の美しさ、人以外にも使用可)

形容詞 bonita (ボニータ / 女性形) / bonito (ボニート / 男性形) は、スペイン語の「かわいい」の中で最も基本的で幅広く使われる単語です。人に対して使う場合は、主に**外見的な「かわいらしさ」「きれいさ」「美しさ」**を表します。特に女性や子供、若い男性(ハンサムというよりは整った顔立ち)に対して使われます。

重要なポイントは、bonita / bonito は人だけでなく、**物(服、アクセサリー、デザインなど)、動物、場所(街、家、景色など)の「かわいらしさ」「素敵さ」「美しさ」を表すのにも使える**点です。後述する guapa / guapo が主に人に限定されるのに対し、こちらは対象を選びません。

ただし、大人の成熟した男性に対して「かっこいい」の意味で使うのは一般的ではありません(その場合は guapo を使います)。また、愛情を込めた呼びかけとして、特に子供や親しい女性に対して名前の代わりに「Bonita!」と呼びかけることもあります。

使い方と例文

形容詞なので、修飾する名詞の性(男性/女性)と数(単数/複数)に合わせて形が変わります (bonito, bonita, bonitos, bonitas)。

「◯◯はかわいい」と言う場合は《[名詞] + ser動詞 + bonita/bonito》、「かわいい◯◯」と言う場合は《[名詞] + bonita/bonito》の語順になります。

No llores, bonita, que no pasa nada.
(ノー ジョレス ボニータ, ケ ノー パサ ナダ)
泣かないで、かわいい子。どうってことないよ。(呼びかけ)

Esa camisa que llevas es muy bonita.
(エサ カミサ ケ ジェバス エス ムイ ボニータ)
君が着ているそのシャツ、とてもかわいい(素敵)ね。

¡Qué pueblo tan bonito! Me encanta este lugar.
(ケ プエブロ タン ボニート!メ エンカンタ エステ ルガール)
なんて美しい(かわいい)村なんだ!この場所が大好きだ。

Tiene unos ojos bonitos y grandes.
(ティエネ ウノス オホス ボニートス イ グランデス)
彼/彼女は大きくてきれいな目をしている。

A¿Sabes dónde vive Laura?
(サベス ドンデ ビベ ラウラ)
ラウラがどこに住んでいるか知ってる?

BSí, vive en esa casa tan bonita que hay al lado de la iglesia.
(シー, ビベ エン エサ カサ タン ボニータ ケ アイ アル ラード デ ラ イグレシア)
ええ、教会の隣にある、あのかわいい(素敵な)家に住んでいるわよ。

人の外見を褒める:guapa / guapo – 「美人・ハンサム」

意味とニュアンス(人限定、美しさ全般)

形容詞 guapa (グアパ / 女性形) / guapo (グアポ / 男性形) は、スペイン語圏で**人の外見的な魅力を褒める際に最も頻繁に使われる言葉**の一つです。女性に対しては「きれいな」「美人な」「かわいい」、男性に対しては「かっこいい」「ハンサムな」「イケメン」といった意味合いになります。

bonita / bonito が比較的若々しい、キュートなかわいらしさを含むのに対し、guapa / guapo は年齢に関わらず、**容姿全体の美しさや魅力**を表します。子供からお年寄りまで、幅広い年代の人に対して使うことができます。

bonita と guapa の違い再確認

ここで改めて bonitaguapa の違いを整理しましょう。

  • bonita / bonito:
    • 対象:人(主に女性、子供、若い男性)、物、動物、場所など
    • ニュアンス:かわいらしい、きれい、素敵、美しい(やや若々しい、キュートな要素も含む)
  • guapa / guapo:
    • 対象:人のみ
    • ニュアンス:きれい、美人、かわいい、かっこいい、ハンサム(年齢問わず、容姿全体の魅力)

つまり、**guapa / guapo は人限定の褒め言葉**であり、物や場所には使えません。また、人に対しては bonita よりも guapa の方がより一般的に使われる傾向があります。

日常的な呼びかけとしての使い方

guapa / guapo のもう一つの大きな特徴は、**親しい間柄での呼びかけ**として非常に頻繁に使われることです。「ねえ、グアパ(かわいい子ちゃん)!」のように、相手への親愛の情を示す呼び名として使われます。家族や友人、恋人はもちろん、会社の同僚、学校の先生が生徒に、さらにはお店の店員さんがお客さんに「Hola, guapa!(こんにちは、きれいな方!)」のように声をかけることも日常茶飯事です。

これは必ずしも相手の外見を本気で評価しているわけではなく、一種の**社交辞令や、親しみを込めた挨拶**のようなものです。特にスペインでは、見知らぬ人からでも気軽にこう呼ばれることがあるので、驚かずに「Hola!」と返せると良いですね。ただし、異性から馴れ馴れしく呼ばれて不快に感じる場合は、無視しても構いません。

スペインの市場で店員と客が「Guapa!」と呼びかけ合っているイラスト

スペインでは「Guapa!」は親しみを込めた挨拶としても使われます

使い方と例文 (¡Qué guapa!)

感嘆文「¡Qué + 形容詞! (ケ ~!)」の形で、「なんて~なんだ!」と褒める際によく使われます。

¡Hola, guapa! ¿Qué tal estás? Me alegro de verte.
(オラ、グアパ! ケ タル エスタス? メ アレグロ デ ベルテ)
やあ、かわいい子!元気?会えて嬉しいよ。(親しい女性への呼びかけ)

¡Qué guapa estás hoy con ese vestido!
(ケ グアパ エスタス オイ コン エセ ベスティード!)
今日のそのワンピース姿、すごくきれい(かわいい)ね!

¡Qué niño más guapo! ¿Cuántos años tiene?
(ケ ニーニョ マス グアポ! クアントス アニョス ティエネ?)
なんてかっこいい(かわいい)男の子なの!何歳ですか?

Todos dicen que mi hermano es muy guapo.
(トドス ディセン ケ ミ エルマノ エス ムイ グアポ)
みんな私の兄(弟)はとてもハンサムだと言う。

愛嬌・愛らしさを表す:mona / mono – 「キュート・素敵」

意味とニュアンス(内面的な魅力、動物・物にも)

形容詞 mona (モナ / 女性形) / mono (モノ / 男性形) は、見た目の美しさだけでなく、**愛嬌や愛らしさ、チャーミングさ、雰囲気のかわいらしさ**を表すのに使われる言葉です。英語の “cute” や “lovely” に近いニュアンスを持っています。

対象は人(特に子供や赤ちゃん、親しみやすい人)、動物(子犬や子猫など)、物(雑貨、服、デザインなど)と幅広いです。「かわいらしい仕草」「見ていて微笑ましくなるようなかわいさ」といった、**心惹かれる魅力**に対して使われます。

名詞形 monada (モナダ / 女性名詞) も「かわいらしいもの、こと」という意味で、「¡Qué monada! (ケ モナダ!)」という形で「なんてかわいいの!」とよく使われます。

使い方と例文

Laura tiene un perro muy mono que siempre mueve la cola.
(ラウラ ティエネ ウン ペロ ムイ モノ ケ スィエンプレ ムエベ ラ コラ)
ラウラはいつも尻尾を振っている、とても愛らしい犬を飼っている。

En esa tienda venden cosas muy monas para bebés.
(エン エサ ティエンダ ベンデン コサス ムイ モナス パラ ベベス)
あのお店では、とてもかわいいベビー用品を売っている。

¡Qué mona va vestida Cristina! Parece una muñeca.
(ケ モナ バ ベスティダ クリスティーナ! パレセ ウナ ムニェカ)
クリスティーナはなんてかわいらしい服装をしているの!まるでお人形さんみたい。

A¿Te gusta el bolso que me he comprado?
(テ グスタ エル ボルソ ケ メ エ コンプラード)
私が買ったこのバッグ、どう思う?

BSí, es muy mono. ¿Dónde lo compraste?
(シー, エス ムイ モノ. ドンデ ロ コンプラステ?)
うん、とってもかわいいね。どこで買ったの?

親しみを込めて:rica / rico – 子供などへの「かわいい」

意味とニュアンス(愛情表現、おいしいとの関連)

形容詞 rica (リカ / 女性形) / rico (リコ / 男性形) は、多義的な言葉で、基本的には「豊かな、裕福な」や「(味が)おいしい、コクがある」といった意味で使われます。(例:un hombre rico – 金持ちの男, una tarta rica – おいしいケーキ)

しかし、特にスペインでは、**子供や赤ちゃん、あるいは非常に親しい相手に対して、愛情や親しみを込めて「かわいい」「愛しい」「良い子だ」**という意味で使われることがあります。外見のかわいらしさだけでなく、性格や行動が愛らしい、見ていて心が温まる、といったニュアンスを含みます。

使い方と例文 (¡Qué rica!, me la como)

感嘆文「¡Qué rico/rica! (ケ リコ/リカ!)」の形で使われることが多いです。

AAna está llorando porque su amiga se ha caído.
(アナ エスタ ジョランド ポルケ ス アミーガ セ ア カイード)
アナは友達が転んじゃったのを見て(一緒に)泣いているのよ。

B¡Ay, qué niña tan rica! Es muy sensible.
(アイ, ケ ニーニャ タン リカ!エス ムイ センシブレ)
まあ、なんて優しい(かわいい)子なの!とても感受性が強いのね。

AMira, Sandrita quiere regalarte este dibujo que ha hecho para ti.
(ミラ, サンドリータ キエレ レガラルテ エステ ディブホ ケ ア エチョ パラ ティ)
見て、サンドリータがあなたのために描いたこの絵をプレゼントしたいって。

B¡Qué rica! ¡Me la como! ¡Muchas gracias, preciosa!
(ケ リカ!メ ラ コモ! ムーチャス グラシアス, プレシオサ!)
なんてかわいいんだ! まるで(かわいすぎて)食べちゃいたいよ! どうもありがとうね、かわいい子ちゃん!

最後の例文にある「¡Me la/lo como! (メ ラ/ロ コモ!)」は、「(かわいすぎて)食べてしまいたい!」という、強い愛情を示すスペイン独特の表現です。主に赤ちゃんや小さな子供に対して使われます。

中南米でよく使われる「かわいい」表現

スペイン本国でよく使われる bonitaguapa, mono, rico に加えて、中南米のスペイン語圏では、以下のような言葉も「かわいい」「美しい」という意味で頻繁に使われます。もちろんスペインでも通じますが、特に中南米で耳にする機会が多いでしょう。

linda / lindo(リンダ/リンド)- bonita/bonitoに相当

形容詞 linda / lindo は、スペインでの bonita / bonito とほぼ同じ意味合いで、中南米で非常によく使われます。「かわいい」「きれいな」「素敵な」といった意味で、人(特に女性や子供)、物、動物、場所など、幅広い対象に使うことができます。

Antoñita es una chica muy linda y simpática.
(アントニータ エス ウナ チカ ムイ リンダ イ シンパティカ)
アントニータはとてもかわいくて感じの良い女の子です。

Me encanta tu perrita. ¡Qué linda es!
(メ エンカンタ トゥ ペリータ. ケ リンダ エス!)
あなたの(メスの)子犬、大好きだわ。なんてかわいいの!

¡Ay, qué falda tan linda! Te queda muy bien.
(アイ, ケ ファルダ タン リンダ. テ ケダ ムイ ビエン)
わぁ、なんて素敵なスカート!あなたにとてもよく似合っているわ。

hermosa / hermoso(エルモサ/エルモソ)- guapa/guapoに似るが物にも使う

形容詞 hermosa / hermoso は、「美しい」「きれいな」「立派な」といった意味を持ち、人や物の**壮麗さや完璧な美しさ**を表す際に使われます。スペインでの guapa / guapo にニュアンスは近いですが、guapa / guapo が人に限定されるのに対し、hermosa / hermoso は**物や景色、抽象的な概念(美しい思い出など)にも使う**ことができます。また、bonita / linda が持つような「かわいらしさ」よりも、「成熟した美しさ」「見事さ」を強調する傾向があります。

※ 語頭の h は発音しないので注意しましょう。

El diseño de flores de estos platos es muy hermoso.
(エル ディセニョ デ フロレス デ エストス プラトス エス ムイ エルモソ)
この皿の花のデザインはとても美しい(見事だ)。

Ven aquí, hermosa, ayúdame con esto, por favor.
(ベン アキ, エルモサ, アユダメ コン エスト, ポル ファボール)
ここに来て、美しい人(呼びかけ)。お願い、これを手伝って。

¡Qué ojos tan hermosos tienes! Parecen dos estrellas.
(ケ オホス タン エルモソス ティエネス! パレセン ドス エストゥレージャス)
なんて美しい目をしているの!まるで二つの星のようだわ。

encantadora / encantador(エンカンタドーラ/エンカンタドール)- チャーミングな魅力

形容詞 encantadora / encantador は、「魅力的な」「うっとりさせるような」「感じの良い」といった意味です。これは、単なる外見の美しさだけでなく、**性格や雰囲気、笑顔など、人の内面からにじみ出るような魅力、チャーミングさ**を表すのに適しています。物や場所に対しても、「魅力的だ」「素敵だ」という意味で使うことができます。

動詞 encantar (エンカンタール) は「~を魅了する、~が大好きだ」(gustar の強調形のような使い方)という意味なので、それに関連付けて覚えると良いでしょう。

La novia de mi hijo es realmente encantadora y muy inteligente.
(ラ ノビア デ ミ イホ エス レアルメンテ エンカンタドーラ イ ムイ インテリヘンテ)
私の息子のガールフレンドは本当に魅力的で、とても賢い。

Vamos a esa cafetería que descubrimos la semana pasada; ¡es encantadora!
(バモス ア エサ カフェテリア ケ デスクブリモス ラ セマナ パサーダ;エス エンカンタドーラ!)
先週見つけたあのカフェに行こうよ。すごく素敵なんだ!

Tiene una sonrisa encantadora que ilumina la habitación.
(ティエネ ウナ ソンリサ エンカンタドーラ ケ イルミナ ラ アビタシオン)
彼/彼女は部屋を明るくするような魅力的な笑顔を持っている。

bella / bello(ベジャ/ベジョ)- アーティスティックな美しさ

形容詞 bella / bello は、hermosa / hermoso と非常に近い意味で「美しい」「きれいな」を表しますが、**より詩的で、芸術的な美しさ、完璧な調和のとれた美**といったニュアンスを含むことがあります。文学的な表現や、格調高い場面で使われることもあります。人にも物にも使えます。

María es la mujer más bella que he conocido en mi vida. Estoy enamorado de ella.
(マリア エス ラ ムヘール マス ベジャ ケ エ コノシード エン ミ ビダ. エストイ エナモラード デ エジャ)
マリアは私が人生で出会った中で最も美しい女性だ。私は彼女に恋をしている。

Visitamos un palacio con una arquitectura bella e impresionante.
(ビシタモス ウン パラシオ コン ウナ アルキテクトゥーラ ベジャ エ インプレシオナンテ)
私たちは美しく印象的な建築様式の宮殿を訪れた。

もっと豊かに!「かわいい」「美しい」の比喩的フレーズ

直接的な形容詞以外にも、スペイン語には「かわいい」「美しい」という気持ちを伝えるための、比喩的で面白いフレーズがあります。会話の中で使ってみると、表現が豊かになりますよ。

Es un bombón – チョコレートみたいに甘くてラブリー

名詞 bombón (ボンボン / 男性名詞) は、中に詰め物をした一口サイズの「チョコレート」のことです。そこから転じて、「Es un bombón (エス ウン ボンボン)」というフレーズは、人(特に女性や赤ちゃん)に対して「**(チョコレートのように)魅力的でかわいい人、素敵な人**」という意味で使われます。甘くて、思わず食べちゃいたくなるようなかわいらしさ、といったニュアンスです。

AMira las fotos de mi nieta.
(ミラ ラス フォトス デ ミ ニエタ)
私の孫娘の写真、見てよ。

B¡Madre mía! ¡Pero qué bombón! Es guapísima.
(マドレ ミア! ペロ ケ ボンボン!エス グアピシマ)
まあ大変!なんてかわいい子なの!(チョコレートみたい!)すごく美人さんね。

A¿La nueva vecina es guapa?
(ラ ヌエバ ベシーナ エス グアパ?)
新しい隣人(女性)は美人?

B¡Uf, es un bombón! Y además muy simpática.
(ウフ、エス ウン ボンボン!イ アデマス ムイ シンパティカ)
うわー、めちゃくちゃ魅力的だよ!その上すごく感じが良いんだ。

Es preciosa / precioso – 価値ある美しさ

形容詞 preciosa (プレシオサ / 女性形) / precioso (プレシオソ / 男性形) は、「高価な、貴重な」という意味が元々ありますが、転じて「**(宝石のように)美しい、素晴らしい、素敵な、かわいい**」という意味で非常によく使われます。人、物、場所など、幅広い対象に使うことができ、深い感嘆や愛情を込めて褒める際に適しています。

A¿Te gusta esta pulsera?
(テ グスタ エスタ プルセラ?)
このブレスレット、どう?

BSí, es bonita, pero la que vimos antes era preciosa.
(シー, エス ボニータ, ペロ ラ ケ ビモス アンテス エラ プレシオサ)
うん、きれいだね。でも、さっき見たやつの方がすごく素敵だった(貴重なほど美しかった)よ。

A¿Qué tal las vacaciones de Irene?
(ケ タル ラス バカシオネス デ イレネ?)
イレーネの休暇はどうだった?

BFue a una isla griega preciosa. ¡Tiene unas fotos espectaculares!
(フエ ア ウナ イスラ グリエガ プレシオサ. ティエネ ウナス フォトス エスペクタクラレス!)
彼女はすごく美しいギリシャの島に行ったんだ。素晴らしい写真があるよ!

¡Qué chula / chulo! – クールでかっこいい

形容詞 chula (チュラ / 女性形) / chulo (チュロ / 男性形) は、口語で使われる表現で、「**かっこいい、イケてる、素敵な、クールな**」といったニュアンスを持ちます。ガーリーなかわいさというよりは、デザインが良かったり、スタイリッシュだったり、あるいは態度が堂々としていたりする人や物に対して使われます。

感嘆文「¡Qué chulo/chula! (ケ チュロ/チュラ!)」の形で、「なんてかっこいいんだ!」「すごくいいね!」と気軽に褒める際によく使われます。

A¡Vaya gafas de sol tan chulas que llevas, Julio!
(バヤ ガファス デ ソル タン チュラス ケ ジェバス, フリオ!)
フリオ、なんてかっこいいサングラスしてるんだ!

B¿Te gustan? Son nuevas.
(テ グスタン? ソン ヌエバス)
気に入った?新しいんだ。

AMe encanta tu nueva mochila.
(メ エンカンタ トゥ ヌエバ モчила)
あなたの新しいリュック、すごくいいね。

B:¡A que es chula! La encontré de oferta.
(ア ケ エス チュラ! ラ エンコントレ デ オフェルタ)
かっこいいでしょ!セールで見つけたんだ。

【会話例】BonitoとMonoの使い分け、Guapoの使い方

会話で学ぶニュアンスの違い

最後に、これまで見てきた「かわいい」の表現が実際の会話でどのように使い分けられるのか、会話例で確認してみましょう。ユキさんが犬を見て「Bonito」と言ったところ、ネイティブのマリアさんに「Mono」を使うよう指摘されます。そして、男の子に対しては「Guapo」を使う、という流れです。

Yuki:¡Mira ese perro! ¡Qué bonito!
(ミラ エセ ペロ, ケ ボニート!)
見て、あの犬!かわいい(=見た目がきれい)!

María:Sí, está dando vueltas persiguiendo su propia cola. ¡Qué mono!
(シー, エスタ ダンド ブエルタス ペルシギエンド ス プロピア コーラ. ケ モノ!)
ええ、自分の尻尾を追いかけてクルクル回っているわ。なんて愛らしい(=キュートな)の!

Yuki:¿Mono? ¿No se dice bonito?
(モノ? ノ セ ディセ ボニート?)
モノ?ボニートって言わないの?

María:Sí, podrías decir bonito, pero en este caso, como está haciendo algo gracioso y adorable, es más natural decir “mono”. Expresa más el cariño o la ternura.
(シー, ポドリアス デシール ボニート, ペロ エン エステ カソ, コモ エスタ アシエンド アルゴ グラシオソ イ アドラブレ, エス マス ナチュラル デシール モノ. エクスプレサ マス エル カリーニョ オ ラ テルヌーラ)
ええ、ボニートとも言えるけど、こういう場合、何か面白くて愛らしいことをしているから、「モノ」と言う方がより自然ね。「モノ」の方が愛情や愛らしさの気持ちを表すのよ。

Yuki:No lo sabía. Yo casi siempre digo “bonito” para todo.
(ノー ロ サビア. ジョ カシ シエンプレ ディゴ ボニート パラ トド)
知らなかったわ。私はほとんど何にでも「ボニート」って言っちゃう。

María:“Bonito” se refiere más al aspecto físico, a la belleza exterior. Pero “mono” incluye también esa sensación de “qué adorable”, ¿entiendes?
(ボニート セ レフィエレ マス アル アスペクト フィシコ, ア ラ ベジェサ エクステリオール. ペロ モノ インクルジェ タンビエン エサ センサシオン デ ケ アドラブレ, エンティエンデス?)
「ボニート」はもっと外見、外側の美しさを指すことが多いの。でも「モノ」は「なんて愛らしいの」っていう感情も含むのよ、わかる?

Yuki:¡Ah! Entiendo. Por ejemplo, si hablo de ese chico de allí, ¿diría “guapo”, verdad? Porque es una persona y me refiero a su físico.
(アー!エンティエンド. ポル エヘンプロ, シー アブロ デ エセ チコ デ アジ, ディリア グアポ, ベルダッ?ポルケ エス ウナ ペルソナ イ メ レフィエロ ア ス フィシコ)
ああ、なるほど。例えば、あそこの男の子について話すなら、「グアポ(かっこいい)」って言うのよね?人だし、外見について言っているから。

María:Sí, exacto. Está bien dicho. Pero, ¿de verdad te parece guapo? A mí no mucho…
(シー, エクサクト. エスタ ビエン ディチョ. ペロ, デ ベルダッ テ パレセ グアポ?ア ミ ノ ムーチョ…)
そう、その通り。言い方としては正しいわ。でも……本当に彼、かっこいいと思う?私はあんまり……。

Yuki:¡Eh! ¡Claro que es guapo! ¡Mira qué sonrisa!
(エー!クラロ ケ エス グアポ!ミラ ケ ソンリサ!)
えー!もちろんかっこいいでしょ!あの笑顔を見てよ!

まとめ:「かわいい」を使い分けて、スペイン語表現を豊かに!

スペイン語で「かわいい」を表す言葉には、実に様々なニュアンスがあることがお分かりいただけたでしょうか?

  • 人にも物にも使える基本的な「かわいい・きれい」は bonita / bonito
  • 人の外見的な「美人・ハンサム」は guapa / guapo(呼びかけにも多用)。
  • 愛嬌や愛らしさ、キュートさは mona / mono
  • 子供などへの親しみを込めた「かわいい」は rica / rico
  • 中南米では linda / lindo (bonita似) や hermosa / hermoso (guapa似だが物にもOK), encantadora / encantador (魅力的), bella / bello (美しい) もよく使われます。
  • 比喩的な表現 Es un bombón (魅力的), Es preciosa/o (素晴らしい美しさ), ¡Qué chula/o! (かっこいい) も会話を豊かにします。

これらの言葉を、対象(人か物か)、伝えたい「かわいさ」の種類(外見か、愛嬌か、かっこよさか)、そして地域(スペインか中南米か)によって適切に使い分けることで、あなたのスペイン語はより自然で、表現力豊かなものになります。

スペイン語圏では、人々は感情表現が豊かで、褒め言葉を口にすることに抵抗がありません。お店で「¡Hola, guapa!」と声をかけられたら、それはスペイン流のフレンドリーな挨拶かもしれません。ぜひあなたも、素敵な人や物に出会ったら、今回学んだ表現を使って「かわいいね!」「素敵だね!」と伝えてみてください。きっと、相手との距離が縮まり、より楽しいコミュニケーションが生まれるはずです。

author avatar
マリア (María) 執筆者

元・高校教師(主に歴史担当)であり、現在は日本でスペイン語・英語講師としても勤務しより良い教育実践を目指し、日本の教育制度についても学んでいます。スペイン政府機関セルバンテス文化センター(東京)認定のDELE試験官(全レベル A1~C2)及びAVEオンライン講師資格保持者です。
セルバンテス文化センターでの講師経験に加え、独立行政法人国際協力機構(JICA)、大手企業(丸紅、日野自動車等)、多数の語学学校で、日本人学習者に対する豊富な指導実績を有し専門知識に基づいた指導を提供します。

使えるスペイン語をカフェで習得
何度でも聞ける上達する1対1レッスンはコスパ最強

詳しくはこちら >

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます