さあ、今日も元気にスペイン語でコミュニケーション!今回のテーマは「一人称単数だけが不規則な動詞(現在形)」。
ペーパードライバーのユリカのために、マリアが一肌ぬぎます。早速二人の会話を覗いてみましょう。
スペイン語日常会話に必須!「dar」「saber」「ver」の活用例
さよならだけが人生
María: Veo que tienes un problema… ¿Qué te ha pasado?
何か問題を抱えているみたいね…どうしたの?
Yurika: Una amiga mía de la clase que ya se vuelve a Japón me va a dar su piano electrónico. Pero no sé cómo traerlo hasta aquí.
日本に帰るクラスメイトが、私に電子ピアノを譲ってくれるのよ。でもどうやってここまで運ぼうか…
María: Toma, te doy las llaves de mi choche. Así puedes traerlo fácilmente.
どうぞ、私の車のキーよ。これで簡単に運べるわね。
Yurika: Yo no sé conducir. Soy miedosa, nunca conduzco…
私は運転できないわよ。怖がりなんだから、運転は決してしないわ…
María: Bueno, yo sí conduzco, así que te ayudaré a traerlo. ¿Dónde está la casa de esa amiga?
わかったわ。私は運転できるから、運ぶのを手伝ってあげるわよ。その友達って、どこに住んでいるの?
Yurika: Está enfrente de la estación. Se llama Hanako.
駅の前よ。花子っていうの。
María: La conozco. Ha venido aquí una vez, ¿verdad? Qué pena, ya se va a Japón.
彼女なら知ってるわよ。一度ここに来たことがあるでしょう?残念ね、もう日本に帰ってしまうの…
Yurika: En la vida hay que decir adiós muchas veces…
さよならだけが人生よね。
ワンポイント
1人称単数だけが不規則
-cer/-cirで終わる動詞
「conocer」「conducir」など「-cer」「-cir」で終わる動詞は、1人称単数現在形が不規則に活用し、「-zco」という形になります。
María: Te ha llamado una chica que se llama María. ¿La conoces?
マリアっていう女の子から電話があったけど、誰だかわかる?
Yurika: No sé si la conozco o no. Conozco a casi 10 chicas que se llaman María.
知ってる人かどうか、わからないわ。10人くらいマリアっていう名前の人を知っているから。
dar
与える
直接法現在の活用は「doy das da damos dais dan」。
初級から登場する頻出動詞ですが、1人称以外は規則活用なので、使っているうちにすぐに慣れてしまいます。
María: Estoy muriéndome de hambre…. No he comido nada desde esta mañana.
お腹が空いて死にそう…朝から何も食べていないのよ。
Yurika: Te doy este caramelo para engañar el hambre.
空腹を紛らわすために、この飴をあげるわ。
saber
知る
「conocer」との使い分けが難しい動詞ですね。活用も「sé sabes sabe sabemos sabéis saben」なので、一人称単数は要注意です。
María: No sé qué quiero comer… aunque tengo mucha hambre.
何を食べたいか分からない…お腹はすごくすいているのに。
Yurika: Come cualquier cosa que haya en la nevera. No sé si quedará algo bueno o no.
何でもいいから冷蔵庫にある物を食べなさいよ。いいものがあるかは知らないわよ。
ver
見る
現在形の活用は「veo ves ve vemos veis ven」。「dar」と同じく綴りが短い単語なので、形がハッキリと記憶に残りづらく、慣れるのに手こずります。
María: Allí hay un gato muy gordo, ¿ves?
あそこにとても太った猫がいるわよ。見える?
Yurika: No lo veo …Ah, ¿aquel animal marrón? Es un mapache.
見えないわ…あ、あの茶色い動物のこと?あれはタヌキよ。
つ・ぶ・や・き
于武陵の漢詩「勧酒」。最後の2行は「花發多風雨 人生足別離」で終わります。これに井伏鱒がつけた訳が、例文中の「花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ」。
日本語としてもリズムカルで詩的な、まさに名訳中の名訳だと感激しました…。スペイン語も日本語も、こんなレベルで自由に使いこなしたい…そう願っています。