スペイン語の数字 徹底攻略!数え方・発音から応用会話まで

  1. スペイン語数字

【完全版】スペイン語の数字 徹底攻略!数え方・発音から応用会話まで8000字解説

スペイン語学習の旅へようこそ!新しい言語を学ぶ上で、「数字」は避けて通れない、そして非常に重要な要素です。なぜなら、私たちの日常生活は数字で溢れているからです。時間を尋ねたり、日付を確認したり、電話番号を交換したり、お店で値段を聞いたり、年齢を言ったり…これらすべてに数字が関わってきます。

基本的な数字の数え方や発音が分からないと、相手の言っていることが理解できなかったり、自分の伝えたい情報を正確に伝えられなかったりして、コミュニケーションに支障が出てしまうかもしれません。

「でも、スペイン語の数字って難しそう…」と感じている方もいるかもしれませんね。確かに、日本語とはルールが異なる部分もありますが、心配はいりません!この記事では、スペイン語の数字をゼロから徹底的に、そして分かりやすく解説していきます。

この記事で学べること:

  • 0から100万以上の大きな数字までの基本的な数え方とルール
  • カタカナ表記付きの正確な発音と、間違いやすいポイント
  • 名詞に合わせて変化する「性」のルール (un/una, doscientos/doscientas など)
  • 日本語や英語とは違う!カンマとピリオドの使い方
  • 小数や分数の表現方法
  • 時間、日付、電話番号、年齢、買い物など、日常会話で即使える実践的なフレーズ集
  • 数字にまつわるスペイン語圏の文化
  • 数字を楽しく覚えるための学習法

8000字を超える大ボリュームで、初心者の方も、数字を復習したい方も、きっと満足いただける「完全版」ガイドです。さあ、一緒にスペイン語の数字の世界をマスターし、あなたのスペイン語コミュニケーション能力を一段階レベルアップさせましょう!

目次

なぜスペイン語の数字が重要なのか? 日常での必要性

本格的な学習に入る前に、なぜスペイン語の数字をしっかり学ぶ必要があるのか、その重要性を再確認しておきましょう。数字は単なる記号ではなく、私たちの生活と密接に結びついたコミュニケーションツールです。

  • 時間とスケジュール: 「今何時? (¿Qué hora es?)」「会議は3時からです (La reunión es a las tres.)」など、時間に関する会話は日常茶飯事です。
  • 日付と曜日: 「今日は何日? (¿Qué fecha es hoy?)」「私の誕生日は5月10日です (Mi cumpleaños es el diez de mayo.)」など、日付の確認や予定の調整に不可欠です。
  • 買い物: 「これはいくらですか? (¿Cuánto cuesta esto?)」「2キロください (Quiero dos kilos.)」など、値段交渉や量の指定に必須です。
  • 電話番号と住所: 「あなたの電話番号は何番? (¿Cuál es tu número de teléfono?)」「私は〇〇通り3番地に住んでいます (Vivo en la calle X, número tres.)」など、連絡先や場所情報の交換に使います。
  • 年齢と人数: 「何歳ですか? (¿Cuántos años tienes?)」「私たちは4人家族です (Somos cuatro en mi familia.)」など、自己紹介や状況説明で使います。
  • 交通機関: 「バスは何時に出発しますか? (¿A qué hora sale el autobús?)」「プラットフォームは2番です (El andén es el número dos.)」など、移動の際に必要です。

このように、数字はスペイン語圏での生活や旅行、ビジネス、友人との交流など、あらゆる場面で登場します。数字をスムーズに理解し、使えるようになることは、スペイン語能力全体の向上に直結すると言えるでしょう。

スペイン語数字の基礎: 0から19まで(発音と覚え方)

まずは、全ての基本となる0から19までの数字を覚えましょう。特に0から15までは不規則な部分が多いので、ここはじっくりと、一つ一つ確実に暗記していくことが重要です。

0から10までの数字が書かれたカラフルな積み木

まずは基本の0から10までを確実に覚えましょう。

0から15までの数字

以下の表で、数字、スペイン語の綴り、そしてカタカナでの読み方を確認してください。声に出して読んでみるのが効果的です。

数字 スペイン語 読み方 (カタカナ) 数字 スペイン語 読み方 (カタカナ)
0 cero セロ 8 ocho オチョ
1 uno ウノ 9 nueve ヌエベ
2 dos ドス 10 diez ディエス
3 tres トレス 11 once オンセ
4 cuatro クアトロ 12 doce ドセ
5 cinco シンコ 13 trece トレセ
6 seis セイス 14 catorce カトルセ
7 siete シエテ 15 quince キンセ

発音のヒント:

  • cero (セロ): 最初の ‘c’ は ‘s’ の音(地域によっては ‘th’ のような音)。’r’ は巻き舌。
  • cinco (シンコ): 最初の ‘ci’ は ‘si’ の音。
  • quince (キンセ): ‘qui’ は「キ」と発音します。
  • アクセントは基本的に後ろから2番目の母音にありますが、単語によっては異なる場合やアクセント記号が付く場合があります。

16から19までの数字

16から19は少し規則性が見えてきます。基本的には「10 (diez) + と (y) + 1の位」という構造が元になっていますが、それが合体して一つの単語になっています。

  • 16 = diez y seis → dieciséis (ディエシイス)
  • 17 = diez y siete → diecisiete (ディエシエテ)
  • 18 = diez y ocho → dieciocho (ディエシチョ)
  • 19 = diez y nueve → diecinueve (ディエシエベ)

ポイント:

  • diez の ‘z’ が ‘c’ に変化し、’y’ が ‘i’ に変わって連結しています。
  • アクセント記号 (´) に注意! dieciséis の最後の ‘e’ にアクセント記号が付きます。これにより、アクセントの位置が規則から外れていることを示します。

覚え方のヒント

  • 繰り返し声に出す: 何度も声に出して読むことで、音とリズムが自然に身につきます。
  • フラッシュカード: 数字とスペイン語の綴りを書いたカードを作り、繰り返し練習します。アプリなども活用しましょう。
  • 身の回りのもので数える: 指、ペン、本など、身の回りにあるものの数をスペイン語で数える練習をします。
  • 歌で覚える: 子供向けの数字の歌などをYouTubeなどで探してみるのも楽しい方法です。

数字と性のルール: `uno`, `un`, `una` の使い分け

スペイン語の名詞には「性」があり、大きく「男性名詞」と「女性名詞」に分かれます。そして、数字の uno (1) は、後ろに続く名詞の性によって形を変えるという重要なルールがあります。

男性名詞・女性名詞の基本

名詞の性を完全に見分けるのは難しい場合もありますが、基本的なルールとして以下を覚えておくと便利です。

  • 男性名詞:
    • 男性を表す名詞 (例: padre 父, hombre 男性, chico 男の子)
    • 語尾が -o で終わる名詞 (例: libro 本, vaso コップ, perro 犬) ※例外あり
    • 語尾が -or, -aje, -an, -ema, -ama などで終わる名詞の一部
  • 女性名詞:
    • 女性を表す名詞 (例: madre 母, mujer 女性, chica 女の子)
    • 語尾が -a で終わる名詞 (例: casa 家, mesa テーブル, revista 雑誌) ※例外あり (例: día 日, mapa 地図 は男性名詞)
    • 語尾が -ión, -dad, -tad, -tud, -umbre などで終わる名詞の多く

※名詞の性は辞書で確認するのが最も確実です。

`uno`, `un`, `una` の変化

数字の `uno` は、後ろに続く名詞に合わせて次のように変化します。

  • 後ろに男性名詞が続く場合 → un に変化
  • 後ろに女性名詞が続く場合 → una に変化
  • 数字として単独で使う場合 (名詞が続かない場合) → uno のまま

例文 (男性名詞)

Tengo un libro español.

(テンゴ ウン リブロ エスパニョール)

訳: 私はスペイン語の本を一冊持っています。 (libro は男性名詞)

Hay un gato en el jardín.

(アイ ウン ガト エン エル ハルディン)

訳: 庭に猫が一匹います。 (gato は男性名詞)

例文 (女性名詞)

Necesito una mesa más grande.

(ネセシト ウナ メサ マス グランデ)

訳: 私はもっと大きいテーブルが一つ必要です。 (mesa は女性名詞)

Compré una flor bonita.

(コンプレ ウナ フロール ボニータ)

訳: 私はきれいな花を一輪買いました。 (flor は女性名詞)

例文 (数字単独)

¿Cuántos quieres? – Solo uno.

(クアントス キエレス? – ソロ ウノ)

訳: いくつ欲しいですか? – 一つだけです。

El número uno es mi favorito.

(エル ヌメロ ウノ エス ミ ファボリート)

訳: 数字の1は私のお気に入りです。

重要ポイント: この `uno` の性による変化は、後で学ぶ `veintiuno (21)`, `treinta y uno (31)` など、1の位が `uno` になる他の数字にも適用されます! (例: `veintiún libros`, `veintiuna casas`)

20から99までの数え方: 規則性と注意点

基本的な数字と `uno` の変化をマスターしたら、次は20から99までの数字です。ここからは規則性が増して覚えやすくなりますが、いくつか注意点もあります。

20から29までの数字

まず、20は veinte (ベインテ) と言います。

21から29までは、veinteveinti- という形に変化し、それに1の位の数字 (uno, dos, tres…) が直接くっついて一つの単語になります。

数字 スペイン語 読み方 (カタカナ) 構造
20 veinte ベインテ
21 veintiuno ベインティ veinti + uno
22 veintidós ベインティ veinti + dos
23 veintitrés ベインティレス veinti + tres
24 veinticuatro ベインティクアトロ veinti + cuatro
25 veinticinco ベインティシンコ veinti + cinco
26 veintiséis ベインティイス veinti + seis
27 veintisiete ベインティシエテ veinti + siete
28 veintiocho ベインティオチョ veinti + ocho
29 veintinueve ベインティヌエベ veinti + nueve

注意点:

  • `veinte` の `e` が `i` に変化しています (`veinti-`)。
  • アクセント記号 (´) に注意! `veintiuno`, `veintidós`, `veintitrés`, `veintiséis` にはアクセント記号が付きます。これは、連結した結果、本来のアクセント位置が変わるためです。特に `veintiún` と短縮される場合も `ú` にアクセントが残ります。
  • `veintiuno` の性の変化: 前述の通り、`veintiuno` は後ろに続く名詞によって `veintiún` (男性) / `veintiuna` (女性) に変化します。
    • 例: veintiún años (ベインティウン アニョス) – 21歳 (años は男性名詞)
    • 例: veintiuna páginas (ベインティウナ パヒナス) – 21ページ (páginas は女性名詞)

30から99までの数字

30以上の数字は、より明確な規則性があります。

まず、10の位の数字を覚えます。

数字 スペイン語 読み方 (カタカナ)
30 treinta トレインタ
40 cuarenta クアレンタ
50 cincuenta シンクエンタ
60 sesenta セセンタ
70 setenta セテンタ
80 ochenta オチェンタ
90 noventa ノベンタ

そして、31から99までの数字は、次のルールに従って作られます。

[10の位の数] + y + [1の位の数]

y (イ) は英語の “and” に相当し、「〜と」という意味で10の位と1の位をつなぎます。20代とは異なり、3つの単語に分けて書きます。

例:

  • 31 = treinta y uno (トレインタ イ ウノ)
  • 45 = cuarenta y cinco (クアレンタ イ シンコ)
  • 58 = cincuenta y ocho (シンクエンタ イ オチョ)
  • 62 = sesenta y dos (セセンタ イ ドス)
  • 77 = setenta y siete (セテンタ イ シエテ)
  • 83 = ochenta y tres (オチェンタ イ トレス)
  • 99 = noventa y nueve (ノベンタ イ ヌエベ)

注意点:

  • `treinta y uno` の性の変化: 21と同様に、31, 41, 51… のように1の位が `uno` になる場合、後ろの名詞によって `un/una` に変化します。
    • 例: treinta y un coches (トレインタ イ ウン コーチェス) – 31台の車 (coches は男性名詞)
    • 例: cuarenta y una sillas (クアレンタ イ ウナ シージャス) – 41脚の椅子 (sillas は女性名詞)
  • 60 (sesenta) と 70 (setenta): 発音が似ているので混同しないように注意しましょう。

100から999までの数え方: `ciento/cien`, `doscientos/-tas` のルール

いよいよ3桁の数字です。ここでも新しいルールが登場しますが、基本はこれまで学んだ数字の組み合わせです。

100: `cien` と `ciento` の使い分け

まず、100は cien (シエン) または ciento (シエント) と言います。この二つは明確な使い分けルールがあります。

  • cien (シエン):
    • ぴったり100を表す場合。
    • 後ろに名詞が直接続く場合 (例: cien libros 100冊の本, cien personas 100人)。
    • 後ろに mil (千)millones (百万) が続く場合 (例: cien mil 10万, cien millones 1億)。
  • ciento (シエント):
    • 101から199までの数字を作る場合 (例: ciento uno 101, ciento noventa y nueve 199)。
    • 数字として単独で使う場合(ただし、文脈によっては cien も可)。
    • パーセント (%) を表す場合 (例: ciento por ciento 100%)。

例文 (cien)

Hay cien estudiantes en la clase.

(アイ シエン エストゥディアンテス エン ラ クラセ)

訳: クラスには生徒が100人います。

Te doy cien euros.

(テ ドイ シエン エウロス)

訳: 君に100ユーロあげるよ。

例文 (ciento)

El libro tiene ciento cincuenta páginas.

(エル リブロ ティエネ シエント シンクエンタ パヒナス)

訳: その本は150ページあります。

El resultado es ciento uno.

(エル レスゥルタード エス シエント ウノ)

訳: 結果は101です。

200から900までの数字と性の変化

200以上の100の位の数字は、基本となる数字 (dos, tres, cuatro…) に -cientos を付けた形になります。そして、ここで新たな性のルールが登場します。

200から900までの数字は、後ろに続く名詞の性に合わせて、語尾が -os (男性) または -as (女性) に変化します。

数字 スペイン語 (男性形 / 女性形) 読み方 (カタカナ) 注意点
200 doscientos / doscientas ドスシエントス / ドスシエンタス
300 trescientos / trescientas トレスシエントス / トレスシエンタス
400 cuatrocientos / cuatrocientas クアトロシエントス / クアトロシエンタス
500 quinientos / quinientas キニエントス / キニエンタス 不規則! cinco + cientos ではない
600 seiscientos / seiscientas セイスシエントス / セイスシエンタス
700 setecientos / setecientas セテシエントス / セテシエンタス 不規則! siete + cientos ではない
800 ochocientos / ochocientas オチョシエントス / オチョシエンタス
900 novecientos / novecientas ノベシエントス / ノベシエンタス 不規則! nueve + cientos ではない

重要ポイント:

  • 500, 700, 900は不規則な形をしています。特に注意して覚えましょう。
  • 性の変化は、直後に名詞が続く場合に適用されます。数字だけで言う場合は男性形の -os を使うのが一般的です。

例文 (性の変化)

Tengo doscientos libros. (ドスシエントス リブロス)

訳: 私は本を200冊持っています。 (libros は男性複数)

Hay trescientas sillas en la sala. (トレスシエンタス シージャス エン ラ サラ)

訳: ホールには椅子が300脚あります。 (sillas は女性複数)

Costó quinientos euros. (コストー キニエントス エウロス)

訳: それは500ユーロしました。 (euros は男性複数)

Vi setecientas mariposas. (ビ セテシエンタス マリポサス)

訳: 私は蝶を700匹見ました。 (mariposas は女性複数)

3桁の数字の組み合わせ方

101から999までの数字は、「100の位の数 + (10の位と1の位の数)」という形で組み合わせます。間に “y” は入りません。

例:

  • 125 = ciento veinticinco (シエント ベインティシンコ)
  • 281 = doscientos ochenta y uno (ドスシエントス オチェンタ イ ウノ)
  • 350 = trescientos cincuenta (トレスシエントス シンクエンタ)
  • 407 = cuatrocientos siete (クアトロシエントス シエテ)
  • 533 = quinientos treinta y tres (キニエントス トレインタ イ トレス)
  • 999 = novecientos noventa y nueve (ノベシエントス ノベンタ イ ヌエベ)

もちろん、1の位が `uno` になる場合や、100の位の数字が名詞の性に合わせて変化するルールはここでも適用されます。

例文 (組み合わせ)

Hay doscientas treinta y una páginas.

(アイ ドスシエンタス トレインタ イ ウナ パヒナス)

訳: 231ページあります。 (páginas は女性複数 → doscientas, una)

Necesitamos ochocientos un voluntarios.

(ネセシタモス オチョシエントス ウン ボルンタリオス)

訳: 私たちは801人のボランティアが必要です。 (voluntarios は男性複数 → ochocientos, un)

大きい数字に挑戦: 1,000 (mil) 以上、カンマとピリオドの違い

さあ、いよいよ大きな数字、1,000以上に挑戦しましょう!基本的なルールはシンプルですが、日本語や英語とは異なる重要なポイントがあります。

1,000: `mil` の使い方

1,000はスペイン語で mil (ミル) と言います。`mil` の使い方は非常にシンプルです。

  • `mil` は性数変化しません。 後ろに続く名詞が男性でも女性でも、単数でも複数でも形は変わりません。
  • 1,000 を表す場合、`un mil` とは言いません。単に `mil` と言います。
  • 2,000以上を表す場合は、「基本の数字 + mil」となります。

例:

  • 1,000 = mil (ミル)
  • 2,000 = dos mil (ドス ミル)
  • 3,000 = tres mil (トレス ミル)
  • 10,000 = diez mil (ディエス ミル)
  • 100,000 = cien mil (シエン ミル) ← ここでも `ciento` ではなく `cien` を使います!
  • 999,000 = novecientos noventa y nueve mil (ノベシエントス ノベンタ イ ヌエベ ミル)

例文 (mil)

Compré un coche por diez mil euros.

(コンプレ ウン コーチェ ポル ディエス ミル エウロス)

訳: 私は車を1万ユーロで買いました。

La ciudad tiene cien mil habitantes.

(ラ シウダー ティエネ シエン ミル アビタンテス)

訳: その都市には10万人の住民がいます。

Hay más de mil estrellas en el cielo.

(アイ マス デ ミル エストレージャス エン エル シエロ)

訳: 空には1000以上の星があります。 (estrellas は女性複数だが mil は変化しない)

カンマ (,) と ピリオド (.) の使い方【重要】

ここで、非常に重要な注意点があります。スペイン語圏の多くの国では、数字の桁区切りと小数点に使う記号が、日本語や英語とは逆になります。

注意! 記号の使い方の違い

  • 桁区切り (千、百万など): 日本語/英語ではカンマ (,) を使いますが、スペイン語圏ではピリオド (.) を使うのが一般的です。
  • 小数点: 日本語/英語ではピリオド (.) を使いますが、スペイン語圏ではカンマ (,) を使うのが一般的です。

例:

  • 日本語/英語: 1,234,567.89
  • スペイン語式: 1.234.567,89
スペイン語式の数字表記 (1.234.567,89) が表示された電卓

桁区切りはピリオド(.)、小数点はカンマ(,)。この違いに注意しましょう!

この違いを知らないと、値段や数量を大きく誤解してしまう可能性があります。スペイン語の文書やウェブサイト、値札などを見る際には特に注意が必要です。

ただし、近年は国際的な慣習に合わせて、桁区切りにカンマ、小数点にピリオドを使うケースも増えてきています(特にラテンアメリカの一部地域やビジネス文書など)。文脈や国・地域によって異なる場合があることも覚えておきましょう。

1,000,000 (百万) 以上: `millón` と `millones`

100万の位になると、新しい単位 millón (ミジョン) が登場します。

  • 1,000,000 (百万): un millón (ウン ミジョン) ← `uno` ではなく `un` を使います。
  • 2,000,000 (二百万) 以上: [数字] + millones (ミジョネス) ← 複数形になります。

例:

  • 1,000,000 = un millón
  • 2,000,000 = dos millones
  • 10,000,000 (千万) = diez millones
  • 100,000,000 (一億) = cien millones
  • 1,000,000,000 (十億) = mil millones (※ `un billón` と言うこともありますが、国によって意味が異なる場合があるので注意)

`millón / millones` の後の名詞には `de` が必要!

  • `millón` または `millones` の後に直接名詞を続ける場合、前置詞 `de` が必要になります。これは `mil` にはなかったルールです。
  • 例: un millón de habitantes (ウン ミジョン アビタンテス) – 百万人の住民
  • 例: cinco millones de dólares (シンコ ミジョネス ドラーレス) – 五百万ドル
  • 数字だけで終わる場合は `de` は不要です。 (例: La población es de dos millones. 人口は二百万人です。)

大きな数字の組み合わせ方

大きな数字を読むときは、3桁ごとに区切って考えます。

例: 1.458

  • 1.000 → mil
  • 458 → cuatrocientos cincuenta y ocho
  • mil cuatrocientos cincuenta y ocho (ミル クアトロシエントス シンクエンタ イ オチョ)

例: 3.500

  • 3.000 → tres mil
  • 500 → quinientos
  • tres mil quinientos (トレス ミル キニエントス)

例: 15.729

  • 15.000 → quince mil
  • 729 → setecientos veintinueve
  • quince mil setecientos veintinueve (キンセ ミル セテシエントス ベインティヌエベ)

例: 2.850.600

  • 2.000.000 → dos millones
  • 850.000 → ochocientos cincuenta mil
  • 600 → seiscientos
  • dos millones ochocientos cincuenta mil seiscientos (ドス ミジョネス オチョシエントス シンクエンタ ミル セイスシエントス)

特殊な数字: 小数 (`con`) と分数 (`medio`, `tercio`, `cuarto`)

整数だけでなく、小数や分数の表現も覚えておくと、レシピを読んだり、より細かい数量を表したりする際に役立ちます。

小数の読み方

スペイン語で小数点を表す記号は、前述の通りカンマ (,) が一般的です。そして、このカンマは con (コン) と読みます。`con` は本来「〜と一緒に」という意味の前置詞です。

読み方は「整数の部分 + con + 小数点以下の部分」となります。

例文 (小数)

0,5% → cero con cinco por ciento (セロ コン シンコ ポルシエント) – 0.5パーセント

1,75 → uno con setenta y cinco (ウノ コン セテンタ イ シンコ) – 1.75

22,99 € → veintidós con noventa y nueve euros (ベインティドス コン ノベンタ イ ヌエベ エウロス) – 22.99ユーロ

3,14159 → tres con catorce quince noventa y uno… (トレス コン カトルセ キンセ ノベンタ イ ウノ…) – 円周率のように小数点以下が長い場合は、数字をそのまま読んでいくか、適当なところで区切ります。2桁ずつ区切って読む習慣がある人もいます (例: tres con catorce, quince, noventa y uno…)。

分数の読み方

分数 (fracción) は、「分子 (numerador) → 分母 (denominador)」の順で読みます。

  • 分子: 通常の基数 (uno, dos, tres…) を使います。`uno` は後続の分母(名詞として扱われる)の性に合わせて `un/una` になることがあります(例: un medio)。
  • 分母: 序数詞 (tercero, cuarto…) または特別な単語を使います。

よく使われる分母の単語:

分数 分母の単語 (単数形) 読み方 (カタカナ) 分母の単語 (複数形) 読み方 (カタカナ)
1/2 medio メディオ medios メディオス
1/3 tercio テルシオ tercios テルシオス
1/4 cuarto クアルト cuartos クアルトス
1/5 quinto キント quintos キントス
1/6 sexto セクスト sextos セクストス
1/7 séptimo セプティモ séptimos セプティモス
1/8 octavo オクターボ octavos オクターボス
1/9 noveno ノベノ novenos ノベノス
1/10 décimo デシモ décimos デシモス

11以上の分母は、基数に接尾辞 -avo (-avos) を付けることが多いですが、序数詞を使うこともあります。

分母の複数形ルール:

  • 分子が 2以上 の場合、分母は複数形になります。

例文 (分数)

1/2 → un medio (ウン メディオ)

1/3 → un tercio (ウン テルシオ)

2/3 → dos tercios (ドス テルシオス) – 分子が2なので分母は複数形

1/4 → un cuarto (ウン クアルト)

3/4 → tres cuartos (トレス クアルトス) – 分子が3なので分母は複数形

1/10 → un décimo (ウン デシモ)

7/10 → siete décimos (シエテ デシモス) – 分子が7なので分母は複数形

medio litro de leche (メディオ リトロ デ レチェ) – 牛乳 半リットル (0.5L)

un cuarto de hora (ウン クアルト デ オラ) – 15分 (1時間の1/4)

発音クリニック: 間違いやすい数字の発音ポイント

数字を正しく聞き取り、正しく伝えるためには、発音も重要です。ここでは、特に日本人が間違いやすい、あるいは注意が必要な数字の発音ポイントをいくつか挙げます。

  • B と V の発音: スペイン語では ‘b’ と ‘v’ の発音は区別されず、どちらも日本語のバ行に近い音(語頭や n, m の後では [b]、それ以外では唇を完全には閉じない摩擦音 [β])になります。
    • 例: nueve (ヌエベ), veinte (ベインテ), noventa (ノベンタ)
  • R の発音: 語頭の ‘r’ や ‘rr’ は強い巻き舌 [r] になります。語中の ‘r’ は日本語のラ行に近い、はじき音 [ɾ] です。
    • 例: cero (セロ – 語中の[ɾ]), tres (トレス – 語中の[ɾ]), cuatro (クアトロ – 語中の[ɾ]), treinta (トレインタ – 語中の[ɾ])
    • 強い巻き舌の例は数字には少ないですが、 ferrocarril (鉄道) などで練習できます。
  • C, Z, S の発音:
    • ‘ce’, ‘ci’ → ‘s’ の音 [s] (中南米) / ‘th’ の音 [θ] (スペイン本土の多く) 例: cero, cinco, once, doce, trece, catorce, quince
    • ‘za’, ‘zo’, ‘zu’ → ‘s’ の音 [s] (中南米) / ‘th’ の音 [θ] (スペイン本土の多く) 例: diez (zが語末の場合も同様)
    • ‘ca’, ‘co’, ‘cu’ → ‘k’ の音 [k] 例: cuatro, catorce, cincuenta, ochocientos
    • ‘s’ → 常に ‘s’ の音 [s] 例: dos, tres, seis, siete, dieciséis
  • アクセントの位置: アクセント記号 (´) が付いている母音を強く読みます。記号がない場合は、原則として、単語が母音, n, s で終わる場合は後ろから2番目の母音、それ以外の子音で終わる場合は最後の母音にアクセントがあります。
    • 例: dieciséis, veintidós, veintitrés, veintiséis (アクセント記号で指定)
    • 例: cuatro, cinco, once, doce, treinta (規則通り後ろから2番目)

ネイティブの発音を聞いて真似るのが一番です。オンライン辞書や学習サイトで音声を確認したり、動画教材を活用したりしましょう。

数字を使った日常会話フレーズ集

さて、数字のルールと発音を学んだところで、いよいよ実践的な会話フレーズを見ていきましょう!様々なシチュエーションで使える質問と答え方の例を挙げます。

カフェで時計を見ながら会話する人々

覚えた数字を使って、実際に会話してみましょう!

個数を数える・注文する

尋ねる:

¿Cuántos/Cuántas [名詞(複数形)] hay?

(クアントス/クアンタス [名詞] アイ?)

訳: [名詞] はいくつありますか? (Hay は「〜がある」の意味)

* 名詞の性に合わせて Cuántos (男性) / Cuántas (女性) を使い分けます。

答える:

Hay [数字] [名詞(複数形)].

(アイ [数字] [名詞])

訳: [数字] 個の [名詞] があります。

例文:

¿Cuántos libros hay? – Hay cinco libros.

(クアントス リブロス アイ? – アイ シンコ リブロス)

訳: 本は何冊ありますか? – 5冊あります。

¿Cuántas sillas necesitas? – Necesito tres sillas.

(クアンタス シージャス ネセシータス? – ネセシト トレス シージャス)

訳: 椅子は何脚必要ですか? – 3脚必要です。

注文する (レストランやカフェで):

[数字(un/una)] [注文したいもの(単数形)], por favor.

訳: [注文したいもの] を一つください。

[数字] [注文したいもの(複数形)], por favor.

訳: [注文したいもの] を [数字] 個ください。

例文:

Una cerveza, por favor. (ウナ セルベッサ ポル ファボール)

訳: ビールを一つください。 (cerveza は女性名詞なので una)

Un café con leche, por favor. (ウン カフェ コン レチェ ポル ファボール)

訳: カフェオレを一つください。 (café は男性名詞なので un)

Dos zumos de naranja, por favor. (ドス スモス デ ナランハ ポル ファボール)

訳: オレンジジュースを二つください。

電話番号を尋ねる・伝える

尋ねる:

¿Cuál es tu número de teléfono?

(クアル エス トゥ ヌメロ デ テレフォノ?)

訳: あなたの電話番号は何番ですか?

答える:

Es el [電話番号]. / Mi número es el [電話番号].

(エス エル [電話番号] / ミ ヌメロ エス エル [電話番号])

訳: [電話番号] です。 / 私の番号は [電話番号] です。

電話番号の読み方:

  • 数字を一つずつ読むのが基本です。(例: 6-8-7-1-2-3 → seis, ocho, siete, uno, dos, tres)
  • 国や地域、個人の習慣によっては、2桁ずつ区切って読むこともあります。(例: 080-7770-0512 → cero ochenta, setenta y siete setenta, cero cinco doce のように区切ることも)
  • ハイフン (-) は 보통 読まないか、guion (ギオン) と言うこともあります。

例文:

¿Cuál es tu número? – Es el seis, ocho, siete, uno, dos, tres, cuatro, cinco, seis.

(クアル エス トゥ ヌメロ? – エス エル セイス オチョ シエテ ウノ ドス トレス クアトロ シンコ セイス)

訳: 君の番号は? – 687-123-456だよ。

時間を尋ねる・答える

尋ねる:

¿Qué hora es?

(ケ オラ エス?)

訳: 今、何時ですか?

答える (基本的な形):

  • 1時ちょうど/1時台: Es la una (エス ラ ウナ) / Es la una y [分].
  • 2時〜12時ちょうど/2時〜12時台: Son las [時] (ソン ラス [時]) / Son las [時] y [分].

* なぜ1時だけ `Es la una` で、他は `Son las [時]` なのか? → `hora` (時間) が女性名詞であり、1時は単数 (una hora)、2時以上は複数 (dos horas, tres horas…) と考えられるため、動詞 `ser` の形と定冠詞が変わります。

分を表す特別な言い方:

  • 15分: y cuarto (イ クアルト) (=1/4時間)
  • 30分: y media (イ メディア) (=半分の時間)
  • 〜分前: [次の時間] menos [残りの分数] (メノス)
    • 例: 2:45 → Son las tres menos cuarto. (ソン ラス トレス メノス クアルト) (=3時15分前)
    • 例: 9:50 → Son las diez menos diez. (ソン ラス ディエス メノス ディエス) (=10時10分前)

例文:

¿Qué hora es? – Es la una y diez.

(ケ オラ エス? – エス ラ ウナ イ ディエス)

訳: 何時ですか? – 1時10分です。

¿Qué hora es? – Son las cinco y cuarto.

(ケ オラ エス? – ソン ラス シンコ イ クアルト)

訳: 何時ですか? – 5時15分です。

¿Qué hora es? – Son las nueve y media.

(ケ オラ エス? – ソン ラス ヌエベ イ メディア)

訳: 何時ですか? – 9時30分です。

¿Qué hora es? – Son las once menos veinte.

(ケ オラ エス? – ソン ラス オンセ メノス ベインテ)

訳: 何時ですか? – 11時20分前です (=10時40分)。

日付を尋ねる・答える

尋ねる:

¿Qué fecha es hoy?

(ケ フェチャ エス オイ?)

訳: 今日は何日ですか? (fecha = 日付)

¿A cuántos estamos hoy?

(ア クアントス エスタモス オイ?)

訳: 今日は何日ですか? (口語的)

答える:

Hoy es el [日] de [月] (de [年]).

(オイ エス エル [日] デ [月] デ [年])

訳: 今日は [月] [日] ([年]) です。 (日付の前に定冠詞 el が必要)

Estamos a [日] de [月] (de [年]).

(エスタモス ア [日] デ [月] デ [年])

訳: [月] [日] ([年]) です。 (¿A cuántos…? への返答。日付の前に前置詞 a が必要)

注意: 1日は `el primero` (エル プリメロ) と序数詞を使うことも多いですが、 `el uno` でも通じます。

例文:

¿Qué fecha es hoy? – Hoy es el veintinueve de abril.

(ケ フェチャ エス オイ? – オイ エス エル ベインティヌエベ デ アブリル)

訳: 今日は何日ですか? – 今日は4月29日です。 (2025年現在の日付)

¿A cuántos estamos? – Estamos a primero de mayo.

(ア クアントス エスタモス? – エスタモス ア プリメロ デ マヨ)

訳: 今日は何日? – 5月1日です。

年齢を尋ねる・答える

尋ねる:

¿Cuántos años tienes?

(クアントス アニョス ティエネス?)

訳: 何歳ですか? (直訳: いくつの年を持っていますか?)

* tienes は動詞 tener (持つ) の二人称単数(tú)に対する活用形。相手が年上など敬称 (Usted) を使う場合は ¿Cuántos años tiene? (ティエネ?) となります。

答える:

Tengo [年齢] años.

(テンゴ [年齢] アニョス)

訳: 私は [年齢] 歳です。 (直訳: 私は [年齢] の年を持っています。)

* tengo は動詞 tener の一人称単数(yo)に対する活用形。

例文:

¿Cuántos años tienes? – Tengo treinta y dos años.

(クアントス アニョス ティエネス? – テンゴ トレインタ イ ドス アニョス)

訳: 何歳ですか? – 32歳です。

Mi hijo tiene cinco años.

(ミ イホ ティエネ シンコ アニョス)

訳: 私の息子は5歳です。 (tiene は tener の三人称単数活用形)

値段を尋ねる・理解する (買い物)

尋ねる:

¿Cuánto cuesta? / ¿Cuánto es?

(クアント クエスタ? / クアント エス?)

訳: いくらですか? (cuesta は動詞 costar (費用がかかる) の三人称単数活用形)

¿Cuánto cuestan [複数形の名詞]?

(クアント クエスタン [名詞]?)

訳: [複数形の名詞] はいくらですか? (複数形の名詞に対しては cuestan と活用)

答える:

Cuesta [値段]. / Es [値段]. / Son [値段].

(クエスタ [値段] / エス [値段] / ソン [値段])

訳: [値段] です。 (値段の言い方によって Es/Son を使い分けることも)

通貨:

  • ユーロ: euro(s) (エウロ/エウロス)
  • ドル: dólar(es) ( دولار/ドラーレス)
  • ペソ: peso(s) (ペソ/ペソス) ※メキシコ、アルゼンチンなど多くの国で使用

例文:

¿Cuánto cuesta este sombrero?

(クアント クエスタ エステ ソンブレロ?)

訳: この帽子はいくらですか?

Cuesta quince euros con cincuenta.

(クエスタ キンセ エウロス コン シンクエンタ)

訳: 15ユーロ50セントです。 (15,50 €)

¿Cuánto cuestan los tomates?

(クアント クエスタン ロス トマテス?)

訳: トマトはいくらですか?

Son dos euros el kilo.

(ソン ドス エウロス エル キロ)

訳: 1キロ2ユーロです。

序数 (primero, segundo…) の基本

「1番目、2番目、3番目…」を表す序数詞も、数字に関連する重要な表現です。特に1から10までを覚えておくと便利です。序数詞は形容詞として使われるため、名詞の性・数に合わせて変化します。

順序 序数詞 (男性単数) 読み方 女性単数 男性複数 女性複数
1番目 primer(o) プリメル(オ) primera primeros primeras
2番目 segundo セグンド segunda segundos segundas
3番目 tercer(o) テルセル(オ) tercera terceros terceras
4番目 cuarto クアルト cuarta cuartos cuartas
5番目 quinto キント quinta quintos quintas
6番目 sexto セクスト sexta sextos sextas
7番目 séptimo セプティモ séptima séptimos séptimas
8番目 octavo オクターボ octava octavos octavas
9番目 noveno ノベノ novena novenos novenas
10番目 décimo デシモ décima décimos décimas

`primero` と `tercero` の注意点:

  • `primero` と `tercero` は、男性単数名詞の前に置かれると、語尾の `-o` が脱落して `primer` / `tercer` となります。
  • 例: el primer piso (エル プリメル ピソ) – 1階 (piso は男性単数)
  • 例: el tercer coche (エル テルセル コーチェ) – 3番目の車 (coche は男性単数)
  • 女性名詞の前や、名詞の後ろに置かれる場合は `-o` は脱落しません。(例: la primera vez 初めて, el piso primero 1階)

例文 (序数詞)

Vivo en el segundo piso.

(ビボ エン エル セグンド ピソ)

訳: 私は2階に住んでいます。 (piso は男性単数)

Es mi primera vez en España.

(エス ミ プリメラ ベス エン エスパーニャ)

訳: スペインは初めてです。 (vez は女性単数)

La tercera puerta a la derecha.

(ラ テルセラ プエルタ ア ラ デレーチャ)

訳: 右側の3番目のドアです。 (puerta は女性単数)

スペイン語圏での数字の文化的側面

数字の使われ方には、その国の文化や習慣が反映されることがあります。スペイン語圏における数字にまつわる興味深い側面を少し覗いてみましょう。

  • Martes 13 (13日の火曜日): 前回の「曜日」の記事でも触れましたが、スペイン語圏の多くの国では「13日の金曜日」ではなく「13日の火曜日」が不吉な日とされています。数字の13と火曜日(軍神マルスの日)が結びついた迷信です。
  • Lotería de Navidad (クリスマス宝くじ): スペインで毎年12月22日に行われる国民的な宝くじは、非常に高額な賞金と独特の抽選手順で有名です。多くの人々が家族や同僚と共同購入し、当選番号の発表は国民的な一大イベントとなります。数字が人々の期待や夢と結びつく象徴的な例です。
  • Doce uvas (12粒のブドウ): スペインの大晦日 (Nochevieja) には、新年を迎える瞬間の時計の鐘に合わせて12粒のブドウを食べる習慣があります。鐘が一回鳴るごとに1粒ずつ食べ、12粒すべて食べきると新しい年に幸運が訪れると信じられています。これも数字(12)が重要な役割を果たす文化です。
  • 階数の数え方: スペインでは、日本でいう1階を「地上階 (planta baja / PB)」と呼び、日本でいう2階を「1階 (primer piso)」と数えるのが一般的です。エレベーターのボタンなどでも ‘PB’, ‘1’, ‘2’… となっていることが多いので注意が必要です。(ラテンアメリカでは国によって異なります)

こうした文化的な背景を知ると、数字の学習がより面白く感じられるかもしれませんね。

数字を楽しく覚えるための学習法

数字のルールは少し複雑に見えるかもしれませんが、楽しく学習を続けるための方法はたくさんあります。

  • 歌やリズムで覚える: YouTubeなどでスペイン語の数字の歌 (canciones de números) を探してみましょう。子供向けのものが多いですが、リズムに乗せて覚えるのは非常に効果的です。
  • ゲーム感覚で学ぶ:
    • 数字ビンゴ: スペイン語で読み上げられる数字を聞き取り、カードの数字をチェックするビンゴゲーム。
    • フラッシュカードアプリ: QuizletやAnkiなどのアプリで、数字のフラッシュカードを作成・共有し、ゲームモードで学習できます。
    • オンラインクイズ: スペイン語学習サイトにある数字のクイズに挑戦してみましょう。
  • 日常生活に取り入れる:
    • カレンダーや時計をスペイン語で読む: 日付や時間を意識的にスペイン語で言ってみる。
    • 買い物の際に値段をスペイン語で言ってみる: (心の中でもOK!)
    • 電話番号や誕生日をスペイン語で暗唱してみる。
  • ドラマや映画、音楽を活用する: スペイン語のコンテンツに触れる中で、登場人物が話す数字(値段、時間、年齢など)に注意して耳を傾けてみましょう。聞き取れると達成感があります。

自分に合った方法を見つけて、飽きずに楽しく学習を続けることが大切です。

まとめと練習問題

この記事では、スペイン語の数字について、0から始まり、基本的な数え方、性のルール、100以上の数字、大きな数字、小数、分数、そして日常会話での応用フレーズまで、幅広く解説してきました。

最重要ポイントの再確認:

  • 0-15は不規則。16-19は diezi- + 1の位。
  • 20は veinte。21-29は veinti- + 1の位(1語)。
  • 30-90は treinta, cuarenta…。31-99は [10の位] y [1の位](3語)。
  • uno (および veintiuno, treinta y uno…) は後続の名詞の性で un/una に変化。
  • 100は cien (名詞の前) / ciento (101-199など)。
  • 200-900は -cientos/-cientas となり、後続の名詞の性で変化 (500, 700, 900は不規則)。
  • 1,000は mil (性数不変化)。2,000以上は [数字] + mil。
  • 桁区切りはピリオド(.)、小数点はカンマ(,) がスペイン語式。
  • 1,000,000は un millón。200万以上は [数字] + millones。millón(es) の後の名詞には de が必要。

数字はスペイン語学習の土台となる部分です。最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、ルールを理解し、繰り返し練習すれば必ずマスターできます。

練習問題

最後に、理解度を確認するための簡単な練習問題をいくつか出してみましょう。(答えはすぐ下にあります)

  1. 次の数字をスペイン語で書いてみましょう。
    1. 7
    2. 18
    3. 23
    4. 35
    5. 91
    6. 100 (本)
    7. 146
    8. 555
    9. 1.200
    10. 3.000.000 (人)
  2. 次のスペイン語の数字をアラビア数字で書いてみましょう。
    1. quince
    2. veintinueve
    3. sesenta y siete
    4. ciento treinta
    5. ochocientos cuarenta y un
    6. tres mil doscientos
    7. veinte mil
    8. un millón quinientos mil
  3. ( ) に適切な形を入れて文を完成させましょう。
    1. Tengo (1) hermano y (1) hermana. (hermano:兄/弟, hermana:姉/妹)
    2. Hay (21) chicas en la clase. (chicas:女の子たち)
    3. Necesitamos (300) mesas. (mesas:テーブル)
答えを見る
    1. siete
    2. dieciocho
    3. veintitrés
    4. treinta y cinco
    5. noventa y uno
    6. cien (libros)
    7. ciento cuarenta y seis
    8. quinientos cincuenta y cinco
    9. mil doscientos
    10. tres millones de (personas)
    1. 15
    2. 29
    3. 67
    4. 130
    5. 841
    6. 3.200
    7. 20.000
    8. 1.500.000
    1. Tengo un hermano y una hermana.
    2. Hay veintiuna chicas en la clase.
    3. Necesitamos trescientas mesas.

いかがでしたか? 間違えたところは、もう一度記事を読み返して復習してみてください。

この記事が、あなたのスペイン語学習の一助となれば幸いです。数字をマスターして、さらに豊かなスペイン語の世界を広げていってください! ¡Adelante! (アデランテ! – 前進!)

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マリア (María) この記事を書いた人

元・高校教師(主に歴史担当)であり、現在は日本でスペイン語・英語講師としても勤務しより良い教育実践を目指し、日本の教育制度についても学んでいます。スペイン政府機関セルバンテス文化センター(東京)認定のDELE試験官(全レベル A1~C2)及びAVEオンライン講師資格保持者です。
セルバンテス文化センターでの講師経験に加え、独立行政法人国際協力機構(JICA)、大手企業(丸紅、日野自動車等)、多数の語学学校で、日本人学習者に対する豊富な指導実績を有し専門知識に基づいた指導、教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

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