知っておきたいスペイン語慣用表現「La curiosidad mató al gato」の真意とは?

  1. スペイン語単語・活用

好奇心=新しいことを学ぶ意欲がありどんどん成長するという点で、ポジティブな風にとらえられることが多いですよね。

しかしラテンアメリカには好奇心に関してちょっとネガティブな慣用句があるんです。その背景と意味を見てみましょう。

知っておきたいスペイン語慣用表現「La curiosidad mató al gato」の真意とは?

会話

Paula: Anoche escuché un gran ruido aquí a la vecindad. Me asustó y me dio curiosidad, pero mejor me quedé en casa porque me dio miedo.

昨日の夜隣ですごい音がしたの。びっくりして気にはなったんだけど恐くなって結局家から出なかったの。

Sara: Estuvo bien que te quedaste en la casa. Yo no salí de la casa, pero desde el barcón de mi casa vi que había mucha gente rodeando su casa.

家から出なくて正解だったわよ。うちのベランダからちょうど見えたんだけど、すごい人だかりができてたもの。

Paula: Y ¿supiste qué pasó?

それで、何があったの?

Sara: Exactamente no sé. Parece que hubo algún problema familiar y se hizo fea la cosa.

正確にはわからないけど、なんか家族内の問題がどんどん大きくなったらしいわよ。

Lo que vi es que las personas que fueron a ver, ni llamaron a la policía. Solo querían ver lo que estaba pasando. Si ni va a ayudar, mejor no entrometerse, ¿no?

興味本位でたかってた人たち、警察に連絡すらしなくて。ただ何が起きているのか見たかっただけみたい。なんの助けにもならないなら、首を突っ込まないほうがいいのにね。

Paula: Tienes razón. Pero ya sabes que aquí las personas son así. ¿Qué se puede hacer?

そうね。でもこの近隣の人たちはそういう人だから、仕方ないわね。

Sara: Yo antes me daba curiosidad todo, pero luego de que me pasó algo feo ya aprendí la lección.

私も前はすべてに興味があったけど、苦い経験をしてからはもう首を突っ込まなくなったわ。

段ボール箱から顔を覗かせるスペインの猫。

好奇心に関する慣用句

La curiosidad mató al gato.

文字通りの訳は「好奇心が猫を殺した」、つまり首を突っ込みすぎたばかりに命を失う結果になることもあるという教訓です。

実際ラテンアメリカの文化は噂話や人の個人的なことに首を突っ込むことが大好きなのです。その文化に対する警告として、このフレーズがよくつかわれます。

知らないほうがいいこともありますよね。それに危険なことに首を突っ込むと自分の命が危険にさらされることもあります。そんな警告がよく伝わってくるフレーズです。

ラテンアメリカの文化と好奇心

ラテンアメリカの文化では、噂話や他人の個人的なことに興味を持つことが一般的です。人々は他人の出来事や問題に関与し、それを知りたがる傾向があります。これは、彼らが社交的で情報を共有することを好む文化的な特徴です。

しかし、このような興味本位の好奇心は、時に問題を引き起こすこともあります。他人のプライバシーに干渉し、不必要な噂話を広めることがあるため、慎重さが求められます。また、危険な状況に首を突っ込むことで自分自身を危険にさらす可能性もあります。

ラテンアメリカの文化における慣用句の背景

ラテンアメリカの文化では、近所付き合いや人間関係が非常に重要です。人々はお互いの生活や問題に興味を持ち、助け合うことが当たり前とされています。そのため、近隣の問題や噂話に興味を持ち、それを共有することが一般的です。

しかし、このような文化がもたらす問題もあります。興味本位で他人の問題に首を突っ込むことで、プライバシー侵害や噂話の広まりなどが発生する可能性があります。また、危険な状況に首を突っ込むことで自身の安全が脅かされることもあります。

そのため、「La curiosidad mató al gato(好奇心が猫を殺した)」という慣用句が生まれたのです。この慣用句は、人々に自制心を促し、自身の安全や他人のプライバシーへの配慮を呼びかける役割を果たしています。

おわりに

「La curiosidad mató al gato」は、好奇心が時として危険をもたらす可能性を教えてくれるスペイン語の慣用表現です。

人に関心を示し助けるのはいいことですが、ただの興味本位で自分に害が及ぶことは避けたいですよね。とても短い言葉ですが、いろんなことを教えてくれる慣用句です。

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