世界には、国境や年齢を超えて人々の心に届くすばらしい名作絵本が数多くあります。今回は、スペイン語の絵本に注目してみました。
日本語訳も出版されているおすすめの作品をご紹介するので、ぜひ参考にご覧ください。
子供も大人も楽しめるスペイン語の絵本
会話
Emi:Le quiero regalar un libro ilustrado a una amiga japonesa. ¿Me puedes recomendar alguno?
日本の友達のプレゼントに絵本を買いたいと思っているのだけど、何かおすすめの一冊がある?
Laura:¿Cuántos años tiene el niño?
何歳くらいの子供のプレゼントなの?
Emi:No es para un niño. Es para mi amiga, que tiene veintidós años.
いや、子供じゃなくて、22歳の私の友達。
Ha empezado a estudiar español hace poco tiempo. Si hay algún libro ilustrado que pueda disfrutar un adulto, me gustaría regalárselo.
最近スペイン語を勉強し始めたばかりだから、大人でも楽しめる絵本があればいいなと思って。
Laura: ¿Qué tal ”La asombrosa y verdadera historia de un raton llamado Perez”?
だったら『ねずみのペレスと歯のおはなし』はどう?
Emi:¡Ah! Es el ratón que se lleva los dientes que se les caen a los niños y les deja regalos a cambio, ¿verdad?
あぁ、抜けた乳歯の代わりにプレゼントを持ってきてくれるっていうねずみのことね。
Laura:Bueno, en realidad lo que deja ahora es dinero. El niño deja el diente debajo de la almohada y a la mañana siguiente hay una moneda.
実際に持ってきてくれるのは、今はお金なのよ。歯を枕の下に置いておくと、翌朝にコインが残されているの。
Emi:Esta costumbre española es divertida, ¿no?
スペインの楽しい習慣よね。
Laura:Las ilustraciones del libro también son bonitas, así que míralo.
絵も素敵な絵本だから、見てみて。
Emi:Lo voy a buscar en una librería. ¡Gracias!
本屋で探してみる。ありがとう。
ここに注目!
libro ilustrado que pueda disfrutar un adulto
絵本はスペイン語で libro ilustrado と言います。
この一文では、関係代名詞que +接続法によって「大人が楽しむことができる絵本」と表現しています。
スペイン語の絵本
プレゼントに、子供の読み聞かせに、そして自分のスペイン語の勉強にもおすすめしたいスペイン語の絵本をご紹介します。
今回は、スペイン、メキシコ、アルゼンチンの本を3冊選んでみました。いずれも日本語訳が出版されているので、日本語と読み比べてもいいですね。
La asombrosa y verdadera historia de un raton llamado Perez
日本語版『ねずみのペレスと歯のおはなし』ロクリン社
古くからスペインの子供たちに信じられている「歯を集めるねずみ」の物語。
アメリカでは乳歯が抜けると歯の妖精トゥース・フェアリーがやって来ると伝えられていますが、その妖精たちの始まりは実は一匹のねずみでした。
スペインの絵本作家アナ・クリスティーナ・エレロス(Ana Cristina Herreros)による作品で、愛らしい絵と優しい色合いも魅力です。
El Milagro de La Primera Flor de Nochebuena
『ポインセチアはまほうの花』BL出版
メキシコに住む女の子、ファニータ。お菓子もプレゼントも買えない貧しい家庭に育った彼女が、クリスマスにある不思議な出来事に遭遇します。それは、純粋な真心が生んだ、奇跡・・・。
メキシコの伝統的な習慣や、クリスマスに星型のポインセチアの花を飾る理由がわかる一冊です。
ジョアンヌ・オッペンハイ(Joanne F. Oppenheim)作、ファビアン・ネグリン(Fabian Negrin)絵。
El Menino
『ちっちゃいさん』講談社
アルゼンチンの絵本作家イソール(Isol)の代表作の1つです。赤ちゃんが生まれた家族と、不思議な生きもの=ちっちゃいさんをユーモアたっぷりに描いています。
子育ての経験がある人にも、これから、またはいつか赤ちゃんを迎える人にもおすすめです。
おわりに
絵本は、スペイン語学習に大いに役立ちます。
表現や単語を覚えられるのはもちろん、絵を見ながら物語を理解しやすいことから読み終えた時の達成感を得られます。
また、物語を通して異なる文化や考え方を知ることもできますね。各国のスペイン語の絵本を探してみてください。