スペイン語の【発音】コツと勉強法 – 上達編

    1. スペイン語発音

    スペイン語の発音が難しいポイントと上達するためのコツを紹介しています。具体的には、「l, r, rr」や「j」などの発音の違いや注意点、また「lla, ya」やディエレシスが付く単語の発音について解説しています。さらに、スペイン語の名前やアクセント記号が付いた単語なども取り上げています。

    スペイン語の単語は基本的にローマ字読みなので、最初のハードルは決して高くありません。しかし、よりネイティブに近いレベルを目指すなら、細かなポイントを意識していきましょう。

    今回はスペイン語の発音の難しい点と、上達のコツをご紹介します。

    スペイン語の【発音】コツと勉強法 – 上達編

    発音が難しい+聞き取りにくいスペイン語の単語

    スペイン語の発音の基本については【入門編】で説明しています。アルファベットの読み方や、基礎として知っておきたい15のルールと特徴をまとめていますので、以下のリンクをあわせて読んでみてください。

    さて、この記事では、基本の一歩からさらに進んでみます。難しい発音を克服して、上達を目指していきましょう!

    発音が難しい単語

    スペイン語の中でも発音が難しい単語を選んでみました。まずは、次の単語を声に出して読んでみましょう。

    《声に出して読んでみよう!》

    • arroz(米)アロス
    • carro(カート)カロ
    • guisante(グリンピース)ギサンテ
    • desarrollo(発展)デサロジョ
    • amarillo(黄色)アマリージョ
    • otorrinolaringólogo(耳鼻科)オトリノラリンゴロゴ
    • idiosincrasia(特異性)イディオシンクラシア
    • paralelepípedo(平行六面体)パラレレピペド
    • halagüeño(媚びへつらい)アラグエーニョ
    • sanguijuela(ヒル)サンギフエラ
    • patraña(詐欺師)パトラーニャ
    • crujiente(サクサク)クルヒエンテ
    • juerga(どんちゃん騒ぎ)フエルガ

    どうでしたか?うまく発音できましたか?

    これらの単語の中には、難しいポイントがいくつかありました。そのポイントを続いて説明していきます。特徴やコツがわかったら、もう一度上記の単語を発音してみてくださいね。

    スペインの国旗の前でスペインの本を持っているスペインの女性。

    スペイン語の発音のコツと注意点

    l, r, rr の違い。発音のコツは?

    スペイン語で最も難しいといえるのが、l r の発音です。日本語にはない使い分けなので、日本人にとっては聞き取りも発音も簡単ではありません。

    r は、上前歯の裏を舌で軽くタッチする瞬間に発音します。一瞬だけ舌で上前歯の裏をなでるようなイメージです。

    l は、r よりも長く上前歯の裏に舌をしっかり付けて発音します。

    rr は、巻き舌になります。

    次の単語を、実際に声に出して発音してみましょう。これらはカタカナで表記すると同じですが、発音がそれぞれ違う単語です。

    《声に出して読んでみよう!》

    • perro(犬)ペロ
    • pelo(髪の毛)ペロ
    • pero(でも)ペロ
    • lana(羊毛)ラナ
    • rana(カエル)ラナ
    • luego(後で)ルエゴ
    • ruego(懇願)ルエゴ
    • caldo(だし汁)カルド
    • cardo(アザミ)カルド

    j が付く単語をネイティブのように発音するには?

    jajijujejo は、喉の裏から声を出して発音します。水を含まずにうがいをしているようなイメージです。

    それほど強く音を出す必要はないので、無理に声を出そうとせずに何度か練習してみてください。

    j はうまくできていなくても通じないことはありませんが、ネイティブの発音に近づくためにはマスターしたいところです。

    《声に出して読んでみよう!》

    • jamón(生ハム)ハモン
    • jugar(遊ぶ)フガール
    • jefe/jefa(上司)ヘフェ/ヘファ
    • jinete(騎手)ヒネテ
    • ajo(にんにく)アホ

    lla と ya は「ジャ」「ヤ」? それとも「リャ」「シャ」?

    lla ya は、どちらも「ジャ」または「ヤ」と発音します。どちらが正解なのか?といわれると、どちらも正解、なんですね。

    lla は 「リャ」と発音することもあります。例えば、スペインを代表する画家である Joaquín Sorolla

    彼の名前をカタカナ表記すると「ホアキン・ソローリャ」です。ただ、実際にネイティブが発している音を聞くと「ソロージャ」にも聞こえます。

    あなたも今ここで発音してみてください。「ソローリャ」より「ソロージャ」のほうが言いやすいのではないでしょか。

    自分で言うときには「ジャ」「ヤ」「リャ」に近い音で、言いやすい発音でOKです。

    ちなみにアルゼンチンでは、lla ya は「シャ」となります。

    《声に出して読んでみよう!》

    lly が付く単語:

    • llano(平らな)ヤノ
    • lleno(満杯)イェノ
    • gallina(雌鶏)ガジーナ
    • gallo(雄鶏)ガージョ
    • lluvia(雨)ユビア
    • baya(ベリー)バヤ
    • cayena(唐辛子)カジェナ
    • apoyo(助け)アポヨ
    • ayunar(絶食)アユナール

    ディエレシスが付く güi・güe は「グイ」「グエ」

    スペイン語には、u の上に小さな黒丸が2つ付いている ü とというの文字があります。

    これはディエレシスという記号で、güigüe というスペルで使われます。この2つの場合にしかディエレシスは付きません。

    güigüe の発音は、「グイ」と「グエ」です。

    例えば、マドリードには Argüelles という駅がありますが、この駅の名は「アルグエジェス」となります。

    ディエレシスが付かない guigue は「ギ」「ゲ」、また、gige は「ヒ」「ヘ」という音になります。

    似ているスペルなので、混乱しないように要注意です!

    ga・gi・gu・ge・go → ガ・ヒ・グ・ヘ・ゴ

    ga・gui・gu・gue・go → ガ・ギ・グ・ゲ・ゴ

    ga・güi・gu・güe・go → ガ・グイ・グ・グエ・ゴ

    《声に出して読んでみよう!》

    • pingüino(ペンギン)ピングイノ
    • piragüista(カヌーの漕ぎ手)ピラグイスタ
    • desagüe(排水管)デサグエ
    • vergüenza(恥)ベルグエンサ
    眼鏡をかけ、ピンクのセーターを着て名札を指している女性(スペイン)。

    日本人が発音しにくいスペイン語の名前

    スペイン語の名前には発音が難しいものがいくつかあります。

    人の名前は読み間違えたり言い間違えたりするのは失礼になってしまいますよね。よくあるポピュラーな名前の中で特に発音が難しいものをピックアップしてみました。

    《声に出して読んでみよう!》

    発音が難しいスペイン語の名前:

    • Guillermo ギジェルモ
    • Lourdes ルルデス
    • Clara クララ
    • Jorge ホルヘ

    Guillermo は、グイレルモではなく、「ギジェルモ」です。「ギエルモ」と読むこともできますが、「ジェ」と発音すると言いやすいでしょう。

    「ルルデス」の最初の「ル」は、口をつぼめて舌を丸めると r の発音になってしまうので要注意。

    「クララ」は一見簡単に言えそうな名前ですが、実は、lr が続くとても難しい発音です。2番目と3番目の「ラ」を異なる発音で言えますか?

    「ホルヘ」の最初の「ホ」は、喉から声を出すように発します。

    アクセント記号が付いた単語の発音

    アクセント記号が付いている場合は、その箇所を強調して発音します。

    例えば、「私にちょうだい」と言う時の dáme は、最初にアクセントを置きます。日本語の「ダメ」とは発音が違いますよ。

    《声に出して読んでみよう!》

    アクセントに注意したい単語:

    • así(そのように)→ アシ
    • aquí(ここ)→ アキ
    スペインで電球を指す男性の手。

    ネイティブのような発音を目指すコツ

    l , r, rr, c, z など、日本語や英語とは違う発音を意識する

    発音を良くするためには、まず意識を注ぐことです。スペイン語はベタなローマ字読みでも通じます。しかし、意識しないとクセのある話し方になってしまいます。

    特に、l , r, rr, c, z が付く単語、語尾に d が付く単語など、スペイン語独特の発音に注意しましょう。

    耳を鍛える

    聞き取りができれなければ、うまく発することもできません。上記で例としてあげたような発音が難しい単語は、ネイティブの声をぜひ聞いてみてください。何度も繰り返し耳にすることで、聞き分けがスムーズになっていきます。

    ネイティブの先生や友達と話す

    やはり、ネイティブの人と直接話すことが上達に繋がります。自分ではわからなかったことが、会話を通して理解できるようになったり、一瞬にして覚えられたりすることがあります。

    できれば、一対一で話ができるような機会を増やせるといいですね。

    通じなくても、聞き取れなくても、落ち込まない

    肝心なのは、諦めずに続けることです。

    発音が上手にできなくて相手に通じなかった、相手の会話が聞き取れなかった、というのは、語学を習っている人たちなら誰もが経験することです。

    勉強中のプロセスでは当然のステップですから、自信を失う必要はありません。諦めずに、上達のために前進しようとする気持ちが何よりの秘訣ですよ。

    スペイン語の発音を上達させる練習

    最後に、発音の練習用の文章を作ってみました。発音が難しい言い回しをあえて使っています。

    スムーズに言えるようになるまで、何度か読んでみてください。

    難しい発音が入った練習文

    《声に出して読んでみよう!》

    La línea celeste no tiene final.

    ラ リネア セレステ ノ ティエネ フィナル

    水色の線には終わりはない

    La escuela de inglés le hace feliz.

    エル コレヒオ イングレス メ アセ フェリス

    英語教室に通って彼は幸せだ

    La carta de María carece de sobre.

    ラ カルタ デ マリア カレセ デ ソブレ

    マリアの手紙には封筒がない

    El cerdo de Sara parece cariñoso.

    エル セラド デ サラ パレセ カリニョーソ

    サラが飼っている豚は優しい性格に見える

    El carro de Curro se rompió en la carretera.

    エル カロ デ クロ セ ロンピオ エン ラ カレテラ

    クロさんの車(カート)が道路で故障した

    El ramo de rosas me arrancó una sonrisa.

    エル ラマ デ ロサス メ アランコ ウナ ソンリサ

    そのバラの花束は私を笑顔にしてくれた

    まとめ

    スペイン語の発音が難しいポイントと上達するためのコツを紹介しました。正確な発音に近づくために意識すべきポイントを押さえつつ、耳を鍛えることやネイティブと話すことも重要です。諦めずに続ければ必ず上達できます。

    基本の入門編と併せて、練習してみてくださいね。

    使えるスペイン語をカフェで習得
    何度でも聞ける上達する1対1レッスンはコスパ最強
    【先生を選んで、無料体験する!】

    開く

    この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます