スペインの名字文化を理解する: 子供はなぜ二つの名字を持つのか?

  1. スペイン語で観光と文化

スペインでは結婚してもお互い名字が変わることはありません。夫婦は別姓なのが一般的です。そして、子どもたちは両親からそれぞれの名字を2つ引き継ぎます。

さて今回はスペインの「名字」をテーマにスペイン語学習を進めてみましょう。

スペインの名字文化を理解する: 子供はなぜ二つの名字を持つのか?

会話

Satoshi:María, ¿cuáles son tus apellidos?

マリアの名字は何というの?

María:Me llamo María Bugallal Quirán.

私の名前は、ブガジャル・キラン・マリア。

Satoshi:Son apellidos difíciles. Es la primera vez que los oigo.

難しい名前だな。初めて聞いたよ。

María:Mi padre es de Galicia. Allí el apellido “Bugallal” es frecuente.

父方はガリシア出身で、「ブガジャル」はガリシアにはよくある名字なの。

Mi madre es de Madrid, pero puede ser que “Quirán” sea un apellido raro.

母方はマドリード出身なのだけど「キラン」も確かに珍しい名字かもしれないわね。

Satoshi:¿Tienes un segundo nombre?

セカンドネームはあるの?

María:Sí, mi nombre completo es María Encarnación Bugallal Quirán.

あるわ。私のフルネームは、ブガジャル・キラン・マリア・エンカルナシオン。

Satoshi:¡Qué nombre más largo?

ずいぶん長い名前だね。

María:Sí, casi no cabe en el pasaporte. ¡Ja, ja!

そうね、パスポートにおさまりきらないわよ(笑)。

スペインでは、色付きの木の立方体で作られた木を手に持っています。

 ここに注目!

apellido = 名字

スペインの人たちの名前には、通常、2つの名字が付いています。

そのため、名字をたずねる時には ¿cuáles son tus apellidos? というふうに apellidos を複数形にします。

なぜ名字が2つあるのかというと、父方の名字と母方の名字を両方とも名前に付けるからです。

結婚しても、夫婦の名字が同じになることはありません。それぞれが持って生まれた名字のまま結婚後も過ごします。

そして、生まれた子供は父親の第一の名字と母親の第一の名字の2つを引き継ぐことになります。名字の順番は、父親のものが前にくるのが一般的です。

同じ名字の2人が結婚する場合はどうなるのでしょうか。まれに父親と母親が同じ名字だという人は実際にいます。

そんな時は、同じ名字が2つ付きます。例えば、マリアさんの父親と母親が共にブガジャルという名字であれば、ブガジャル・ブガジャル・マリアという名前になるのです。

segundo nombre = セカンドネーム(ミドルネーム)

スペインでは、セカンドネームを持っている人もいれば持っていない人もいます。普段の生活ではセカンドネームを使用することはほとんどありませんが、キリスト教の習慣でセカンドネームを受け継いでいる人もいます。

代々名前を引き継いで、父・祖父と同じ、または母・祖母と同じセカンドネームを持つ人も珍しくありません。

テーブルに座って話しているスペイン人の男女。

名字や名前に関わるスペイン語表現

¿Cuáles son tus apellidos? / ¿Cómo te apellidas?

あなたの名字は何ですか?

Mi apellido es Yamakawa.

私の名字は山川です。

¿Tienes un segundo nombre?

セカンドネームはありますか?

¿Qué apellidos son frecuentes en España?

スペインではどんな名字が多いですか?

En España, los apellidos más frecuentes son “González”, “Rodríguez”, “Gómez” y “Fernández”.

スペインでは「ゴンサレス」「ロドリゲス」「ゴメス」「フェルナンデス」という名字が多いです。

おわりに

スペインではファーストネームで呼び合うことがほとんどなので、お互いの名字を頻繁に耳にすることはないかもしれません。名字が2つ、さらにセカンドネームもある場合は、友達でもフルネームを知らない、なんてことも。

名字や名前の関わり方が日本とは違うんですね。

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マリア (María) この記事を書いた人

元・高校教師(主に歴史担当)であり、現在は日本でスペイン語・英語講師としても勤務しより良い教育実践を目指し、日本の教育制度についても学んでいます。スペイン政府機関セルバンテス文化センター(東京)認定のDELE試験官(全レベル A1~C2)及びAVEオンライン講師資格保持者です。
セルバンテス文化センターでの講師経験に加え、独立行政法人国際協力機構(JICA)、大手企業(丸紅、日野自動車等)、多数の語学学校で、日本人学習者に対する豊富な指導実績を有し専門知識に基づいた指導、教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

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